もくじに戻る 長文のコーナーに戻る





ん〜〜〜〜  あ、柔らけ〜なこれ〜〜



っっっっっっって!!!!!!

あああああのねこれは限りなく密着状態というかなんですかねなんつーかああいいニオイすんな
コンチクショウつーかつーか胸が当たってるんだよ裸胸がさっきも触ったけどやっぱり大きいな
コノコノつーかさつーかさつーかさなんで今俺はこいつとキキキキキキキキキキキキ

「のわぁあ!!」
叫び声と共にバックステップで緊急離脱!



ガン  「あだっ!」
足首を本棚の角にぶつけてしまった。 でもこのくらいの損傷はどうということはない。

「おまおま、おおおおまななな」
舌がもつれる、というか絡む、というか絡んでた、というか…
激しい動揺が激しい動悸を呼び寄せていた。

「ん〜〜〜???」
…コイツはまだ全然状況把握してないし。 つーか、なんで、いきなり、その…



「…おはよ。」
「あのな、おはよじゃなくて」

「う… もうこんな時間かぁ…」
「いや時間の方でもなくて」

「…ここお兄ちゃんの部屋だった。」
「いやまあそうなんだけどさ」

「…………!!!!! はははは、はだか!はだか!」
「ようやく気付いてくれたか。 でもそこでもなくてだな」

「い、〜〜〜〜〜!!! …………」
叫びそうになっていたバカの口をとっさに枕で塞いだ。
「セーフ…」
つーか風呂場で遭遇したときはそんな声出さなかったのに。



ぼふ
叫ぶ寸前だった口を枕で塞がれた。

「はう……」
あ、ここにもお兄ちゃんのニオイがいっぱいする……






「……お〜い。」
はっ また恍惚としちゃってた。



「目ぇ覚めたか?」
「うん…」
シーツで体を隠して体勢を整える。
でも、こんな状況で体勢もなにもあったもんじゃない…

「…お前ここで何してたんだ?
 ただ寝てたんならそれでもいいんだけど、それにしちゃ寝相が悪すぎだぞ。」
「え、え〜〜と…」
素直に『お兄ちゃんのニオイでひとりHしてた』…なんて言えるわけがない。

「それにさっきの…」
さっき? よく憶えてない… え〜と、お兄ちゃんの顔が目の前にあって…



「ちょっと〜〜〜!! 晩ご飯食べないの〜〜〜!?」
…怖い怖い母上殿の地響きが響いた。

「……とりあえずメシ食ってからにするか。 …服。」
「あ、うん…」

先にお兄ちゃんが部屋を出て行く。 それをぼーっと見送りながら
「…パンツどこだろ。」

少しは片づけて行かないとな。

やっぱり夜になると寒いな。

なんか大事なことを忘れているような気がする、な…




今日の献立は…味の干物におみそ汁 漬け物とご飯
『お父さんいないと晩ご飯のランクがガタ落ちだなぁ』
…なんて口が裂けても言えないけど。

「…な〜に二人共うつむいてんの。 そんなにこのメニューがご不満?」
「! いやいやいや、そんなワケじゃないんだよ。」
「うんそうそうそう! ああ美味しい晩ご飯だよね〜〜」

「ならそれでいいのよ。 感謝して食べなさい。」
「は〜〜い……」

なんか知らないけどお兄ちゃんと口があった。 こういうトコは、やっぱり兄妹っぽいような。


「俺さっき風呂入ったからもう寝るわ。」
「……右に同じ。」
「あっそ。 あんたら、今日は仲いいのね。」
「そ、そうかな。 そうかも。」
「…いつまでも喧嘩してるような仲でもないさ。」
…胸の中でドキッという音がした。 いままでこんな気持ちになったこと、なかったから。

一緒に階段を上がって、部屋に向かう。 
…部屋が隣同士なんだから、当たり前じゃん。

なのに、なんでいちいち気にしてるんだか…



「…おい。」ビシッ
「あだっ。」
いきなりデコピンされた。 ボーッとしてたからか、妙に痛さが残る一撃。

「お前、また俺の部屋で眠る気なのか?」
「あ、あはは……」
足がなぜかお兄ちゃんの部屋に入ろうとしていた。 …たぶん無意識に。

「それとも何か?
 『一人じゃ眠れないの… お兄ちゃん、一緒に寝よ?』ってか?」
「ち、違うって…」
そんなの、それこそエロ本みたいじゃん…
お兄ちゃんの、読んでた……


「あ〜〜 う〜〜 あ〜〜〜」

倒れ込んで揺れる胸の感覚が、まるで掻き回されてるみたい。
すっごくドキドキして、モヤモヤして… ぐるぐるぐるぐる回ってる…

これが、「恋」?  な〜〜んて…………

……もっとドキドキしてきちゃった。



「だって、お兄ちゃんだよ。 あの。」
顔は良くはないけど、悪くもないし。
性格は、今は良くしてくれるけど、昔はイジワルだったし…

「それに…」
最近、すごくエッチだ。
エロ本いっぱい買い込んでるし、こっちを見る視線も、なんか胸とか見てるような……

「あ。」
立っちゃった。 ブラ外そ。
…やっぱり、揉んでるから大きくなっちゃったのかな。 これ。



『それにさ、それに』
あのエッチな本… お兄ちゃんと妹がシちゃうのばっかりだった。
兄と妹で、イケナイこと…
(お兄ちゃんも、したいの…?)

『思い出しちゃった…』
お兄ちゃんのベッド… 裸で…
見られた? 見られちゃったよね、当然…
(お兄ちゃんに、見せちゃったんだ…)

「はぅ…」
兄妹なんだから、裸ぐらい見られたって…なんてのは大嘘だ。
おっぱい見られたら当然恥ずかしいし… お兄ちゃんの裸を見ちゃったら…

そりゃあ、ドキドキしちゃうし。
(パンツも脱いじゃえ)



『わ、わ、わ、すごい、心臓破裂しそう。』
いま、何をしようとしているのかというと…お兄ちゃんの部屋に行こうとしている。
よ、夜這いとか、そういうんじゃなくって。

だって、胸がドキドキしちゃって、もやもやもやもや止まんなくって

だから、きっと寝てるだろーなーって時間に、
そーっと、ドアを開けて、
電気が消えてるから、寝てるよねって確認して…

……完っ璧に夜這いだよこれ。



もう、これってきっとお兄ちゃんのせいなんだから…

だから、お兄ちゃんの顔を見たら少しは…………

ダ、ダメ。 もっとドキドキしてきた。

「……。」
つつーっとお兄ちゃんの唇を指でなぞって…

こ、これくらいなら、大丈夫だよね。 兄妹でも、これくらいならー……


ちゅ




(あ、あれ? ちょっとだけ…って、すぐに離れるつもりだったのに。)

唾液が流れ込むように、舌が勝手に入っていく。
お兄ちゃんの、にゅるにゅるしている舌と、自分の、にゅるにゅるする舌が
勝手に、触れて…

(んん… これ、気持ちいいな…)
熱い吐息がお兄ちゃんの顔に吹きかかっていくのを感じて、
初めて自分の息が荒くなっているのに気づいた。

「はぁ、ん… はぁぁ…」
もう止めよう、もう止めなきゃ、って思ってるのに、
全然、舌が止まらない。



お兄ちゃんの唾液と、いま自分の口から漏れ出た唾液が混ざった物が
お兄ちゃんの口の中に溜まってきている。

「ん、んぐぅ。」
あ…! お兄ちゃん、飲んじゃった。
ツバ…溜まって苦しいのかな。

「じゅる、じゅずずず…」
お兄ちゃんの口から残りの唾液を吸い出して、喉の奥に飲み込む。
(これ、で、おにいちゃんといっしょ……)

も、もうちょっとだけ、しちゃおうか……


「んぐ、ゲホッゲホッ!」
お兄ちゃんが急に咳き込み始めた。 喉にツバが詰まったのかも。

…あ、起きちゃう! 急いで脱走開始。



…………お兄ちゃんと、しちゃったんだ。 ファーストキス。

いや、ちっちゃい頃にお兄ちゃんとキスしたことがあったような…?

でも、あれはホッペにだったもん。 口と口で、しかもあんな激しいのは……

思い出しただけで、体が再点火してしまう。

どっちにしても、お兄ちゃんが初めてかぁ…



ひんやりした太ももの感触に気づいて、はたと下半身を確かめる。

(うわ、お風呂入り直した方がいいかな…)

もう、お漏らししたみたいにビショビショになってた。

やっぱり、お兄ちゃんだからかなぁ。 唾液とか、精液とか…………

…鼻血出てきちゃった。 ちょっと今更な感じ。



たぶん続く 続け