お風呂
有給休暇をもぎ取ってスパに来た。
様々なネタで皇帝をユスって貸切にした。
「凛少尉、いえ二人きりですしプライベートなので村雨と呼びましょう」
「はい、大佐」
「水着似合っていますよ」
「恐れ入ります、大佐」
「・・・あなたが多少人より感情の起伏に乏しいのは理解しているつもりですが、プライベートでも大佐と呼ぶのは公私混同といわざるを得ません。気をつけなさい」
「は。申し訳ございません」
敬礼。
どうやら村雨・凛少尉は「遊びに行く」という行為に慣れていないらしかった。
先ほどプールに入って行ったはいいが、水の中で何をしていいかわからず突っ立ったままだ。
これは、ちょっと強引にでもハメをはずさせたほうがお互いのためだろう。
ジェイドはパーカーを着たまま水に下りて、突っ立っている村雨を後ろから抱きしめてみた。
「村雨、スパを楽しんでいますか。それとも私ともっと楽しいことをしたいですか?」
「カーティス・・・」
「惜しい。そこはジェイドでいきましょう」
腕の中に身体丸ごとすっぽり納まる、心地よい身長差。
軍服は露出が少ないだけに、今日の村雨は遠くから見ても近くから見ても見晴らしがいい。
村雨の大きくひらいた背中とこちらの身体をぴたりと密着させる。
「素直に、感じるままに言えばいいんです」
「素直に」
「そうです」
「では・・・あの」
「はい」
「濡れたからだで肌をくっつけるとビチャビチャして不快です」
「・・・その小さい三角の布をひん剥いて水の中でどこもかしこもビチャビチャにしてやりましょうか」