水野南北の教えの概要                                    目次へ戻る

○ 食がその人の分限、分より少ない人は顔かたちが少々不細工といっても吉である。 それ相応の幸運の   天分がある上に短命ということもなく、高齢になっても、なお吉がある。

○食がその人の分限、分より多いと言う人は、どれほど顔かたちがすぐれているといっても、いろいろのことす べてが備わるということもなく、その備わるべきものも、もつれることが多い。その上、一生を通して気苦労も 絶えることがなく、高齢になってから凶があるだろう。

○食がその人の分限、ほどほどに応じている者は、吉凶とも表に表れることもほどほどであって、さしたる善悪 は無い。

○ところが、いつも大飲大食をする人は、いかように顔かたちがうるわしかろうと、身分、地位、分際に不安定 が生じ、確立はむずかしく安定を得難い。貧しい者はますます困窮していく。さらにそれ相応の福ある人、豊かな人はやがて家を損するようになる。

○いつもいつも分限を超えて美味贅沢を好む人は、どのように顔かたちが立派であっても非常な凶 である。

○常々に粗食をする者は、どのようにこの上ない悪人であれ、みずぼらしい相であっても、幸福と長寿をおさめ る。 

○粗食だからといって、大いに食べるのは大凶である。

○一方、小食を日常としなければならない厳しい定めのある人が、たとえ賤しい悪相であったとしても、相当の 幸運の天分に恵まれ長寿を全うし、ほとんどのことはおおかたうまくいく。ゆえに高齢になっても吉である。  外見が弱々しそうに見えることはあっても、病の床に就くということはない。

○手当たり次第なんでもかんでもやたらと食う人は常に精神状態が穏やかでない。色々のことが乱れ調和し  ないことばかりになる。

○ 少ない食というものは婦人、女性の食である。だからたいそうに悪いことはない。

○また大いに食らうは強く勇ましい人の食といえよう。しかし強気にはみえるが多くの人の気をのがしてしまう。これは自然からの徳が薄いといえる。

○また、食を厳しく定めている人は、正しく誠意の心があるようにみえる。これはまた自然の徳といえよう。

○婦人が大いに食らうということになれば、それは夫を負かす、 しのぐと言うことになる。男の食を侮りさげす む気性にして、当然のことながら気は激しくなり夫を負かすことになる。しかし、夫の方が強ければそうした事 態は成らない。したがって禄が安らかである。

○一方、少ない食で夫を負かす女はたいがい心がねじれており、みだらでよこしまといった悪女の類といえよう 。すでに家の中が混乱していて心が乱れているときは、食そのものが乱れ、いっこうに揃わないものである。 これは災いがあっての後か、まだ何ら災いもない場合には、災い、苦しみの前兆である。

○家の後継ぎ相続すでに決まった人があると言っても、日夜美食をほこりにして何一つ慎みがなければ、その 家がやがて滅ぶ、無くなるときが来ていると知るべきだろう。若しくは家の主人が早く退くと言う前兆である。

○表にみえる物や形が厳重にみえるとはいっても、食が乱れ揃わない人は、心の中は厳重でなく只表のみ飾 り立てる人である。

○食を厳しく定めるという心が在れば、それはひとえに心が厳重と言うことである。したがって、かたちや表も  知らず知らずのうちに厳重になる。しかし、心が厳しくなくて顔ばかりが厳しい、というのであれば、これはや はり表のみを飾る人であるといえよう。

○ 一飯一菜を常食に貴人には食無く、小人に食ありという。つまり貴人は常に正しくしており、むやみと食べ ないが、小人はべらぼうに食らいながらなおその節度を知らない。これを見て次のように解釈できよう。貴人 は食してその与えられた天命を知ることができるが、小人は食して己を忘れ去り、ついには自ら善をなくして しまう。故に食の少ない人はなお貴いといえる。

○いつもいつも小食の定めのある者が、もし病みついてしまったとき食を作らないとしたら、脈や血色がすこぶ る良いといっても死なないことはない。必ずや死が訪れるものである。こうしたことは食が尽きて自然と滅ぶ ようになっている。だからさしたる罪はないし、病というほどのものもなく、困窮はさらにない。ともあれ、人々 それぞれに分限、ほどほどの食がある。 

○身分の低い者は粗末な食事、粗食をもっぱらとして一飯一菜を常食とすれば良い。

○そのうえ慎みがあって粗食を小食に定めるというのであれば、家運が長く続くということの兆しであり、自然 と家の食録をのばしていく。この様な人は、一生涯に一つの功をたてて、子々孫々にこの功を残していく。   その上長寿であり、病を患うと言うこともない。

○ 命の長短は相で定まらず。五〇歳より若い人で患い病んでいる者に、もし死相があるといっても、常に小食だけを定めれば死がやってくるとはいえない。必ずや生命が復してくる。これは病ではない、すべて行動の方角の問題である.........

タイトルのみ

● 満ちれば欠ける

● 子のない相は食を厳しくせよ

● 慎み無ければ長寿なし

● 大食大いに苦しむ

● 食は禄の基本

● 君と食を敬うのが武士の道

● 金銀は国をおさめる武器

● 乱心を退けるは飲食にあり

● 食は録に応ずる

● おおいに食すれば損失を招く

● 厄は半膳をへらして

● 肥えた者に出世無し

● 心の気強くても大食すれば大事ができぬ

● 自然の食に罪なし

● 陰徳を積めば因縁は解ける

● 徳はおのれで積むもの

● 倹約すれば立身出世

● 食が尽きれば家が滅びる

● 野菜食は罪少なし

● 水と灯火を慎めば命と福を保つ

● 紙を再生させるはおおいなる陰徳

● 遊芸みだりに好むべからず

● 庭には花よりも食物を

● 慎み在れば血色に神あり

● 妻は陰で一家の宝

● 食は道のはじめ

● 死生は展によるもの

● 大食美食はあさましい

● 大鳥は十分食べない

● 元気は転地にあふれる気

● 淫色肉食は得を損ずる

● 福禄寿は食に従う

● 祖師の妻帯肉食は慈悲のあらわれ

● 元をわすれる者は末を失う

● 人に頼らなくても助けるもの多し

● 食慎めば遊びもよし

● 食を慎めば業備わる

● 相撲も芸人も道の豪傑

● 大食は食を雪隠にすてるがごとし

● 吉凶の元は自分にあり

● 日々の食を献ずれば一念叶う

● まことがあれば祈らずとも神は守りたもう

● こぼれた五穀が養う物あり

● 高位に交われば特を損ずる

● 業をおろそかにすれば発達なし

● 相は活きて動くもの

● 天地の得を知れば五常は備わる

● むだ使いせぬが陰徳

● ごちそう残すも陰徳

● 物粗末にすれば転死する

● 食すことは生あるものの持前

● 人の心と体は妙と法

● 丑寅は気のはじまり

● 万物は土から生じて土に帰る

● 朝に日を拝めば寿を保つ

● 仙法は一人一徳の法

● 慎めば食はすすむ

● 人は万代不易なれど因縁因果あり

● 天寿のばすは子孫のため

● 碗の大小は分限に応じる

● 腹八分目は危地であり病なし

● 食を定めるは仏法の元

● 大酒は神命を苦しめる

● 小鳥を楽しむより家業を楽しめ

● 夜業朝寝は貧窮短命の元

● 女の慎みは男を助ける

● 釈尊も食を慎む

● 運はめぐりくる

● 衣食住は分限に応ずるが吉

● 天理にしたがえば運良し

● 早起きは運気発達の元

● 倹約と慎みは別のもの

● 学ばずとも心が正しければ身おさまる

● 心気が弱いと命は短い

● 万物を捨てれば人に捨てられる

● 泥の中にうまれても玉は玉

● 命に長短無く丹田に応ず

● 塩には五穀と同じ徳あり