借り物競争
あーかったりー。
一番ラクそうだからこの競技選んだってのに
なんでアスランとイザークまで同じ競技なんだよ。
スタートラインから俺を挟んでケンカするしさあ。
「貴様、今日こそ決着だ!」
「俺は普通にやるだけだよ」
「ふん、そんなことを言って油断させようとしても無駄だ」
「別にそんなつもりじゃない」
「黙れこの軟弱者!」
「どうしてそうなるんだ」
「図星をつかれてくやしいのか」
「あのさあ、おまえら俺の足踏んでるの気づいてるよね?」
「あ、すまないディアッカ」
「踏まれるおまえが悪い」
ここに居たくない。
おまけにこの赤ジャージもこれ以上着ていたくない。
早くスタートしてくれ!
と思っていたら、丁度よくスタートの合図が鳴り響いた。
それにしても
「なんで空砲にM100バラエーナ・プラズマ収束ビーム使うの」
走りながらつぶやいてみたが、横に並んだ二人から同意は得られなかった。
聞いちゃいねえ・・・。
あっという間に指令書にたどりついて拾い上げる。
さっさとゴールしておわらせよう。
ああでも一着とかになったらイザークに八つ当たりされそうでめんどくさいなあ。
俺はため息とともに指令書を開いた。

「いじめ?」