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『弱点は妹:好物はお兄ちゃん』




「お兄ちゃん、今度はボクのココ…気持ちよくしてくれるよね?」


「ね、お兄ちゃん。ボクのお願い…聞いてくれる?」

妹の由貴が上目遣いで言ってきた。
由貴は背が小さい方なので俺の胸の辺りの高さから見上げている。
俺と二つしか違わないのにまるで小学生のようだ。
長い髪をツインテールに纏め、(兄である俺が言うのも何だが)実に可愛らしい。

この可愛らしい表情を見て、もしかしたら世の中の妹のいない…
いや、由貴をよく知らない人は、何でも言う事を聞いてしまうかもしれない。

しかし俺にとってのそれは、明らかに金目当ての見え透いた媚びにしか見えない。
大方買いたい物があるが金がないのだろう。(俺だってそうだよ。
よって軽くあしらうことにした。
「……なんだよ。いまちょっと忙s…」


「なに?そのブアイソな態度!
 可愛い妹がお願いしてるんだから、
 『なんだい由貴。優しいお兄ちゃんは何でも言う事聞いてあげるよ。』
 とかって言えないの?」
……爆裂するように返事が返ってきた。この口やかましいのが由貴の本性だ。

「……俺がそんなキャラに見えるか?」
「何よ、その冷たい反応は!
 せっかくこのボクが精一杯の思いを込めてお願いしてるんだから
 せめて聞く態度にくらいなりなさいよ!
 お兄ちゃんは妹に対する愛情ってモノが無いの!?」


こうもバシバシ攻められるとつい萎縮してしまう。
「そういうワケじゃないが…」
「だったら、聞いてよ。 ね?」

「……で、なんの用なんだ?」
結局あちらのペースにはまってる気がするが、こうやって一度話を聞くのが一番手っ取り早い。
……はずだ。



「ボクね、今日はお買い物に行こうと思うの。」
「……行きゃいいじゃないか。」
「でね、お兄ちゃんも街に用事があるでしょ?」
「無くはないが…」
「やっぱり! あるでしょ?
 だから、ボクと一緒に来て欲しいなって…」


「……どうせ金が無いからだろ。」
「あっ、ひっどーい!
 まるでボクがお兄ちゃん金ヅルにしてるみたいじゃない!」
「違うのか?」
「酷いよ…
 ボク、お兄ちゃんとデート出来るって思ってたのに…
 お兄ちゃんは、そんな健気な妹の想いもわからない、冷血な人間だったんだね…」
「……。」
今度は嘘泣きを始めた。 そんなエサに俺様が釣られるわけ…
「いいよ!
 ボク一人で街に出てボウカンにでも襲われたら
 お兄ちゃんのせいだからね!
 一生後悔するよ! 後で悔やんでも遅いよ!!」


必死な演技につい心が動いた。 ああ、俺って優しい兄ちゃんやなぁ…
「あ〜〜 ……わかったわかった。
 一緒に行けばいいんだろ?」
「……ホント?
 ホントにボクと一緒に来てくれる?」
「あ〜…… 何処となりとお供しますよ。」
「うん……
 じゃあちょっと待ってて。
 顔、洗ってくる…」

……嘘泣きかと思ってたが、本当に泣いていたのか?
いつもそうやって乗せるから……
いやいや、現に今回もすっかりおごらされそうじゃないか。
よく考えろ広樹。そうやって妹にペース握られっぱなしじゃ情けないぞ…


由貴が戻ってきた。が、その表情は暗く、溌剌としていた先ほどとは大違いだ。
「……お待たせ。」
「……じゃあ行こうか。」
「……うん。」

……さっきまでの思いとは裏腹に、しゅん…としたままの妹の表情を見ていると、
つい、優しい言葉をかけたくなる。
ああ… 俺って、基本的に優しい方だからな… ホント…
「……今日は買いたい物でもあるのか?」
「……。」
「言ってみろよ。お兄ちゃん買ってやろうか?」
「……いいの?」
「ああ。 男に二言は無い。」


うつむいていた由貴の顔が急に明るく起き上がる。
「じゃあさ! ボク新しいバッグ欲しいんだ!」
…やっぱり、嘘泣きだったか。
「……バッグはこの前買ってなかったか?」
「アレはもう古いの!
 女の子は流行にビンカンなんだから
 一日でも新しいモノを仕入れとかないとダサイって言われるんだよ!」
「……あっそ。」
「買ってくれるよね? 男に二言は無いんでしょ?」


だが、事前に対策はしておいた。ふふ、今日は俺ペースだぜ!
「……こんな事もあろうかとな、いま財布に三千円しか入れてないんだよ。」
「え〜〜〜! それじゃなんにも買えないよ!!
 ひっどい!! お兄ちゃんボクを騙したの!?」
「……そっちが先じゃないかよ。」
「んも〜〜……」
「そう怒るなって。 財布の範囲内なら、なんでも買ってやるよ。」
「う〜〜… う〜〜…」
悔しがるような由貴の表情。ツインテールにしている髪が揺れる。

ふっふっふ…… 今回は俺の勝ちのようだな……


「じゃあ… 今日はアイスクリームのお店巡りね!」
明るく言われたので一瞬意味が理解しにくかった。
「……いま冬だぞ。」
「暦の上では春じゃない。」
「でも今日は寒いし、お店もそんなに…」
「寒い日だからこそ冷たい物食べたいってレアなお客もいるから結構開いてるんだよ。
 さ、行こうよ。」
「……。」

この時はまだ軽く見ていた。
まさか、本当に三千円分のアイスを買わされるとは…
それだけではなく、自分が食いきれないからって俺に全部まわされるとは…
思いもしていなかった……  ゲプ



(電話中の由貴)
『由貴ちゃんのお兄さんって、優しいよね。』
「え〜〜!? そう?」
『だって、ワガママな由貴ちゃんのお兄さんしてるんだよ?』
「沙紀ちゃん。それどういう意味?」
『あ、あはは…』
「ボクは女の子だし、妹なんだからそのくらいフツーだと思うけど?』
『……そうなんだ。』
「沙紀ちゃんもお兄ちゃんいるんだから、もっと甘えてみたら?』
『う… う〜〜ん…』
「お兄ちゃんなんて少し甘い顔したら思う通りになるんだから。ね?」
『そう… かな…』


「そうだよ。思い切ってアタックするの。ね?
 特にさ、ボクのお兄ちゃんなんてモノにするためにいるようなものなんだから。」
『……なんか、由貴ちゃん、って……』
「え? なに?」
『…ううん。なんでもない。 あ、お兄ちゃん帰ってきた。じゃあね。』
「うん、じゃーねー。」


「誰が誰をモノにするって?」
「わあ!

 ……盗み聞きなんて、いやらしいよ。」
「……聞く気は無かったんだけどな。」
「もう……」
「二時間も家の電話で喋ってれば嫌でも気になる。」
「ふ〜ん… ボクのこと、気にしてくれたんだ…」
「……そりゃ、妹だからな。」


……妙な沈黙が漂う。
「あの… お兄ちゃん…」
「ん?」
「その… お風呂、湧いてる?」
「ああ。」

「それと… ボクのこと、どう思ってる…?」
妙に目が真剣だ。 まさか…な。
「……またなんか買って欲しいのか? 言っとくが今月はもう金無いからな。」
「……そう。 な〜んだ。チェッ。」
なんだ、やっぱり媚びだったか。

「じゃ早く風呂入って寝ろよ。」
「……うん。」


(昼の学校、校舎のどこか)
「あの…
 由貴ちゃんのお兄さんですか?」
「? ああ。
 え〜と… 確か由貴の友達の……」
「沙紀です。」
「広樹だ。」


(夜、自宅)
「お兄ちゃん、今日…沙紀ちゃんと話してたでしょ。」
「ああ。」
「なに、話してたの?」
「…別に、関係ないだろ。」

「……気になる。」


風呂の後、急に由貴の部屋に連れ込まれた。
湯上がりで火照る俺の肌に、やけに冷たい由貴の腕の体温が触れたのが印象的だった。
「なんだよ急に…」
「……お兄ちゃん
 沙紀ちゃんと、なに話してたの?」
「またそれか…
 関係ないって言ったろ?」

「もしかして… 沙紀ちゃんとお兄ちゃんって… 付き合ってるの?」
「はぁ? んな訳ないだろ?」
「だって… 仲良さそうだったよ?」
「そう見えたか? 俺って以外ともてるタイプだからな〜。」
笑ってみせるが由貴の表情は暗い。


「……。」
「どうした、何が言いたい?」
「……わかんない、わかんないよ……」
「あっそ。んじゃな。」
「あっ、待っ……」
そのまま振り切って部屋を出る。
まったく何が言いたいんだか…


(由貴の思考)
別に、お兄ちゃんが…… 誰とどうしようが…… 何しようが…… 


どうでも……    やっぱりよくない……!!


お兄ちゃんが、気になる。


なんで、気になる…?


どうして……



(昼の学校、兄を見ている由貴)
また、お兄ちゃんと沙紀ちゃんが話してる。

わらってる……

嬉しそう… 楽しそう…?

ボクと、話してもあんな顔しないよ…?


なんか、なんかこう……



今日も、またお兄ちゃんに問いただす。
昨日みたいに、お兄ちゃんの腕を掴んで強引に部屋に連れ込んだ。
なぜかおさまらない胸の鼓動といっしょに…

お兄ちゃんとパジャマ同士で向き合う。
「……だから、何なんだよ。」
「……また、沙紀ちゃんと話してた。」
「あ〜… だから、別に何も無いって…」


何度言ってもわからないヤツだな…
「ホントに…?」
「どうしたんだよ。  ホントに何にも無いって。」
「あのね… お兄ちゃんが、沙紀ちゃんと話してるの見ると…」
「お前… もしかして… 俺の事…」
由貴は寝るときは髪を解いて寝ている。揺れる長い髪が…なんだか色っぽい。
今はツインテールの時とは印象が違う気がする。
雰囲気が…そして様子も…なんだか違う。


黙っていた由貴は… 少しためた後、思いを吐き出すように言った。
「どうしようもなく……






 ムカツクの!!」

「……(゚Д゚)ハァ?」
予想外の答えに少し気が抜ける。


「なに勝手にイチャイチャしてんのよ! 可愛い妹ほっといてさ。
 それに沙紀ちゃんは私の友達だよ。手ぇ出して変な事しないでよね!」
……どうやら俺の思い描いていた感情とは少し違うようだ。 本質は同じようだが……
「……お前、そんなこと思ってたのか?」
「そうよ。 他に何があるってのさ。」
「……そうか。」
「なによ。なんなのよ!」
「いやな、沙紀ちゃんさ……」
「……お兄ちゃんが、好き…とか?」
「あ〜… そうなんだがな…」


由貴の怒り顔がさらに膨れる。
「む〜〜〜!!
 なんなのさ! ノロケなら他でやってよね!」
「……いやな、沙紀ちゃんが好きなのは俺じゃなくて……

 沙紀ちゃんの、お兄ちゃんなんだってさ。」

「…………へ?

 それって……」
今度は由貴の方が気の抜けたような表情になる。
「それで… 妹のいる俺は、そういうのどうなの… って聞かれてさ。」
「……お兄ちゃんは……なんて答えたの?」


妙な雰囲気だ… 風呂上がりに火照る二人の体が、熱を周りの空間へと伝えていく…
「その……なんだ……
 俺自身はそういう気は無いから…何とも言い難い…と。」
「……お兄ちゃんは、そういう気、無いんだ……」
「まあそういうのは本人達の自由だからな。 勝手にしろってな。

 ……お前も、そういうのは無いよな。」
「え…?
 ボクは… その…」


あれ…? なんですぐに、そうじゃない…って言えないんだろ…?
なんか、ボクの顔、真っ赤になってるし……
「? どうした? まさかお前…」
そう言ったお兄ちゃんの顔がにやついてる。
なんかバカにされてるみたいだからすぐに言い返した。
「ボクは、そんなの全然ないよ!
 お兄ちゃんに何されたって… 別に…」
「……本当に、そうなのか?」
お兄ちゃんが、急にボクの顎に触れて、首の辺りを滑るように撫でた。
「あ……」
変な声が出てきちゃって… なんか、ドキドキしてきちゃった… なんで…?


冗談のつもりで問いかけてみたが…意外に脈有りの反応をされた。
「お兄ちゃんこそ… 大丈夫、だよね…?」
急にしおらしくなった由貴…
その目が潤んで、俺を捕らえた。
俺の手を掴んで、何かを訴えかけるように見つめる。
なんで…こんなに胸が高鳴るんだ…?


あれ…? お兄ちゃんも、赤くなってる… ボクみたいに…
「…俺だって何されたって平気さ。 …なんなら試してみるか?」
「試す、って… こんな風に…?」
掴んだお兄ちゃんの手を、ボクの…小さな胸に当てさせる。

あ…… ボク、ドキドキしすぎて…心臓が飛び出ちゃいそう……
お兄ちゃんの手の感触が…あったかい…



「お、おい……」
由貴の小さな胸が… 寝間着越しでも感じるほどの鼓動の激しさに、
由貴の心臓が飛び出てしまいそうに感じた。

「お兄ちゃんは… こんなことしても、なにも感じないんだよね…」
「由貴…」
「ボクだって…… そんなの… そうに決まってるのに…
 でも、なんでかな… こんなにドキドキしてる…」
冗談に決まっている。そう脳裏に警告が鳴り響くのに…
思わず、抱きしめてしまいそうな衝動が走る。
……なに考えてんだ広樹、相手は妹だぞ…… 由貴、なんだぞ……



ボクの胸に当てられたお兄ちゃんの手。
お兄ちゃんのドキドキとした鼓動が、指に伝わって… ボクの胸にも響く。

でも、もっとしないと… 効果無いかな…
……効果って、なに? なんの……
「だけど、お兄ちゃんは何したって平気なんだよね。

 じゃあ… こんなこと… しても…」
そう言うとボクはお兄ちゃんの首を捕まえて、ボクの唇とお兄ちゃんの唇を合わせた……。

あれ… なんでボク、こんなことしてるのかな…
沙紀ちゃん…? 沙紀ちゃんが… 悪いから…?
沙紀ちゃんは、関係ない… 
そう、ボクは… お兄ちゃんが…



首を掴まれた瞬間、逃れようとしたが… 間に合わなかった。
柔らかな… 妹の唇… それと俺の唇が重なっている…

いくらなんでもここまでされて反応出来ないワケがない…
心が閉じられずに、むしろどんどん進んでいく…

俺は由貴の体を押し離せず、肩を掴んで… 抱き寄せるようにしていた…



あ… 口の中に何か入ってきた… お兄ちゃんの、舌?
ボクの舌とお兄ちゃんの舌… ボクの唾とお兄ちゃんの唾…

混じり合って、絡み合って… なんか、ヘンな感じ…
でも、もっと、したい……


妹の唾液と俺の唾液… それが混じり合った液体を、少し啜って飲み込む。

妹の唾液は… 何故か不快に感じられず、ほのかに感じる甘さと…
本能を刺激される感覚があった…

由貴の体から力が抜けて、少し体が離れる。
そして…糸のような唾液の橋を残して、唇が離れた…



ボクの肩を掴んで、お兄ちゃんが体を離した。
「由貴… お前… やっぱり…」
おかしい… おかしいよ… ボクのドキドキが… とまらない…
「お兄ちゃん… もっと、試して…」
切なさに体が動いて、お兄ちゃんの胸にすがりつく。
ボクに押されたはずみで、お兄ちゃんがよろけてボクのベッドに倒れ込んだ。

そこに追い打ちをかけるようにボクは近づく。
お兄ちゃんは、なぜか逃げようともしない。
「…お兄ちゃんがしないなら …ボクがもっとしちゃうよ。」
猫が甘えるみたいにお兄ちゃんの胸に顔を擦り寄せた。
……あったかい、お兄ちゃんの鼓動が聞こえる……



妹に押し倒されるような形でベッドに横になる。
俺は興奮しているせいか、さっきのキスの影響か… 体が動かず、妹にされるがままだった。
妹の若さ故の柔らかさと張りの同居する体は…心地よい感触と、
妹の温かな鼓動を伝えてきた。 由貴も… 俺と同じように…
さっきまでの思いが、塗り替えられていく。
別に、由貴のことなんて… どうでも… よかったはずなのに…


どうしたら…お兄ちゃん、いいのかな…
とりあえず、思いを寄せるみたいに唇を近づける。
ほっぺに、首筋に、はだけてちらりと覗く胸元に…

あ、身震いした。
くすぐったそうだけど、効いてるみたい。
さらにお兄ちゃんのパジャマのボタンを外して、胸板にキスしていく。



肩からしなだれ落ちる由貴の髪が、くすぐったさとともに俺の肌を刺激する。
そしてもやもやとした気分が、由貴の唇が触れた場所から拡がっていく。
俺の体は痺れたまま、その刺激を受け続けるしかなかった。
「く…」
胸元にまでキスが及び、思わず声が出る。
すると攻め時と見たのか、由貴が俺の寝間着を脱がせ始めた。
俺は、まだ動けずに… それを見て、感じ続けるだけだった…


お兄ちゃんのあたたかい胸板に直に触れる。
「お兄ちゃん… あったかいよ…」
お兄ちゃんの胸に、ニオイに包まれて…ボクの胸の中にも、あたたかさが拡がる。

急に、お兄ちゃんの腕が動いてボクに近づいた。
引き離される…? お兄ちゃん、やっぱりイヤなの…?

そう思うと体が縮こまって、さらにお兄ちゃんにくっつく様になった。
でも、お兄ちゃんの手は、少しためらうように動いて…
ボクの頭に置かれた後、優しく撫で始めた。


なぜ、そんなことをしたのか…よくわからない。
ただ、胸の中から優しさが溢れて… なだめるように、愛おしむように…
俺は、由貴の頭を撫でていた。

そして由貴の方は攻める手を休めず、さらに唇を進めて俺の乳首に触れてきた。
「う……」
……男でも乳首は感じてしまうものなんだな……
それを敏感に感じ取った由貴は、さらに俺の乳首を攻め始めた。


お兄ちゃんが…感じてる?
男でも、乳首は感じちゃうんだ…
ボクのも、指で触っただけでたまらない気分になるから… 舌でこんな風にしたら…

「う… 由貴……」
「え…  あ……!!」
名前を呼ばれた途端、急に恥ずかしさがこみ上げてきた。
なんでボクこんな事して…

そう思って体を離そうとした瞬間… お兄ちゃんに抱き寄せられた。


俺から離れようとした由貴を…思わず抱き寄せてしまった。
そして何故か由貴をさらに求めるような言葉が口から出た。
「どうした…… 試すんじゃなかったのか……?」
「え…… でも……」
「俺はまだ、まいったしてないぜ。」
「…………じゃあ、続けて…いい?」
戸惑うように俺の顔を見上げる由貴…… その瞳の奥に、妖しく輝くものがある。
そして、それに囚われた俺の姿が見えたとき… 俺は由貴に肯定の返事をしていた。


「ああ…いいよ…
 でも、乳首はくすぐったいから…」
「そう…… じゃ、じゃあ……」
次は…… 下、だよね……

お兄ちゃんのズボンに手をかけて…思い切って下ろす。
「わ……」
瞬間に、男臭さというか… 薄まっていないお兄ちゃんのニオイが拡がった。
そしてボクの鼻から吸い込まれたニオイは、あっというまにボクの中で拡散して…
引火するように、ボクの気分を高ぶらせていった。



由貴が今度は俺のトランクスに…つまりは股間にすがりつくように顔を擦り寄せた。
「由貴…汚いぞ。 臭くないのか…?」
「お兄ちゃん… お兄ちゃんのニオイ…
 臭いけど… 気にならないよ…
 もっと… 感じたい…」
そして俺が勃起しているのを知ってか知らずか…由貴は俺のトランクスに手を伸ばした。


お兄ちゃんのパンツ… なんか、膨らんでる。
コレ、が… ボッキした、オチンチン…?
お兄ちゃん、ボッキしてるの…? ボク、で……

パンツの上から触ってみる。
なんか…固い、ゴムみたいになってて…
中に芯があるみたいに形がハッキリしてる。
付け根には柔らかい…袋みたいなのがあって…
コレって…キンタマ…?


あう…なんだか知らないが玉袋に興味があるらしい。 グニグニと揉まれる。
異性に男性の一番の急所を握られているというのは、何とも落ち着かないものだ。
ましてやそれが妹であればなおさら…
しかし、咎めようという気にはならない。
危なっかしい手つきで、俺の性器を観察している由貴の姿に…欲情していたからだろう。

「お兄ちゃん…いま…どんな、感じなの…?
 イヤじゃ…ない?」
「……嫌じゃないが……落ち着かない感じかな。」
「その…キモチヨク…ない?」
「え?」
「だって…こうすると…キモチイイ…って…」
由貴の手がゆっくりと男根の上を滑る。
「うむ…」
僅かな、ゆえに脊髄へと響く快感が流れる。


「お前、どこでそんな情報…」
「ボクだって… 女の子だって、そういうことには興味あるんだよ。
 実際に… するなんて、なかったけど…」
「由貴… その…直に触ってみたら、気持ちいいと思うんだが…」
「……じゃあ、脱がせば…いいの…?」

ボクの目の前にボッキしたお兄ちゃんのオチンチンが飛び出した。
ヘンなカタチ…
おそるおそる触ってみると…温かくて、ホントに、棒みたいな感じで…


「お兄ちゃん…どうしたら…いい?」
肉棒を掴んだまま由貴が上目遣いに言う。 いつもとは違って、俺でもそそらされる表情だ。
「そのまま…手で擦るように…」
「こう…?」

「う… そう、そこをもっと…擦って…」
「うん…」
少しずつ先走りが溢れ始め、妹の手を汚し始める。
しかし由貴はそれをものともせずに扱き続けている。
気持ち、よかった。


あ… ボクのみたいに… 液が…
ちゅぷちゅぷって… ヤラシイ音…
ボクと… おんなじ音…
「お兄ちゃん…キモチイイ?」
「ああ…気持ちいいよ…」
それを聞いたボクの胸の中に、じーんとした気持ちが拡がった。
もっと、してあげたい。


「ね、コレ… 舐めたら…もっとキモチイイのかな…」
由貴の突然の提案に少し驚いた。
由貴に、フェラチオさせる。 その情景に欲情する、俺自身にも…
「え… ああ、気持ちいいと思うよ。」
「……。」
少しずつ近づいていく由貴の唇と俺の肉棒…
そして、由貴が肉棒にキスをし始めた。


「ん… 気持ちいいよ… 由貴…」
お兄ちゃんの声がボクの頭に響く。
それをもっと聞きたくて…さらにキスをする。

「由貴… こう… 舐めるようにも… そう… いいよ。」
お兄ちゃん… キモチイイ…?

「そこはもういいから…… 今度は先の方を銜えて…そのまま出し入れさせて…」
「こう…?」
「そう…いいよ…由貴…」

ボクの口の中がヌルヌルして…イッパイになって…
ヘンな味やニオイもするけど…全然気にならない…
ボク… どうしちゃったんだろ…


妹が…俺の肉棒を舐めている… 俺の言うままに、している…
こんな光景を夢想したことが無いと言えば嘘になる…
しかし、由貴は何故こんな事を…

今はそんなことはどうでもいい… 快感の脈動が…速くなる…
もっと、快感を求めて… 由貴の頭を掴んで出し入れを激しくさせる。
「う… うぐ… ううぅ…」
苦しそうな吐息が聞こえるが、快感に痺れる俺の頭に、それは届かない。


「由貴…気持ちいいよ…  出る……!!」


……!!!
ボクの口の中に、苦くて熱い何かが流れ込んできた。
それは、お兄ちゃんのオチンチンから溢れてきてて…
お兄ちゃんが頭を離さないからドンドン溜まってく…
ん… んぐぐ… くるし…

「あ… 由貴!大丈夫か!?」
お兄ちゃんがようやく頭を離してくれた。
「ゲホ… ゲホ…」
「ほら、コレに出していいから。」
お兄ちゃんがティッシュを渡すけど… 遅いよ…
「もう… ほとんど飲んじゃった。」


ボクの口から白いベタベタしたゼリーみたいなものが零れる。
これが、セーエキ?
苦くて…全然ミルクみたいじゃない… でも…不思議な味…

「由貴…ゴメン。
 まさかこんなことになるなんて…」
……急に冷静になったお兄ちゃん。 さっきまで、あんなに乱暴にしてたのに……
でも、ボクの中の熱は、まだ引いていない…


「由貴… ホントにご…」
「ねぇ、お兄ちゃん…
 お兄ちゃんは… 気持ちよかったの…?」
「あ、ああ… でももうこんなことしなくて…」
「だったら… お兄ちゃん…」
座り込んでいた由貴が急に立ち上がって… 今度は自分のパジャマのズボンを脱ぎだした。
「お、おい…」
「お兄ちゃんばかりキモチイイの…ずるいよ…だから…」
由貴の股間は、パンツから愛液が溢れ出て…脚にまで伝い出ていた。
そして俺の目は、そこに釘付けられてしまっていた。
由貴は…感じていたのだ… 俺の肉棒をしゃぶりながら…

「お兄ちゃん、今度はボクのココ…キモチヨクしてくれるよね…?」
その言葉に反応して、少しずつ由貴に近づいていく俺の唇を…止められなかった…




ボク…なんでこんなことしてるんだろ…
お兄ちゃんの前で…パンツ出して…

ううん、そうじゃない… もっと恥ずかしいことしてたのに…
お返しに、ボクにもキモチイイことして欲しいなんて…

ボク、ヘンになっちゃったのかな…
でも、お兄ちゃん…を…



いま俺の目の前にある光景。
それは妹。 妹の秘められるべき場所。 俺はそこに目を奪われていた。
そこは興奮のために漏れ出た愛液で濡れ、なんとも淫靡な光景になっていた。
妹のニオイ…愛液のニオイだろうか…
俺は蜜に惹かれ、群がる虫のように…由貴の股間へと手を伸ばしていった。

由貴は俺の前で裾をまくり、パンツを見せたままでいる。
「まずは…パンツを脱がさないと…」
由貴のパンツに手をかける。
少しフリルの付いた可愛らしいパンティーは、すでに染みを作るだけでは収まらずに
全体的に湿り気を帯びた物になっていた。
「あ……」
少し手間取りながらもパンツを下ろすと、まず見えたのは毛すら生えていない恥丘だった。


お兄ちゃんにパンツを下ろされた。てっきりそのまま触るのかと思ってたのに…
ヒヤリとした空気とお兄ちゃんの温かい吐息が触れる。
「あ……」
……ヘンな声が出ちゃった。

「まだ、生えてないんだな。」
「え… 何が…?」
お兄ちゃんがおへその下辺りを撫でながら言う。
「何がって… 毛だよ。」
「ココって… 毛が生えるの…? お兄ちゃんみたいに?」
「ああ。 ……由貴はまだ小さいからかな。」
「やだ… 胸のことは… 言わないでよ…」
「あ? ああ、ソコの事じゃないんだが…」


「今はこんなぺったんこだけど…すぐに大きくなるもん。」
「ホントか?」
「あ、またそんな風にバカにして。
 お母さんだって大きいし、ボクだってすぐに…」
「でもクラスで一番小さいんだろ?」
「な! 誰からそんなこと… 沙紀ちゃんね!まったく…」
「……俺は背の高さから推測しただけなんだがな。」
「う〜〜〜…… またバカにして……

 もう… あん……!」


由貴が小さく声をあげる。
俺が指で由貴の敏感な肉を少し触ったからだ。
「触って、いいか?」
「……うん。」
許可が出たので調査を開始する。

「う… うぅん…」
指が動き、少し擦れ合うだけで由貴は切なそうな喘ぎを漏らす。
「……お前、ここを触ったりとか…してるのか?」
「……うん。ときどき…… 宿題とか…終わった後に…」
「ふ〜〜ん……」


「それって… オナニー、って言うんでしょ…?」
「そうだな。」
「お兄ちゃんは… どんなときに、してるの?」
「え!? そりゃあ…寝る前に、とか…」
「やっぱり、そういう本とか…見て…してるの?」
「あ、ああ… そういうお前は…どうなんだ…?」
「ボクも… お兄ちゃんの本とか…見て、すること…ある…」
俺は妹の秘部を触りながら話していた。 そしてお互いに赤裸々な告白をしあう。
普段はそんな話題を切り出せば、ひっぱたかれるか話を逸らされるかのどちらかであろう。
「お兄ちゃん… 指…気持ちいい… もっと… して…」
「ああ… こんな感じか…?」
「う…ん… も…っと…」
しかし今は…むしろ由貴の方が積極的になっている。
俺も、もっと相手のことを知りたい… 今まで聞けなかったようなことも… 全部…


「ね… お兄ちゃん… もっと…して…
 ボクが…したみたいに… 舐めて…欲しい…
 もっと… きもちよく…して…」
ボクの口からそんな言葉が出る。
恥ずかしくて… 言えないようなことも… 今なら言える気がする…

べたりとしたお兄ちゃんの舌が、ボクの一番恥ずかしいトコに触れる。
「う… うぅ…」
その感触がボクの頭に伝わって、じーんとした感覚が快感になった。
「あ… う…」
お兄ちゃんの舌が… おしっこの穴の下のほうの穴に入って…
「ひゃ… ふあ…」
膣って…いうトコ… 気持ち…いい…


口の中に流れてくる味。 妹の、愛液の味…
甘露…とは言えないが、僅かな塩気は…飽きが来ない…
尿が出る穴を舐めても…不潔感は湧かなかった。
むしろ快感に震える由貴を見て、さらに舌をねじり込ませているのだから…

「やは… お兄ちゃ…」
尿道の少し上辺りに歯が触れる出っ張りがあった。
そこに舌を向けるとさらに体を動かしてよがり始める。
…どうやらクリトリスのようだ。
「おい動くな… 舐めにくいだろ。」
「だって…… びっくり…しちゃ…って…」


「しょうがない…」
手を由貴の後ろにまわしてお尻を抱くようにする。
「や… う…」
これなら多少動かれても位置がずれない。
存分に愛撫の続きが出来る。

……そう、俺は今、妹に愛撫している。
何のために… 頼まれたから…?

愛撫の後…… 俺は何をする気で……


お兄ちゃんにお尻を掴まれちゃって… 動きが制限されて、もどかしい感じ…
アソコからの感覚に体が逃れようとするけど…
逃げられなくて、逆に押し付けちゃう…
それが、気持ちいい……

「ふゃあ… 吸わないでぇ… いやあ…」
お兄ちゃんが… 私のナカ…吸われて…
あ…… 気持ち……
「……イヤなのか?」
「ふえ……」


お兄ちゃんが、口を離してこっちを見てる。
「なんなら… もう、やめようか…」

「……やっぱり、やめないで…… 気持ちいいの、やめちゃイヤ……」
ボクの口からさらにねだるような言葉が出た。
ココでやめてって言ったら…やめてたのかな…
でも、もうボクは…我慢、できない…


「はぅぅ… お兄ちゃん… もっと… 吸って…」
俺は妹の性器から溢れ出る愛液を啜り続けていた。
その度にズズズ……という粘膜が擦れる音が響く。

「にゅうう… にゅぅぅ…」
クリトリスの辺りにも刺激を与え、さらに湧き出る蜜を溢れさせる。

「お兄ちゃん…! もっとして…! もっと気持ちよく……!!」
今度は由貴の方が俺の頭を掴んで動かしていた。
少し息苦しいが… 俺もこんな事をしていたのか、と思うので文句は言わない。


頭を掴んでいる妹の手が、さらに押し付けられて俺の髪を掻き回す。
「お兄ちゃん…! ボクもうダメ…! 溶けちゃう!イっちゃうよぉ…!!」
押し付けられている性器から全身までが痙攣するように震え、
俺の口の中には愛液が溢れていった……

「お……っと……」
由貴の体から急に力が抜けて、俺の頭にもたれ掛かってきた。
一度そのまま由貴を持ち上げてからベッドに寝かせてやる。


「……、 お兄ちゃん… ボク、イっちゃった…」
由貴が火照った頬のまま呟く。 しかしその瞳は未だに燃え続けて…
今にもまた押し倒してきそうな様子の由貴の頭を撫でて… 今度こそ…やめさせないと…
「そうか… ならこれで…」

「ダメ… まだ終わってない… だって… お兄ちゃんの… たってる…」
「……。」
「お兄ちゃん、ボクのナカに… いれたいんでしょ?」
「でも… それは…」
「ボクも… したい… そしたら… お兄ちゃんを…」
「由貴… それだけは…」


「お兄ちゃん… お願い… ボクのお願いなら… 聞いてくれるでしょ…?」
由貴の目の妖しい輝きが増す…
「由貴… ダメだ… 俺達は… 兄妹…」

「沙紀ちゃんだって… 妹なのにお兄ちゃんが好きなんだよ…
 お兄ちゃん… そういうのは個人の勝手だって…」
「それとこれとでは話が…」
「違わないよ…」
反論する前に唇を塞がれてしまった……。

由貴… それだけは…  兄妹…   だから…
そんな思いが… 薄れていく… 由貴の瞳の輝きに消されて…


唇を離して、お兄ちゃんの顔を見る。
「あ、お兄ちゃんの顔、ボクのでべたべた… キレイにしてあげる。」
ネコが舐めるみたいにお兄ちゃんの顔を舐めて、それを舐め取っていく。
「ん……なんかヘンな味… お兄ちゃんこんなの舐めてたんだ……
 ボクって…こんな味するんだ…」

妙に感心してると、お兄ちゃんが急に抱きついてきて…濃厚なキスをされた…
やっぱり… したいんじゃない…
いいよ… だって、ボクは…

「あ、待って……」
お兄ちゃんの額を抑えて勢いを止める。
そしてボクは、裸になるために最後の一枚…パジャマの上…を脱ぎ始めた。
お兄ちゃんに見せつけるように、少しずつ…


目の前で露わになっていく妹の白い肌…
それに魅入られたように動けない俺…

頭の中の警鐘は…すでに役に立たないモノと化していた。
疑問符も…もう湧かない…

俺は、すでに俺自身の欲望で動いていたから…
由貴も…そうなんだろ…?

最後の一枚を脱いで…何も身に纏わないままの二人の目があった瞬間、
俺は由貴に再び襲いかかっていた…


「やぁん… ボクの胸、小さいから… 舐めちゃ…」
だからこそ…攻めていた。さっきのお返しとばかりに…

「うう… もう… そんなに好きなら…」
夢中になって由貴の乳首を舐めていると、頭を抱かれてさらに胸板に押し付けられた。
息が苦しくなったのでいったん頭を退かせる。

息を付いていた俺に妹が囁くように呼びかけて
「お兄ちゃん… 胸は、もういいから…」
由貴は… 誘っていた… 俺を、 求めていた。
「ボクと… して… お願い……」


お兄ちゃんが飛びかかるように押し倒してきた。
それを…ボクの小さい体イッパイに受け止める。
ああ… これでお兄ちゃんはボクの物… そして…… お兄ちゃんが入ってくる……

……   ……あれ?   入って、こない?
「お兄ちゃん、早くいれて……」
「……わかってるよ。」


でもお兄ちゃんのオチンチンはボクの入り口で滑ってしまってて…なかなか入らないみたい。
「もしかして… お兄ちゃん、初めて?」


「…………




 ああ。」

正直に告げた瞬間、由貴の表情に変化が走った。
「そ、そうなんだ。 お兄ちゃん、初めてだったんだ。そうだったんだ……

 ボクだってね… 初めてだから、おあいこだよ……」
「笑いたいなら笑っていいんだぞ。」
「そ、そんなの…… 笑った方がいいの?」
「……よくない。」


「……。」
ああ… 萎えてしまった。 モノではなく気分が。
「もう……」

由貴に肩を掴まれる。
「誰だって初めてのときがあるんだから…そんなの気にしないで!」
「でも、この歳で童貞なんて…俺ぐらいだぜ、きっと。」

「そんなワケ無いでしょ! 同級生だってみんな学生やってるんだから、おんなじだって。」
「そう…かな…」
「そうだよ。 自信持ってよ。
 お兄ちゃんは、世界で一人だけ… ボクの初めて、貰えるんだよ?」


「う……」
今度は肉棒を掴まれる。
「コレで… ボクのナカに入ってきていいんだよ?
 イッパイ突いたり掻き回したりしても…

 ほら、ココが…ボクの…だよ。 ココの穴に…入れて…」
「由…貴…」
そのまま… 妹にリードされるままに、由貴の一番柔らかな肉へと誘導されていく。
「……熱い、コレが… ボクのナカに… ボクの…に…」


「あ… 入らない…」
「……たぶん、ボクの処女、膜だよ… はやく…やっちゃって…」

「本当に… いいのか…?」
「う…ん… お兄ちゃん……」

その時の由貴の瞳… 先ほどまでの爛々と輝いていた光は影を潜め…
今は、抑えきれない不安な気持ちを俺に向けていた。


ボクのナカが…イッパイに広がってる感覚……
でもきっとお兄ちゃんは…まだ全然入ってきてない……

「はやく…してよ… もう、痛み始めてるんだから…」
「……。」
一息ついた後、お兄ちゃんがボクに覆い被さるように近づいて…
一気に押し込むように、ボクの腰とお兄ちゃんの腰が密着するようになった瞬間…

「ひっ……!!」
痛い……! 想像はしてたけど、ホントに痛い……!!


例えるんなら指に出来た逆剥けを剥いた時の痛みとか…
治りかけの傷のグジュグジュしたとこを指で擦ったときの痛みとか…
でもそんなのの何倍も痛い!!
とにかく肉が裂けていくような痛みがし続ける…… つらい、けど…… でも……

でも… いまボクはお兄ちゃんと繋がってるんだ……
ボクの一番大切なモノを… あげてるんだ……
それは、とっても嬉しい感覚……

けど、お兄ちゃんはいいよね… 最初から気持ちいいんだから……



初めての女…… 妹の体……
挿入した感覚は…まさに入るべきところに見事はまった、とでも言えばいいのか…

『男は女に入れるべき肉棒を持ち、女は男に入れられるべき膣を持っている』…
急にそんなフレーズが浮かんだ。

そしてもう一つ、卑猥な俗説が……
『同じ親から産まれた兄妹のハマリ心地は、ぴったりとハマる最高のもの』……

「お兄ちゃ… まだ、あんまり動かないで…」
「え… ああ…」なんか
動かしたつもりはないが勝手に腰が動いていたらしい。 本能…だろうか…


「痛い、のか?」
「うん…… たぶん、血とか出てると思う。」
「……やっぱり、抜こうか?」
「ダメ… せっかく、入れたんだもん。 最後までして。

 でも……」
「でも?」
「ボクのこと… 抱きしめて…」
望み通りに…脇から手を入れて由貴をしっかり抱きしめてやる。

「ん…… お兄ちゃん、ありがと。
 ……やっぱり、お兄ちゃんは……」
「やっぱり、なんだ?」
「ううん…何でもないよ。
 もう… 動いてもいいよ… ボク大丈夫だから。」


「ん… ん… ん…」

お兄ちゃんにアソコを突かれて、ボクの体が動くたびに…ボクの奥から声が漏れる。
なんかボク、そういうおもちゃになったみたい……

さっきよりは痛いのは退いてきた気がする。
でも…まだ気持ちよくはなってない。
お兄ちゃんは…気持ちよさそうなのに… ずるいよ…


「ん… あ…」
ボクの乳首… いつもより痛そうに尖って…… とっても敏感に……
ちょっと触っただけでいつもよりも大きな刺激が伝わって…
気持ち、いい……
「ん…? 由貴、どうした?」
「あ、あの… その…」
まさかあんまり気持ちよくないから…触ってた、なんて言えないし…

「こうやって… 触ってると痛いのが紛れて… 我慢できるの…」
まあウソじゃあないよね。うん。
「そうか…まだ痛いんだな… じゃあ俺も手伝ってやるよ。」
「え……」
お兄ちゃんの唇がボクの乳首にキスをするべく近づいてきた。


「きゃうう……!」
さっきされたときよりも、自分でするときよりも…さらにすごい快感が伝わってきた。
ボクの乳首って… こんなに感じるところだったの…?
「どうだ? 少しは痛いの紛れたか?」
「うん… お兄ちゃん、もっとして…!」
お兄ちゃんがキスするところから…どんどん気持ちいいのがボクの中に入ってくる。
切ない吐息が、いつの間にか喘ぐような声になって…とまらない。

「にゅうぅ… うにゃぁあ…」
「なんか… 猫みたいな声だな…」
「やあ… だって…」
ボク… どんどん気持ちよくなってる…
お兄ちゃんが… お兄ちゃんの感触が…   もっと感じて…いたい…


由貴はどうやら乳首が弱いらしい。 ……俺と同じなのか?なんてな。
甘噛みして少しいじめてみる。

「痛…! ヤダ痛いよ… もっと、優しくして…」
「……こんな風に?」
今度は優しく撫でるように乳輪を舐める。

「あ… そ、う… 気持ちいい…  お兄ちゃん… もっと…」


「こっちはどうなんだ?」
俺と由貴の繋がってる部分を指す。 熱を持って…汗と、それに似た物に濡れている。

「こっち…? こっちはね……」
「まだ、痛いのか…?」

「ううん。 でも…よくわかんない。
 お兄ちゃんは、気持ちいい?」
「ああ… 由貴の中は… 気持ちいいよ…」


「ずるい。」
「…………は?」
「お兄ちゃんだけ気持ちいいなんて…ずるいよ。」
「そう、言われてもな…」
こればっかりは摂理というやつだから俺にはどうしようもないワケで……

「だったら… もっと頑張って、ボクのこと気持ちよくして。」
「……どうすりゃいいんだ?」
「……もっと、こっちを舐めて。」
乳首の周りの肉を掴んで持ち上げている。

可愛らしい、蕾のようなそこに口を付けるたびに…
震える小さな体と、その膣内が…心地よかった。



お兄ちゃんが… ボクの言う通りに、ボクの体を気持ちよくしていく…

「そ… 歯は立てないで… 舐めるように…」

「まだ痛いから… ゆっくり動かしてね…」

「今度は… 普通にキスして…」

ああ… お兄ちゃん… お兄ちゃんは… ボクの…

ぐちゃ… にゅる… ぐちゃ…

ボクのあそこから… スゴイ音がしてる…

いつの間にか、こんなに濡れてたんだ…

その瞬間、止まっていた思考が急に進んだ。

あ… ボク、気持ちいいんだ…  お兄ちゃんにされて…気持ちよくなってたんだ…

セックスって…   キンシンソウカンって…   こんなに気持ちいいんだ…



いつの間にか…思い切り腰を打ち付けるようにしても、由貴は文句を言わなくなっていた。
それどころか目がとろんとしていて…SEXの快感に酔いしれてるみたいだ。

「あ…あう… お兄ちゃん…」
「由貴…」
俺も、妹の女を味わう快感に酔いしれる。

深く舌を絡め合い、お互いの体をお互いの手が這い回る。
突き入る俺の動きを、由貴の小さな体が受け止めきれずに跳ね回って、
さらにお互いの粘膜を刺激し合う。



そして脳が痺れる感覚… 射精の前兆の感覚を感じた。

もちろん射精する直前に引き抜くつもりで、それでも今だけに得られる快感を味わう。

「由貴… 俺… もう…」
「お兄ちゃん… 出し、ちゃうの? セーエキ…」
「…ああ。 でもその前にもっと…」
「う…くぁ… 激し…」


そして引き抜こうとした、瞬間…



いきなり由貴に腕を引かれて抱きつかれ、体の後ろで足を組まれてしまう。

「おい由貴、何やってんだ? このままだと中に出しちゃうから…」
「やぁ… ナカはいやぁ…」
「…だったら離せよ!」
「お兄ちゃん… 離してよぅ…」
「だから、お前が離せってば!」
「いやぁ… ナカに出したら……」
「何言ってんだ! わかってるから早く…」

そのとき、由貴の表情が見えた。

笑っていた。

わざとだ。由貴はわざと俺に膣内射精させようとしている……!!

「由貴… やめろ… ダメだ…」

その由貴の表情。

俺を捕らえ、逃がさない狩人の目…

そして、命令する立場の者の目…

「お兄ちゃん… ナカダシ… する…?」

そして俺の精神と肉体が弾け、由貴の中に流れ込んでいった。



「お兄ちゃん… 妹にナカダシするなんて… 最低だよ。」

「……。」

「こんなのが世間にバレたら… お兄ちゃんハメツだよ。もう生きていけないよ。」

「由貴……」

「バレて欲しくなかったら… これからボクの言う事は…何でも聞いて。」

「なんでだ… なんで…」

爛々と輝く瞳に、俺を閉じこめたまま由貴が言う。

「だって……」

「だって… お兄ちゃんは…ボクのものなんだよ…
 最初から…ボクだけのもの… 他の誰にも…渡さない…」


「由貴… 俺は…俺はどうすれば…」


「……とりあえず、もう一回しようよ。 今度はボクから動いてあげるからね。」

お兄ちゃんをくわえ込んだままで、ボクが馬乗りになって動く。

キジョウイっていうの… お兄ちゃんの顔が下になって…見下してるみたい…

でも…お兄ちゃんも、気持ちいいよね? ボクが、こんなに…気持ちいいから…


「お兄ちゃん…! ボクイクよ!! 何回も、イっちゃうぅぅ!!!」

ボクのナカでお兄ちゃんが弾ける。 ボクの体も弾けて、気持ちいいのでイッパイになる。

それを何回かしたあと、ボクもお兄ちゃんも燃え尽きるように体の力が抜けて…

ボクのナカからお兄ちゃんのセーエキが零れる感覚と一緒に、

ボクの意識は暗くなっていった。



「お兄ちゃ…」
気怠い感覚の中… 由貴の声が聞こえる…

「お兄ちゃん…」
「ん……」
横に由貴がいた。 二人共裸で由貴のベッドに寝ている。
夢だと…思いたかったが…

「ボク達… 凄いことしちゃったね…
 兄妹でセックスして… 近親相姦… 中に出して…」
「由貴…」
「ゴメン… ボク、あんな事までする気無かったのに…

 でも… お兄ちゃんを、ボクだけの物にしたいって気付いたら… ああするしかない、って…」


お兄ちゃんの手が近づく。 殴られでもするのかと思って、思わず目を瞑る。

けど、お兄ちゃんの手はボクの頭に置かれて、そのまま優しく撫で始めた。
あのときみたいに、優しく……

「お兄、ちゃん…?」
けど、お兄ちゃんは目を閉じていて、何を考えているのかわからなかった。

ただ、ボクはお兄ちゃんをモノにしたんだ…という事はわかった気がした。

虜にした…とでも言えばいいの、かな……


「なあ由貴。 お前、俺の事…好きだったのか?」
「……わかんない。 でも、沙紀ちゃんと話してるお兄ちゃん見てたら… いきなり…
 だから、ずっと好きだったのかも…」

「嫉妬…だからか?」
「……そうかもしんない。」

「でも…」
「ん?」
「……お兄ちゃんの事 …誰にも渡したくない。
 お兄ちゃんは… もうボクの物だもん…」


今は、由貴の小さな体に秘められた欲望を…ただ慰めるしか無い…

けど…いつかは自分の答えを出してくれるだろう。

それが俺を求めるのか… それともそうでなくなるのか…


ただ、俺の中にも沸き上がるモノがあった。

俺と由貴は… 兄妹だから…


だから…










「ところで、沙紀ちゃんもお兄ちゃん好きなんだってな。」
「そうだね。」
「もしかして…」
「まさかぁ〜 そんなに世の中キンシンソウカン多くないって。」
「でも一度あることは三度あると…」
「もう… 他の娘の話なんてどうでもいいでしょ!?
 お兄ちゃんには…ボクがいるんだから…」
「はいはい。

 で、次は何処に行きたいんだ?」
「ん〜……
 普通に遊園地行こ! そこで、普通のカップルみたいにデートするの!」
「……ま、それもいいかな。」
「今度の休み、楽しみだね。」
「結局払うのが俺なんだよね……」


終わり




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