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高根CCクラブハウス入り口先の林道端から強引に薮斜面に取りつく。約15分で山頂へ。登山道はない。 |
埼玉県内にどこか未踏の山はないものかと、地図を睨み、探し当てたのが高根山である。滑川町の北西の隅、高根カントリークラブに半ば抱きかかえられた小峰である。それでも105.1メートルの三等三角点峰である。ただし、地図に登山道の記載はないし、インターネットで検索しても登山情報はない。まぁ、小峰だけに薮を漕いでも登れるであろう。
朝9時、車で家を出発する。風もなく穏やかな冬晴れである。カーナビを高根 CCに合わせる。自宅からの距離18キロと標示された。約30分の走行で高根CCのクラブハウス入り口に到着、ここが高根山の南西の麓でもある。クラブハウスの駐車場に車を停めたいところだが、「関係者以外駐車を御遠慮下さい」の標示にびびって、ゴルフ場外の道端に止める。 まともな道はここで終わりだが、未舗装の荒れた細道が、山裾にそってさらに奥へ続いている。どこかに山中に向う踏跡がないものかと、この細道を奥へ進んでみる。道は北から東へと高根山を巻くように続くが、山頂に続く山肌はどこまでも笹と潅木の薮で、山中に続く踏跡などまったく見つからない。ゴミ焼却場のような小さな施設が現れたところで、諦めて戻る。 西斜面のいい加減なところから、思い切って薮斜面に突入する。踏跡らしきものはまったくない。薮の薄いところを選び選びひたすら上部を目指す。時折、笹や小枝が顔を打つが、冬枯れの季節ゆえ、それほど困難でもない。数分もがくと、山頂から西に張りだした小尾根に登り上げた。この小尾根の末端に小さな石の祠が安置されていた。ただし、最近祀られた気配はない。 山頂に突き上げる小尾根上には切り開きの気配がある。薮からは開放されたが、この切り開きは、つるつるの一枚岩の上に枯れ葉が積もった恐ろしく急な斜面となっている。慎重に急斜面を登るとあっさり山頂に登り上げた。下からわずか15分ほどの登山であった。雑木林の中の平凡な頂きで、展望はない。山頂標示もないが、三等三角点「高根山」が確認できる。その脇には石製の小さな祠が安置されている。新年早々だが、祠に新たなお祀りがなされた様子はない。ようするに、最近人の訪れた気配はない。おそらく私が今年の初登頂者であろう。 満足して下山に掛かる。先ほどの尾根末端まで下り、ここからは踏跡がないので、南に斜面を下る。数分でゴルフ場の駐車場に下り着いた。何とも面白味のない登山であったが、未踏峰を一つ片づけた満足感はある。
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