路面電車
約3000の坂がある長崎市内の交通機関のひとつ。各会社の広告を身に纏い車と共に走る姿は長崎独特の雰囲気に包まれている。中でもチキンラーメンの広告の電車を見ると幸福になれるという噂がある。しかし一度もその電車に会えぬまま見学場所を全て見終わり、駅に向かうことに。不運にも電車は満員で予定の電車に乗ることができず、私達は集合時間に遅れそうになっていた。そのとき、担任に怒られる自分たちの姿を想像し、呆然と駅に立っていた私達に向かって黄色く光ながら走ってくるものに気づく。「あれはもしや!」そう、私達が見たのはチキンラーメンの路面電車だった!! 予定通りに事が進んでいたら見ることができなかったチキンラーメンの電車・・・。噂は本当だった。私達は集合時間に遅れたにもかかわらず、担任に怒られることもなく無事に班行動を終えることができた。
グラバー園
お土産屋さんが並ぶ坂を息切れしつつ駆け上って行った先には私達が想像を絶する程きれいで桃源のようなグラバー園が姿を現した。その瞬間、思わず足を止めてしまうほどで再び歩き出すのに躊躇うほどだった。秋なのに色とりどりに美しく盛る植物たちが私達の心を潤した。それぞれの住宅も西欧的な情緒にあふれ、ここに住んでいた人々が心の底からうらやましく思えた。そしてグラバー園といえばハートストーンが有名だが、それを見つけなくてもそこにいれば幸せな気持ちになれた。もちろんハートストーンもばっちり見つけたのが・・・、効果は人それぞれのようだ。
大浦天主堂
グラバー園のすぐ側にひっそりとたたずむ教会。一歩足を踏み入れたらその厳粛でどこか心の安まる雰囲気に包まれてしまった。日中は太陽の光を神々しく浴びきれいに輝くステンドグラスも、日暮になると静かにステンドグラス本来の艶やかさを際立てていた。
出島史料館
江戸時代、日本の海外に開かれた窓であった出島の歴史を探るべく私達は史料館を訪れた。外見から西欧な雰囲気があふれる水色のきれいな建物で私達は一時の間、西欧にタイムスリップした。建物の中に入ると当時の出島での人々の生活や貿易の様子、また貿易によって日本にもたらされた文化を感じることができた。江戸時代、侍によって治められていた日本とはあまりにもかけ離れている国際色にあふれた長崎の姿を目のあたりにしてビックリする場面も多々あった。
こうして長いようで短い2班の冒険は幕を閉じたのである。
去る2005年の11月23日、私達2年E組の2班のメンバーは研修旅行で長崎にいた。数多くの場所を訪れた私達だが、ここではその一部を紹介しよう。