こんにちは!壇太一といいますです。

うちの学校には、月曜の朝に校庭で朝礼がありますです。
ぼくたちテニス部は都大会で2位になって 関東大会出場が決まったから表彰されることに
なりましたです。 だから、テニス部だけクラスの列からはなれて、端っこの列に 南先輩先頭
で並ばされていましたです。

すごい目立ってるです!
なんだワクワクするです!
ここに亜久津先輩も居たら、もっと嬉しかったですが・・・。我慢です。



『えーただいまより月曜朝礼をはじめます』







(男子公式テニス部整列イメージ画像)











「なー南ィ。今日の髪型どうかなー」
「しらね―よ」
「だってさ、全校生徒の前で賞状とか貰うんだからカッコヨクしてかねーと」
「あんましゃべってると伴爺に嫌味いわれるからやめとけよ」
「りょーかーい。なあ東方、鏡貸して鏡」



『まず最初に校長先生からご挨拶があります』



「鏡なんて持ってないって」
「ムロマッチは?」



『気をつけ、礼っ』



「ないですよ。それよりも千石さん真っ直ぐ並んだほうがいいですよ」
「あ、ちょい動かないで室町君」
「なにやってるんですか(こっち見たまま前髪いじってる・・・)」
「・・・室町君の眼鏡はメタリックで便利だ」 「(眼鏡に映してたのか)」
「おい千石、なんか伴爺がこっち見てるからマジ前向けって」
「どう?キマってるっしょ?東方」
「はいはい」



『えーみなさんおはようございます。今日は二つお話したいことが あります。えーひとつは夏休みの生活について、えー』



「新渡米先輩は今日もキマってますね」
「まーな。最近頭上のコンディションがいいんだ」
「そういえばいつにもまして良い新芽ですね」



『えー二つ目のお話は、えー最近学級花壇にサッカーボールがつっこんで、えー』



「喜多のうずまきも良い巻きしてるじゃんか」
「どうもありがとうございます、新渡米先輩」
「喜多も新渡米もちゃんとまっすぐ並べって」
「そうだゾ!」
「おまえも、まっすぐ並べって言ってるだろ!怒られるの俺なんだからな」



『ゴホン!』



「ほら、教頭キレてんじゃん」
「イマドキ咳払いかよ!キシシッ」
「千石先輩笑いすぎですー!」
「おおう、太一にも怒られちゃったよ」



『ですから花を大切にするということは、ひいてはえー人を思いやることにえー』



「いい加減前向いて黙っとけって。ほんとに伴爺見てるから」
「あいよ、彼女が可愛い東方君」
「なっ!それとどう関係があるんだよっ!」
「東方さんも落ち着いてください」
「校長話なげぇー」



『最後にですねー。えー先日行われた都大会で男子硬式テニス部がえー 第2位という好成績を
残しましたので、えー今日は表彰式を行いたいと思います』




「あ、いよいよじゃん!」
「先輩方がんばってくださいだーん!亜久津先輩がいないのは寂しいですが・・・」
「(ドキドキ)」
「南緊張してやんのー」
「し、してねぇよ!(ドキドキドキ)」
「んでさ」
「な、なんだよ(ドキドキドキドキドキ)」
「誰が前に出る人なの?」
「え・・・?」
「誰なの?」
「(・・・決めるの忘れてたー!!!)」



『えーでは。えー男子硬式テニス部の代表者三名、えー出てきて下さい』



「さては決めてなかったとかー?」
「・・・(どうしようどうしようどうしよう!)」
「とりあえず俺だろー!」
「「「(まあエースだからな・・・)」」」
「でも負けたですダーン」
「(グサッ)」



『男子硬式テニス部代表三名早く出てきなさい』



「時間がないですよ。ね、新渡米先輩」
「そうだな。喜多」
「太一、オレちょっと傷ついちゃったよ」
「(ああ!どうしようどうしようどうしよう!!)」



『男子硬式テニス部!!』



「でもさ、南は部長だから行けよ」
「東方さんの言う通りですよ、南部長」
「(こ、こんなときだけみんな部長って!)」
「んじゃもうメンドイから俺決めるね!俺と南と東方!オッケ決まり!」
「まあ妥当ですね」
「じゃ、じゃあ。行くぞ!(ドキドキドキドキドキ)」
「ああ」
「ヨッシャコー!」
「頑張ってくださいです!でも三人とも青学に負けてますだーん」






































「「「(ダダダダーン!!!)」」」













結局、
トロフィーは新渡米先輩
賞状は室町先輩
記念品は僕
になりましたです。
ちょっとテレましたです!でも嬉しかったです!
ここに亜久津先輩が居たらもっと嬉しかったですが、 やっぱりそこは我慢ですだん。



『では、えー。以上で朝礼を終了します』



「はー・・・ようやく終わった」
「おつかれ、南!」
「まったくだよ。無事に終わってよかったけどさ。じゃあ早く教室に帰っ」



『えー、テニス部部長の南はちょっと残るように』












「え?」