目  次
144MHzアンテナ
144・430MHzディアルアストラルプレーン
430MHzアンテナのハット
144MHzノンラジアルアンテナ
430MHzアンテナ
144MHzアンテナのラジアル
自作144・430MHzディアルアンテナ
7K4MSSスペシャル

 
144MHzアンテナ製作とマッティング 
 ある会合で半分壊れた市販のアンテナを手に入れたので、それを元にして製作しました。特に、マッティングを工夫したので公開します。これは一種のLC回路で昔から使われている方式ですので、当局と同じ方法で作られた方がいても不思議ではありません。つまり、当局の勉強不足でこれらの文献を見ていないということに帰するからです。自己満足の域から出ていません。お恥ずかしい限りです。
(1)本体セット
 下図のようにセットします。ただし、初めはマッティング部はセットしません。コイルの部分に塩ビ被膜銅線を使ったのは、失敗しても何回もその部分を交換できるからです。太い銅線は切ってしまうとつなぐのが大変です。これは、何度もトライした結果生まれた知恵です。アンテナ基台を分解するときは、頭部のハンダを落として芯線を分離してください。次に、基台の下部をバーナーで加熱し防水ボンドを溶かして一気に回してネジを外してください。当然内部のマッティングコイルやコンデンサを取り除き、改めて芯線を取り付けます。その他として、部品の継ぎ場所はハンダや強力ボンドで固めるのは当然のことです。防水にも気を配りましょう。
(2)仮調整
 SWR計兼パワーメータ計をセットします。頭部の塩ビ被膜銅線をカットアンドトライでSWRを最良点まで追い込みます。今回の実践ではSWR1.6で、定格出力20ワットで15ワット表示でした。コイル部分は、軽く自己融着テープで半固定しておいてください。さもないと、コイルが暴れます。ところで、なぜ15ワットしか出ないのでしょう。これは、インピーダンスが50Ω付近にない。すなわち、マッティングが不十分ということです。SWR1.0で出力が定格付近であればだいたい50Ωになります。
(3)本調整
 マッティング用同軸を適当な長さに切断し網線部と芯線部を長く露出させます。つぎに、本体のエレメント部とアース部に太い銅線を巻きつけいくらか突出させます。これらは同軸をカットアンドトライするときの長さの変化に対応できるようするため固定しません。次に、マッティング用同軸の網線部をエレメントの銅線とハンダつけし、マッティング用同軸の下部の芯線部はアース部の銅線に巻きつけます。ここからSWR計兼パワーメータ計を見ながら、マッティング用同軸の芯線部を残して網線部をカットアンドトライし、SWRが最良点の1.0付近でパワーもMax付近にくるよう追い込みます。マッティング用同軸はコンデンサの役目をしていますので芯線と網線を内部で接触させないようにしてください。下の写真のアンテナのSWRは全運用周波数帯で1.1以内、出力20ワットで測定値は19ワットでした。\(^。^)/
(4)最終処理
 完成したら、ハンダできちんと固定し、自己融着テーブで防水加工しましょう。コイル部にいろいろなカバー装置をつけるとインピーダンスが狂ってきますので、過剰に取りつけないようにしましょう。さらに、基台はハンダが効きませんので自己融着テープで固定しましょう。最良点に達した位置から絶対にマッティング用同軸を移動させないようにしましょう。
(5)運用結果
 外観はスマートに仕上がってはいませんが車載電話のアンテナのようで目立ちません。車で朝ラグチュウしているローカル局のレポートは「結構強い。」ということでした。当局の受信感度も良好なので短い割には高利得のようです。一般的に自作品は結構不安定なところがあるので、メンテナンスを怠らないようにしてください。(-_-;)
(5)その他
 市販の基台がなくても普通のコネクタでも十分で、その他の材料はホームセンターで売ってます。エレメント部で銅棒を使っていますが銅管で十分です。マッティング用同軸は種類によってコンデンサとしての性能が異なります。また、容量を大きくするにはマッティング用同軸を長くするか並列で多数取り付けてもOKです。あくまでも同軸を使うのはアマチュア的発想の手作りアンテナの品評会用だと思ってください。m(_ _;)m
材料調達場所(下記の430MHz製作用も含む)
 カンセキ・・・・・・・・・・・銅棒(φ=10)、銅管(φ=2、10)、ソケット(φ=10)、アクリル棒(φ=10)
 カインズホーム ・・・・・銅線(φ=2)
 コメリ ・・・・・・・・・・・・・塩ビ被膜銅線(φ=1.25)、自己融着テープ、ボンド
 無線機屋・・・・・・・・・・コネクタ(10D−MP)、同軸(5D2V)
 
 
 <追加>
 
 短くて丈夫で、安く仕上げることから考え出したラジアルタイプのアンテナです。ローカル局と試してみましたが、普通サイズの市販のアンテナと同じくらいの威力があることが分かりました。SWRは1.5以内。アース不十分でもSWRは3.0以内でした。マグネット基台を使うと、SWRが極めて安定になります。高速道路を路走行する局長さんは大きめの基台を推奨します。
   塩ビソケットに穴をあけ、長めの銅線を通します。アース側と芯線側を、コネクタとハンダ付けしたら、ボンドを塗った塩ビ管を差し込みます。これでコネクタの部分が完成します。10Dコネクタと塩ビソケットは少々大きさが異なるので、コネクタにテープを巻き、ボンドを塗って差し込み固定します。アース側も取り付けたのは、何かに役に立つかもしれないと考えたからです。使わなくてもOKです。 
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 430MHzアンテナ製作とマッティング
  上記の1/4波長144MHzアンテナと同様の製作方法ではNGでした。しかし、上記のように身近なもので製作したいがためにいろいろ文献を見たりHPを検索したりしましたが、みな内容が高等でさらに材料調達が難しいのであきらめました。ところが、自作の1/4波長144MHzトップローディングバーチカルアンテナをヒントとして、別な方法を考えました。430MHzは1/4波長では短すぎるから5/8波長とする。前者でトライしてNGだったから。それに5/8波長は1/4波長よりは利得が大きいとされていることと、長さ的には144MHzの1/4波長に近いから。マッティングは以前に作ったコリニアアンテナとアストラルプレーンアンテナのラジアル付きからヒントで、3本ではなく1本付けてみたらどうか。以前作ったこれらのアンテナは初めからマッティングがとれていて、ラジアルを付けるとさらに飛びがいいということで付けました。結果的に良く飛ぶことが証明できました。よって、ラジアルは本来マッティングをとるためものではないことを先に申し上げておきます。(コリニアとアストラルプレーンはHPのホイップアンテナ参照。)レッツトライ!
(1)仮調整
 430MHzの5/8波長は約43cmなので銅線を含めて約50cmとして、アクリル棒に銅線を巻きつけました。後は、上記を参照してください。SWRは最良で1.5くらいで20ワット出力で最良で15ワット程度でした。これらの調整はアンテナを実際に取り付けるところで実施してください。
(2)本調整
 まず練習用に5D2Vなどの芯線をコネクタ部に仮付けしカットアンドトライしてください。普通の銅線でも結構です。画期的にSWRと出力が変化します。SWRが1.0近くに、出力も定格出力近くまで上がるはずです。何度もトライして、ベストの状態を把握したら、銅線ではなくΦ=2の銅管と交換しましょう。微妙な調整が終わりましたら、水漏れ防止のハンダやボンド、それに、コイル部に自己融着テープ処理を施しましょう。当局は、コネクタ部分は初めからハンダ処理をし、銅線も巻きつけておきました。また、突起部もやすりで削っておきました。最終結果は全周波数帯SWR1.1以内出力19ワット/定格出力20ワットでした。
(3)当局の基本的な考え
 このアンテナは従来のL字アンテナではないか。ダイポールの変形ではないか。バーチカルタイプのラジアル付きではないか。などなどのご意見があろうかと思いますが、当局の発想はもともとバーチカルを基本としたアンテナで、マッティングをとるために偶然付けてみたら好結果が生まれたのです。よって、当局にとっては5/8波長430MHzトップローディングバーチカルアンテナのラジアルではなくマッティングバーなのです。簡単に製作できます。丈夫です。超小型です。( _ _;)
(4)運用結果
 いつものローカル局と交信した結果、いつもの市販アンテナとあまり変わらないということでした。ということは、ローカルラグチュウ用として十分使えるということです。(^_^)
 (5)今後の課題
 できれば、144MHz1/4波長と430MHz5/8λのディアルアンテナを製作してみたい。だいたいの構想をもっていますが、マッティング部が一番の難関です。アストラルプレーンアンテナでは成功したのですが、その時はトータルバランスでマッティングをとりました。今回は難しそうです。永遠の課題かもしれませんね。(*ι〜)
 
   
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 144・430MHzディアルアストラルプレーンのマッティング

    このアンテナはトータルでマッティングを取っています。もともと、430MHzアンテナ用であったのですが、50MHz・144MHzなどに改良した方もいます。結構大きなアンテナになるようです。この430MHz用を少し改良して製作したのが左図のアンテナです。当然無理やりマッティングです。2001年頃に製作しました。現在の当局の車に取り付けた時のデータです。
 SWR  144MHz 2.0以下  アース必要タイプ
      430MHz 1.5以下  アース不必要タイプ
  出力効率 どちらも16W/定格出力20W
このデータからもマッティングは完全にとれていないのが分かります。しかし、10年近く使用していますが、交信には支障がありません。便利なので重宝しています。寸法等は当局のHPのホイップを参照してください。トップの部分がいくらか違うのは、新しい車を購入したときに再度マッティングを取るため、φ=1.25の塩ビ平行線を取り付けたからです。この方法ですと、調整失敗しても簡単なハンダ付けで何度でもトライできますし、物にぶつけてもある程度柔らかいので変形しにくいのです。少々の変形は性能に影響は与えません。

 市販品の表示はアースが必要な場合はラジアル、不必要な場合はノンラジアルと表現しています。グランドプレーンアンテナはアースの様な働きをする複数のラジアルが付いているのでノンラジアルタイプ(アース不必要)になります。
   左図は改良型で、アース側にマッティングバーを取り付けたところ下記のような結果になりました。
2011年1月改良

   SWR 144MHz 1.5以下 アース必要タイプ
      430MHz 1.3以下 アース不必要タイプ
  出力効率 どちらも19W/定格出力20W
結構マッティングが取れてきているようですがまだ不十分です。このバーの長さは430MHzに合わせた長さです。このアンテナはアースが不十分でも144MHzでSWRが最大で1.8以内で、430MHzでは1.1以内です。長い間使用しても交信に支障をきたすこともなく無線機を壊すこともありませんでした。エレメントがφ=3の真鍮棒なので丈夫です。今も現役バリバリです。市販のアンテナは納屋の隅の方に放置されています。

完成(完結)
 もう1本、144MHz用のマッチングバーを取り付けました。430MHzのマッチングバーと90度の角度で大型丸型端子にハンダで固定しました。アンテナとマッチングバーはセパレートタイプなので、どんな基台でも取り付けられます。144MHzのマッチングバーは約60cm程度なので、中ほどに短縮コイルを取り付け短くし付け根は折り曲げられるように工夫しました。電動基台と対応し車を傷つけないように工夫したのです。結構飛び良いようなので現在愛用しています
     430MHz ノンラジアルタイプ  SWR 1.0
     144MHz ノンラジアルタイプ  SWR 1.1   アース不十分でもSWRは1.5以内です。
当局が所持している市販のノンラジアル144・430MHzディアルホイップアンテナの144MHzのSWRは、当局の車で測定したところ1.2ありました。購入したとき袋にSWRは1.5以内と明記されていました。納得です。結構ディアルのノンラジアルタイプのアンテナの調整は難しいんですね。
   
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 144MHzアンテナのラジアル
 アース必要タイプはアースを取らないとSWRが5.0くらいまで上がり無線機を壊す原因になります。下記のアンテナはアースがきちんと取れていればSWRは結構落ちますが、アースが取れないと4.0くらいまで上がるので、ラジアルを1本取り付けました。アースが不完全な場合、左のバーチカルタイプはSWRが1.0近くで、右のコリニアは1.7くらいです。SWR1.7は無線機が壊れない程度です。
注意事項
 @市販品でも
アース必要タイプがある。取扱説明書を良く読みましょう。
 Aアンテナ基台のアースには普段から気を使いましょう。アースが効いていれば問題ありません。

 B現在市販されてる無線機はSWR2.0以内では使用可能になっているようです
 
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 430MHzアンテナのハット
   左図のアンテナは、コリニア本体のマッティングを調整してからマッチングバーを取り付けました。基台アースが不完全でも、SWR1.3以内まで抑えることができましたが、それ以上は当局には無理でした。そこで、直径35mmのハットを取り付けたら、SWRが1.1以内に落ちました。430MHzバンド帯はすべて基台のアースを気にせず使用可能です。 
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自作144・430MHzディアルアンテナの製作  
 上記のディアルアンテナは他局が開発した430MHzアストラルプレーンアンテナをもとにして製作したものなので 、100%自作とは言い難いものです。今回はいっさい参考資料なしで作りました。この章の始めにコイルを用いでディアルが作れれば最高であると述べました。到底無理であろうと決めつけておりましたが、トップローディングではなくセンターローディングにしたら144MHzと430MHzのマッチングが取れるようになりました。東北に移動運用したときにアイボールした局長さんの言葉がヒントとなりました。「7MHzのペットボトル巻トップローディングのマッチングは微妙で、行く先々でアナライザーで調べ、ワニ口クリップを利用して調整します。」 すなわち、ベースローディングが一番調整しやすく、センターローディング、トップローディングと難しくなるということです。トップローディングは飛びが良いとされていますが、あきらめて次善策を用いたという次第です。まだまだ不十分ですので開発の余地があります。どうにかいいものを作りたいものです。
追記
 430MHzは5/8λと考えていましたが、市販のアンテナは6/8λと記載されているものが多いような気がします。当局は短縮率を考慮できないので、自作品がどちらなのか皆目見当がつきません。短縮率を考慮しないと、433MHzで5/8λと6/8λは43.3cmと52.0cmで、8.7cmの差があります。短縮率はアンテナの材質などに左右されるので当局には難解です。
  材料 
(1)φ=10 φ=4 真鍮管
    エレメント、マッティングバー用
(2)φ=2 銅線
    コイル・エレメント・マティングバー用
(3)5DMPコネクタ
    5Dにこだわる必要はない
(4)塩ビ管ソケット
    コネクタに合うものを選ぶ
(5)ペットボトル
    コイルの雨除け用(ミニボトル)
(6)グラフファイバー管
    エレメント補強材(釣竿)
(7)その他
    ハンダ、ボンド、etc
SWR
 144MHz  SWR<1.3  アース必要タイプ
 430MHz  SWR<1.1  アース不必要タイプ
                SWR計:クラニシ製
 測定値は当局の自家用車の基台に取り付けたときの結果です。その他の基台でもアースがしっかりしていれば144MHzもSWRは1.5以内です。
調整
 疑似コンデンサを用いて144MHzをベストマッチにすると、430MHzはSWRが大きくなり、ハットを用いて430MHzをベストマッチにすると、144MHzのSWRが大きくなりNGになりました。最終的には何もせず、単に、エレメントをカットアンドトライして、両方とも使えるようにいたしました。上記のSWR測定結果で納得できると思います。完璧ではありません。
      2012年3月10日完成
 
使用感
 交信には特に問題はありませんでした。マッティングバー(ラジアル)が立っているので完璧な垂直偏波ではないことは確かです。しかし、立っていると可変基台やリアドアに取り付けても問題なく使用できるので便利です。今後ずっとこのアンテナを使ってみていろいろ調べてみたいと思います。当局も他局製作のこのようなディアルアンテナを見たことがないので興味津々です。ディアルの市販がいっぱいあるじゃないかと言われればごもっともとしか返す言葉がありません。市販の方が良いに決まっているので作らないのだ。さらにごもっともなことです。しかし皆さん、ドアホな銀狐の戯れと思って勘弁してくだされ。「コーン!」
追記
 144MHzが結構不安定で、SWRがアースが効いている状態で2.0付近まで上がるようになりました。430MHzは結構安定していてSWRは1.2以内です。144MHzは使えないことはないが、不安定なので必要な時だけ使っています。当局は430MHzがメインなので特に問題はありません。
 
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144MHzノンラジアルアンテナの製作 
 市販のアンテナは一般にVHF/UHFアンテナはノンラジアルタイプが多い。すなわち、アースが不十分でも問題なく使えるということです。いままで当局が製作したものはどちらかといえばラジアルタイプで、アースが効いていないとSWRが大きく跳ね上がります。そこで、アースが不十分でも使える144MHzモノバンドのノンラジアルタイプのアンテナ製作にチャレンジしました。 
   材料
(1)5DMPコネクタ
    5Dにこだわる必要はない
(2)釣竿
    ヘラブナ用 グラスファイバー製 約800円
(3)φ=2、φ=1.2銅線
    少々 φ=2は300mmあれば十分
        φ=1.2は1500mmあれば十分
(4)1.5D2V同軸
    少々 150mmあれば十分
(5)その他
    ハンダ 自己融着テープ インシュロック
    ホットボンド etc

アンテナ規格
  144MHz6/8λノンラジアルアンテナ

    2012年5月18日完成
  左の写真は未完成品で完成品より約250mm短い。
  SWRの変化が分かる程度の時のものです。
  SWRが高い方にあっていたのでエレメントを延長し、
  切り詰めてマッチングをとりました。
 
   
注意点
(1)疑似コンデンサは芯線側で、太いコイルの銅線はアース側です。くれぐれも間違わないように。
(2)疑似コンデンサのコイルとの分岐点の位置は流動的です。最後の最後に位置を確定してください。
(3)疑似コンデンサの長さとエレメントの長さは、コンデンサの分岐点の位置を考慮して切り詰めていきます。
(4)コイルの巻き数も何回巻けばいいのか分かりません。適当な直径と巻き数です。各自探してください。
(5)とにかく、カットアンドトライですので神経戦です。失敗したら再チャレンジです。 
(6)太いコイル用銅線はコネクタのアース側にハンダ付けして安定させます。当然コネクタの継ぎ目も固定します。
使用感
 SWRはアースがきちんと取れていると中心周波数で1.5以内でした。とにかく、ノンラジアルタイプになりましたのである程度安心して使えます。近く同士の交信では普通サイズの市販品の方が良いようですが、距離があると自作品の方が良いような気がしました。肝心なアンテナ強度は市販品には遠く及びません。素人作りなので自己満足で満願です。
  改良型
 全体が結構長いので、アンテナを分解しセンターに短縮コイルを入れました。始め密に巻いたらトラップコイルになり失敗しました。コイルを疎に巻いたらどうにか落ち着き、全体の長さも少し短くなりました。
 (1)全長      約1050mm
 (2)SWR     中心周波数で1.5以内
             アース不十分でも1.5以内
 (3)インピーダンス  50Ω
 (4)測定機器
        アンテナアナライザー   MFJ
         (無線機屋さん所有)
        SWR&パワー計     クラニシ
     
   
左の写真は改良型の完成品

     上段の太い部分は釣竿の継ぎ目
     中段の太い部分は短縮コイル
 
再現 
 再度再現しました。どうも、1回目の調整では完璧なノンラジアルアンテナでは無かったようです。2回目の調整で、アースの有無にかかわらずSWRは1.5以内になりました。疑似コンデンサの容量不足だったようです。これで2本目ですが、コイルの巻き方やエレメントの材質によって、エレメントの長さやコンデンサ容量も変化するので、当局のような適当な製作方法では、皆同じ規格にはならないようです。安心して自動車アンテナとして使えますが、グラスファイバー製の釣竿なので、物にぶつければ破損するので大変です。でも、自作であることと、安い金額で作れるので、マニアの局長さんの遊びには最高かと思います。下の写真は1回目の調整時のものです。最初に製作したアンテナよりもノンラジアルアンテナに近づいたものになりました。結局、マッチング部の調整の良しあしが大いに関係しているようです。
 
 
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7K4MSSスペシャル 
 144/430MHzディアルアンテナでノンラジアルタイプです。2020/06/13完成。 アース不要ということです。昔、カンテナという430MHz用アンテナがはやったことがあります。エレメントが缶で、4本のラジアルつきです。そこで、ビール缶程度の大きさの銅筒をつくり、初めに430MHz用アンテナを作りましたところマッティングが取れました。 続いて144MHz用エレメントを取り付け調整しましたところ、これもマッティングをとることができました。430MHzは通常使う範囲(438MHz帯を除く)とレピーターはSWR1.0近くです。144MHzも通常使う範囲はSWR1.0近くです(2作目はVUとも全帯域1.0)。栃木県大田原市御亭山で電波出したところ、144MHzでは静岡県沼津市、430MHzでは長野県上水内郡飯綱町と交信が成立しました。性能的には市販のアンテナと同程度かもしれません。当局が自動車走行しながら交信してたら、相手局からQSBがほとんどないと言われました。皆さんベストマッチのアンテナを作ってみてください。ポイントはディアルなので銅筒の大きさをどこで妥協するかです。シンプルな構造なので扱いやすいと思いますが、ぶつけると即クラッシュです。アマチュアのアンテナですので、ご愛敬ですね。
   
 
   
     
   
 銅筒型枠は、塩ビ管VU50のソケット(繋管)を2個ドッキングしたものです。ドッキングさせるには、塩ビ管VU50を使います。銅板を設定の大きさに切り、銅板型枠に巻きます。次に、3ヶ所銅線を巻き、締め込みます。鉄線やステン線は堅くて使えません。続いて、張り合わせ部分を、金づち又は木づちで叩き、整えます。このまま繋ぎ目をハンダ付すると塩ビ管が溶けるので、しばらく放置し落ち着いたら抜き取り、本格的にハンダ付をします。
 3支点作成型枠は、少々きつめににして、真鍮管を動きにくくします。センターに穴をあけ、真鍮管を立てたら、L字真鍮管を挟みハンダ付をします。難しいときには、細い銅線を巻き、整えて締め込んでから、ハンダ付をします。
   
3作目の円筒形の直径を1cm縮めて6cmにしたら、マッティングが上手くとれませんでした。上記の寸法付近が最良のようで、1作目も2作目も全帯域でSWR1.5以内です。最良のマッティングをとるには、144MHzと433MHzのエレメントの長さを、交互に調整していくことで、何度も、切っては繋ぎ切っては繋ぎを繰り返し、両方最良の長さにします。双方影響しあうので、繰り返し繰り返し調整します。そのうちに、コツをつかみますので根気強くよくやりましょう。最終目標を、144MHzはSWR1.5以内、433MHzはレピーターまでSWR1.5以内としましょう。438MHz帯(オールモード帯)を、SWR1.5以内にするのは、至難の業です。不可能ではありませんが、難しいです。
実験交信結果     FT8   7K4MSSスペシャル
 
   
改良型
   
 
製作手順
(1)430MHzを調整する。ラジアルとエレメント(短い方)をハンダ付をする。初めは少し長めにしておく。切り詰めてSWR1.0とする。
(2)144MHzを調整する。エレメント(長い方)をハンダ付をする。切り詰めてSWR1.0に近くなるようにする。
(3)エレメント同士、干渉しあうので、双方の長さを微調整する。どちらも、SWRは1.0近くになるはずです。1.5以内なら大成功とします。
(4)写真のように、切り詰めすぎたら、継ぎ足して再度調整する。ここが、最大の難関です。
今まで製作した中での傑作と思っています。一応、144・430MHzとも全帯域SWR1.5以内に落ちていますし、製作もコツを覚えると簡単です。ただし、見た目はきれいではありませんのでご勘弁ください。利得はあまりありませんが、打ち上げ角度が低いので、結構飛ぶようです。上記の長さはアバウトです。各自の最高の長さを見つけてくだい。
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アンテナマッティング
  
(7K4MSS仕様)