(12)ピンポンパールの口
 ある金魚好きの仲間が、「ピンポールには注意しなさい。他の金魚を突っつきまわす。」と言われました。ピンポンパールの執拗な攻撃で他の金魚が全滅したらしいのです。当家も2匹購入したが2匹の時は何でもなかった。他の金魚と同居させたら、アンコ型の琉金系の金魚の尻尾をボロボロにされてしまった。ランチュウをも突っつき始めたので隔離してしまった。なぜこのような悪さをするのか調べたら、ピンポンパールの口は槍の様に尖っていて、突っついてむしりとることができるのである。ペットショップでもピンポンパールは単独展示であることが多い。体型は
丸型で可愛いのであるが口先は丸型ではないのだ。要注意ですぞ!
(11)イレウス(腸閉塞・腸捻転)
 人間この病気になるとすぐに手術等の処置をします。食べ物が詰まる病気で、詰まる原因はいろいろありまが、とにかく即刻手術等の処置をしないと死に至ります。魚にだって当然ありうる病気です。特に、イッキに大量の餌を食べさせると、数日後に死んでしまうことがよくあります。これは、食べ物が腸に詰まってしまって、人間のイレウスと似た症状を引き起こしたからです。人間も何もしないと三日の命(おおげさかな?)と言われています。十分注意しましょう。当家ではノーザンバラムンディーがこの症状で☆になりました。原因はドジョウの食べすぎでした。
 
(10)白点病の質問に対する回答
 レオパードクテノポマの白点病の件ですが。水槽の主を古代魚またはレオパードクテノポマのどちらにしてますか。古代魚であれば、レオパードクテノポマが☆になるのは覚悟しましょう。レオパードクテノポマであれば、古代魚が☆になるのを覚悟しましょう。どちらも助かったらバンザイと喜びましょう。なぜこんなことを言うかというと、白点病はイクチオフチリウスという繊毛虫が病原体なのだそうで、魚が弱ったときなどに取り付き、栄養源として増殖を5日周期くらいで繰り返すそうです。この繊毛虫はどの水槽にも生息しているので、弱った魚を狙って標的にしているようです。古代魚はこの繊毛虫は問題なしで、白点病には罹り難いのです。繊毛虫を一時的に全滅させるために、薬を入れることと約0.3%弱の塩を入れ、温度を30℃近く上げればよいのです。使っている装置はそのまま全部消毒します。約1週間は必要です。ここで問題です。古代魚は薬に極めて弱いようです。古代魚は弱ったこのような魚を自然界で捕食して生活しているわけですからこのような病原体は大丈夫なはずです。しかし、その反面、この病原体を殺す薬には弱いのです。したがって、薬を入れないで、温度を約30℃近くあげておけばよいのではないでしょうか。この繊毛虫はこの温度では死滅するらしいのです。もし、レオパードクテノポマが直り難いのでしたら、この魚は弱りすぎて天命であると諦めるべきでしょう。もし直れば、万々歳です。一般には古代魚がメインで、他の魚は脇役的存在が普通です。もしどちらも大切なら、古代魚と同居させないことか、同居させたければトリートメントタンクを常にスタンバイさせておくべきですね。

対策のポイント
 (1)水の管理に手抜かりがありませんか。新しすぎる。水交換の手抜きなど。
 (2)強い薬を使う場合は規定量の3分の1程度を使用。
 (3)弱い場合規定量でも古代魚は可能。
 (4)薬は5日周期ぐらいで繰り返します。3分の1程度の水交換も同時に実行。
 (5)薬は2回投与で完璧なはず。
 
(9)ろ材についての雑感
 分解バクテリアについて考えてみます。好気性分解バクテリアは酸素を使って有機物質を分解しますから必要なのは酸素と魚糞(有機物質)です。分解バクテリアは土中や生物の腸内におりますので糞の中に自動的に含まれています。増殖するためにはどうしても魚糞が必要ですから、この魚糞を適当にトラップする物質が必要です。糞が浮遊していてもかまいませんが見た目が悪いので余分なものは取り除きたい。そこで、一般的には必要以上の糞は取り除いて必要な分を多孔質のセラミックに適当に詰め込んでバクテリアに栄養分として提供します。詰まり過ぎると酸素がいかなくなりバクテリアの増殖が阻害されますので時々セラミックに付いた余分な糞を取り除きます。水中にも微小糞が浮遊しているので水交換は3分の1とか2分の1ぐらいでバクテリアを擁護しているのはご存知の通りです。こんなわけですからあまりろ材を気にしなくて良いようです。余分な糞を取り除きバクテリアに必要な分残すという基本理念があればグットであると私は決め付けています。最終的にバクテリアは有機物を酸(硝酸)に変えていきますので水交換等で濃度の上昇を防ぎます。私の家では、ウールマットのみとか、ウールマットとセラミックの併用とかいろいろやってみましたが特に問題はありませんでした。水槽の大きさとか魚の大きさとか魚の数とかに、さらに水交換の頻度とかを考えて、ろ材の質とか量とかを工夫しなければならないのではないでしょうか。
 
(8)ノーザンバラムンディーの悪戯
 全長20cm位のときから、混泳のポリプテルス・スポッテッドガー・ブラックゴーストやセイルフィンプレコに噛み付き悪戯をする。いろいろな情報でもノーザンバラムンディーは混泳に向かないと記されています。納得しました。特に、90cm程度の小さい水槽では被害魚は逃げ場がなく被害が大きくなるようです。しかし、小さい魚は捕食される可能性はあるが、ある程度大きいポリプテルスば大丈夫なようです。でも、いい迷惑です。文献同様ノーザンバラムンディーの単独飼いをお勧めします。
 
(7)シルバーグーラミーの意外性
 15cmオーバーのシルバーグーラミーが1匹いましたが、これがとんでもない発狂行動をとりました。混泳しているポリプテルス各種、スポッテッドガー、ブラックゴーストとノーザンバラムンディーに果敢に攻撃を仕掛けるのです。それも、水槽に入れたとたん修羅場化するのです。何倍もある相手に攻撃を仕掛けるのですが、それが休まず狂ったように執拗に行うのです。ノーザンバラムンディーも負けじと反撃します。このままでは、シルバーグーラミーともども犠牲魚がでるのは眼に見えていますので、シルバーグーラミーをプロトプテルス・アネクテンスの幼魚の水槽に隔離してしまいました。ここでは共存共栄でした。
 
(6)オヤニラミの食性
 この魚は肉食性である言われていたのですが、概観からして普通の魚のようにみえたので混泳を試みました。しかし、やはり肉食性で、大きなザリガニを突っつきまわしてボコボコにしたり、大きな金魚の目を突っついて片目にしたり凄いこと。この魚を侮ってはいけません。単独飼いが望ましい。実感しました。反省です。
 
(5)パルマスの片目白濁
 パルマスの片目がどうもおかしいとじっと見ていたら、やはりおかしい。目の縁が赤く、中央部が白濁しています。普通、水の劣化による白濁であれば目の縁が赤くなるはずがないのに赤いのです。そこで行きつけの熱帯魚屋の女将さんに聞いたら、それ、人でいうアオタンじゃないのとあっさりかまされました。すなわち、何かにぶつけた名残であろうということです。レトロピンニスの白濁の経験があったので、女将の言うことを信じて1週間ぐらいそのまま放置しましたら、ずばり元に戻りました。商売人の勘は鋭い。感服いたしました。
 
(4)パルマスの悲劇
 パルマスがまだ小さいときです。よく見かけるサイホン式の水取り出し器具を使って排水していたわけですが、古代魚は結構体長も糞も大きいので、先端部の部品を取り除いて(大型魚では誰もやることであるが)処理していましたところ、どうもいつもと違い排水が遅いのです。またしばらく別の仕事をして戻って来ても水は減りませんでした。器具が壊れたのかと思い調べたら、パルマスが詰まっていたのです。顔面・頭部が充血していました。急いで取り出そうとしましたが旨くいかず、激しく上下に振ったらやっとこ飛び出しました。このパルマス、1週間以上充血していました。どうもすいませんでした。小さいパルマスがいることを忘れていました。
 
(3)水槽浄化の証
 金魚水槽に水作のぶっこみ式ろ過装置を2個入れておきました。フィルターが真茶色に染まっていました。その1個をポリプテルス軍団の水槽に入れておいたらいつの間にか真茶色のフィルターが薄茶色になり、白いフィルターの地が出てきました。これが好気性バクテリアの分解か。もう1個の金魚水槽のフィルターは相変わらず真茶色でありました。ポリプテルス軍団の水槽には上部式のろ過装置がセットされています。これが力を発揮しているのだろう。絶対金魚にも必要だということで上部ろ過装置装置を急いでセットしました。次に、この2個をザリガニ軍団の水槽に入れたら、さらに綺麗になりました。この水槽にはランチュウ用外付けろ過装置が付けてありました。「水が切れる。」とはよく言ったものです。納得。後は硝酸イオンが増えないように水換えを忘れなければ万全です。
(2)水交換の悲劇
 あるとき、カラシン混泳水槽の水交換をしているのを忘れてしまいました。行ってみると水がすべて無くなっていました。当然魚は水槽の水溜りで跳ねている有様でした。急いで水を注入しました。当然水道の水直接です。急激な水温の変化で天国に行く魚が出てもしょうがない。特にトリートメントタンクがあるわけでもない。案の定、一週間以内に、ダイヤモンドヘットテトラ・アフリカンランプアイ・カージナルテトラ・オトシンクルス・グラスキャット等続々と死にいたりました。しかし、アカヒレ・ファイアーテトラ・ラミーノーズ・コリドラス・フライングフォックス・ヤマトヌマエビ等は強いの何の。恐れ入谷の鬼子母神。三分の二くらいの魚が残りました。一番以外であったのは、一番小さいファイヤーテトラが強いことです。勉強しました。
(1)ショートノーズクラウンテトラの殺戮
 この魚、口はおちょぼ口で綺麗な赤と黒の縦じま模様の美魚です。しかし、この魚は見かけとは正反対の悪童です。適当な魚に近寄ると、頭と尻尾をくねくねとくの字にくねらせて威嚇し、挙句の果てには突っつきまわします。これで、天国に上った魚は数え切れません。エンツユイ・コンゴウテトラ2匹・グーラミー2匹・フライングフォックス等。ところが、単独飼から、ポリプテルス軍団の中に混泳させたら、あっという間に地獄に落ちてしまいました。ポリプテルス軍団が特別ちょっかい出したわけではありません。意外と見かけによらず弱かったようです。
 
レッドフィンバルブ
 2007年に15cm程度の幼魚を購入。現在26cm。ポリプテルスはいつも底にじっと動かないので、常に上部を泳ぎ回る飾り魚として入れてます。2008年7月





アラカルト