はじめての、お・ふ・ろ

「あんたの家来るのも、久しぶりね。」
「そうだっけ?」
 私は友人である秋子の家に、1ヶ月ぶりに遊びに来たのだった。
「まぁ、何にもないトコだけど、上がって上がって!」
「うん。おっじゃましやーす!」
 玄関で靴を脱ぐ。きつい靴なので、なかなか脱げない。
「あー、成美ねーちゃんだ。こんちわ!」
「おーっす!」
 秋子の弟、雅義が階段から下りてきた。
「雅義、なるちゃん部屋に案内してね。わたしゃおやつ確保してくるから!」
 秋子はそういうと、台所に走っていった。
「成美ねーちゃん、早く部屋行こ!」
「はいはい、ちょっと待ってねっと……うりゃ!」
 何とか靴を脱ぎ、私達は秋子の部屋へと向かう。
「まー君、また背ぇ伸びたんじゃないの?」
「うん! この前測ったら、160cmもあったんだよ!」
「おっきいねぇ〜、お姉ちゃん抜かれちゃったよ。」
「えへへへへ。」
 雅義はニヘニヘ照れている。背がでかい割には、中身はまだまだ子供だ。
「にしても、秋子、遅いわねぇ……」
「うん、何やってんだろ?」
 秋子の部屋に来てから、5分位たった頃。
「うにゃああああああああっ!!」
 妙な雄叫びをあげ、秋子が部屋に入ってきた。
「あんた、何変な声出してんのよ!?」
「大変なことが判明したのよ!!」
 ぜぇぜぇ息を切らしながら、秋子は続けた。
「おやつがない!」
「いいわよ、そんなもん……」
「ついでに言うと、ガーディアンもない!!」
「ガーディアンって、RA-ActiveGard Systemの事?」
「そう!! 有効期限が今日までなのよお!! 今すぐ買って来なきゃあ!!」
「はぁ〜……買い置きとか、しないの!?」
「だって家ビンボーなんだもん!」
「そーいう問題か!? あんな命に関わるモンくらい、何とかしなさいよー!」
「そんなこと言ったってぇ!! 有効期間過ぎたら絶対使えなくしてるメーカーが悪いのよ!!」
「そうねぇ……PL法のおかげで、有効期限切れたら強制的に機能停止するもんね……。何も有効期限が切れたあとの保証がないからって、使えなくすることもないだろうに………」
「そうよぉ! 全く、PL法が出来た頃の政治家に文句言ってやりたいわ!」
「また始まった、あんたの過去妄想!」
「何よそれ!」
「いつまで経ってもそんな100年も前のこと、ウダウダ言ってんじゃないわよ!」
「だってぇー!!」
「にしてもあんた、アキバドームサイトに行かなくていいの? ワシミヤサイトからじゃ、1時間くらいかかるんじゃないの?」
「しくったあっ!! おしゃべりしてるヒマ無かったんだあ!! あと3時間でウツノミヤリニアハイウェイが使えなくなっちゃうわ!」
「あー、もうそんな時間だっけ?」
「そうよ。もう! こんな時24時間あいてる”こんびに”でもあったら良かったのに!」
「そんなもん、前の戦争の時絶滅したでしょ!」
「ねー、こんびにって、なに?」
 今までおとなしく話を聞いてた雅義が聞いてきた。
「んー? 100年くらい前のなんでも屋のことよ。漢字で書くと、混美荷だとか。ほら、アキ! 私はここでまっとるから、早く行きなさいよ!」
「わかったあ!!」
 ドタドタドタ……
 秋子はあわてて部屋を出て、放射能防護服を着込んだ後に、エアバイクにまたがって飛んで行ってしまった。
 全く、なんて間抜けなヤツなんだ。
 ちなみにガーディアンというのは、放射能除去フィルターのこと。
 各家庭に設置されている、空気循環システムに入れて使うわ。外気に含まれている放射性煤塵を、100%吸収できる根性あるフィルターよ。
 でも一つだけ、欠点があるわ。
 さっきも言ってたとおり、有効期間が過ぎるとフィルタが空気を通さなくなるの。
 いくら性能が低下して放射性煤塵が完全除去できなくなるからって、いきなりポンプが壊れるほど、しっかり目詰まりしなくてもいいと思うんだけどなぁ。
 近頃どう考えても、PL法がメーカーのいいように使われてる気がする。
「なるねーちゃん、何難しい顔してんの?」
「あ?! いや、何でもないわよ。」
「ふーん。 そういえば、うち、お風呂新しくしたんだよ。秋ネェから聞いた?」
「あー、そんなこと言ってたわねぇ。何だっけ? 水使うお風呂だっけ?」
「水は冷たいよ、お湯を使うの!」
「あー、そうそう。でも、お湯って、どう使うの?」
「うーん、実際見て貰った方が分かると思うなぁ。」
 私たちは、早速風呂場に行った。
 にしてもこんな時代、体ごとき洗うのに、貴重な水を使わんでもいいような気がするけどなぁ。
 終いにゃ、罰が当たるぞ。
「じゃーん! これがお風呂場でーす!」
「……何、この巨大な穴は……?」
 タイル張りの部屋の大半が、なぜか深くえぐられている。
 隅には、あまり見かけなくなったシャワーが取り付けられている。
「この中にお湯を入れて、その中に入るんだよ。」
「こんなにいっぱい水使うの!? なんてぜーたくな!」
 全く、呆れてものも言えん……
 ここン家のオヤジさん、奥さん亡くなってからキレ方が激しくなったわ……
 秋子がビンボーだって言ってたけど、オヤジさん会社の社長よ。金はあるわ。
 だけど、最近こんなワケ分かんないことばかりやってるからねぇ……
 なんだか寂しくなってきたわ………。
「なるねーちゃん、なに涙流してんの?」
「ほっといてよ! ……で、どうやって体を洗うの?」
「ええとね、まず地下にある原子炉のスイッチを入れるんだ。」
「ナニぃぃぃっっっ!? 原子炉だあ!?」
「だって、それしかお湯作れないもん。今の時代、二酸化炭素出すと犯罪だし。」
「でも! 放射能が出るでしょうが!」
「そんなの、外にいっぱいあるじゃん。」
「お湯よお湯!!」
「大丈夫! 出てくるお湯は3次冷却水だから、放射能はほとんどないよ。」
「んなマニアックなこと言われても、分からないわよ……」
「気にしない気にしない。」
 ……そういうもんか?
 妙に、空焚きが怖そうなシステムだわ。
「でね、原子炉が沸いたら蛇口をひねるの。すると、お湯が出て来るんだよ。」
「はぁ……。温度調節は?」」
「この端末で制御するんだって。このダイアルが制御棒に繋がってて、こっちに回すほど熱くなるんだよ。」
「……回しすぎると?」
「メルトダウン起こすってさ。」
「………。」
「どうしたの? そんなにのけぞらなくていいじゃん。」
「……で、あんた入ったことあるの?」
「うん! 出来てから1週間くらい経つけど、毎日入ってるよ!」
「で、どんな感じ?」
「うーん、ほら、昔の人が言ってたじゃん。『風呂は命の洗濯ね』って。」
「私は、『風呂はいいね。リリンが生み出した文化の極みだよ』って聞いたけどなぁ。」
「なるねーちゃん、それマニアックだよ。」
「あんたも同じでしょうが。」
「まぁ、とにかく気持ちがいいよ。そうだ、なるねーちゃん、入ってみれば?」
「ええ!? いいわよ、そんな贅沢できないわよ!」
「いいってば。いつも紫外線殺菌にオゾン脱臭だけなんでしょ?」
「それが普通だってば!」
「絶対気持ちがいいよ! ここで入らなきゃ、女が廃るって!」
「……あんた、どっからそーいう言葉覚えてくるの?」
「いいじゃん。服だってついでに洗濯機に入れとけば綺麗になるし。」
「うーん……確かに入ってはみたいけどね……入り方がいまいち分からんわ……だから遠慮しとく。」
「そう? 僕が教えてあげるってば。」
「はぁ? なんかめんどくさそうねぇ……」
「いいからいいから! でも、ホントにお湯のお風呂って気持ちがいいんだから! 話の種に、入っていきなってば。」
「……それもそうね。人生何事もチャレンジだわ。じゃ、お願いしようかしら?」
「お任せあれ。」
 雅義は恭しくお辞儀をすると、機械の操作を始める。
「何やってるの?」
「まずは原子炉の循環ポンプの電源を入れるんだよ。そのあと、制御棒をちょっと抜いて、燃料に中性子をジェネレーターで打ち込むの。この時の調節が難しくてね、ミスるとあっという間に爆発し損ねるんだ。」
「あんた、どうでもいいけど爆発させないでよ。私原子炉となんか心中したくないから。」
「大丈夫、今まで3回しか失敗してないから!」
「まぁ3回なら……って、あんた、失敗したら爆発するんじゃないの!?」
「大丈夫だって! そん時は蒸気を外に吹き出すようになってるから。」
「うーむ………」
 昨日あたり、TVのニュースでここら辺の放射能が異常に強くなってるって言ってたけど、まさが原因がこれじゃないでしょうねぇ………?
「おーっと、今日は成功成功! じゃ、浴槽にお湯を入れるよ。」
 雅義が蛇口をひねると、見たこと無いほど大量のお湯が浴槽にたまっていった。
 これはすごい。
 100年以上前の奴らにたとえるなら、このでかい穴いっぱいに入ったシャネルの香水と言った所か。
 今となっては香水ごとき、水より遙かに安いのだ。
「もうちょっと待ってね。浴槽の8分目まで入れるから。」
「まだ入れるの!? もう半分も入ってるのに!」
 私があまりの贅沢におびえる間、原子炉で分子運動を加速された水は、次々に浴槽と呼ばれる穴に溜まっていった。
 しばらくその様子を見たのだけど、なにやら私の身にまとわりつく、ジットリとしたものを感じるようになってきた。
「まー君、なんか空気が変じゃない?」
「ああ、これ水蒸気だよ。」
「あー、なるほど! そういえば、湯気が立ってるもんね。……そうなんだ、水蒸気ってこういうんだ………。」
 初めて、水蒸気を感じた。
 確かに外に行けば、水蒸気などいくらでもある。夏など、腐っても日本。湿気は多いそうだ。しかし外気は放射能が多く、家をシールドで囲み、中には街全体を巨大なシールドで覆った、アキバみたいなところもあるが、私たちは外気に身をさらすことは全く無い。
 放射能や大気中の毒で、5分もすればあの世行き。
 まぁ、原子炉で焚いた風呂に入るのも、似たようなモンであるが。
「よーし、これくらいでいいっしょ!」
「はぁ……こんないっぱいの水、初めて見たわ………。」
「まぁまぁそんなことで驚かなくてもいいよ。これから入るんだからさ。」
「うん……」
 いまいち、お湯の中というのは実感がわかない。たぶん熱いのだろうけど……
 風呂を目の前にして、なんかドキドキしてきてしまった。
「じゃあなるねーちゃん、服脱いで洗濯機の中に入れて於いて。僕は外で待ってるから。」
「へぇ!? 何で服脱ぐのよ!?」
「だってお湯の中に入るんだよ? 服脱がなきゃ……」
「あ……そうか。そうだよね……。じゃあ、服脱がなきゃ……」
「うん。洗濯機はソコ。じゃ!」
「あ……」
 雅義は外に出て行ってしまった。
 この、よく分からん浴槽という贅沢なものを目の前にして、なんだか急に心細くなってきてしまった……
「おねーちゃん、もう脱いだ!?」
「あ、や、ま、まだ! もうちょっと待って!」
「ほーい!」
 これは急がねば……
 雅義の声にせかされるように、私はあわてて服を脱ぎ、そして洗濯機に放り込んだ。
「まー君、服脱いだけど……」
「じゃあ、ソコに転がってるたらいにお湯を汲んで、体に掛けるの。……あ、そのいすのあるところで。」
「いすって、流したお湯、浴槽にどうやって戻すの?」
「戻さなくてもいいよ。そのまま外に流すから。」
「もったいないわよ!?」
「風呂ってそういうモンらしいよ。」
「はぁ………」
 訳も分からずいすに腰掛ける私。
「うひゃあ!?」
 お尻が無茶苦茶つめたひ………
 たらいを手に取る。
 意を決して、お湯を汲む。
 水って案外、重たいんだ………。
「ごくんっ!」
 無意味にのどを鳴らし、そして一気にお湯をかぶった。
[ざざーっ!]
「うはあっ!」
 こ、これはなんと!!
 こんな衝撃、生まれこのかた味わったことはないわ!!
 うー、心臓がバクバクいってる……。
「お湯浴びたらねー、そのー、まぁ、股間とかしっかり洗って……」
「な、何でそんなところを!?」
「やっぱり、汚いからでしょー?」
 そ、それはそうだけどね、そんな所洗うのに、また水を使うの?
 これって、すごい贅沢だわ……
[ざぶざぶ]
「んくぅっ!」
 ちょっと、熱かった……
 やっぱりここって、敏感なんだ……
「あ、あの、浴びたよ?」
「そしたらー、あの、髪洗う? それとも先に浴槽入る?」
「え? どっちがいいの?」
「どっちでもいいと思うけど!?」
「えー………」
 髪を洗うって、いったいどうするの!?
 それに、浴槽入るって言っても、まさかこんな熱いお湯に入るっての? こんなの、どうやったらいいか分かんないし……
「まー君、よく分かんないよー」
「じゃあ、先に髪洗う?」
「う、うん………」
「じゃあ、頭からお湯かぶって……」
「また被るの!?」
「うん。」
「うぁ……そんなことしていいのかなぁ……」
「でね、シャンプーを適当なくらいとって……」
「シャンプーってなに!?」
「ほら、そこんとこ、シャワーの近くにあるでしょ!?」
「なんかいっぱいあって、分かんないよ!」
「うーん、その、オレンジ色のボトル……」
「うん。分かった。で、これをどうするの?」
「頭にお湯を被ってから、それを髪に付けてごしごし洗うの。そして、綺麗になったと思ったらまたお湯掛けて、次はリンスを適当にとって、髪に付けるの。それでなでつけるように……」
「うー!! そんなに言われても分かんない!……まー君、こっちに来て教えてよー」
「ええーっ!! だってなるねーちゃん、裸でしょ!?」
「今回だけ特別に許す! ……なんか一人じゃ怖くって……お願いだからこっちに来てよ……」
「でも……」
「大丈夫、誰にも言わないから……」
「うん……」
 おどおどしながら、雅義は風呂場に入ってきた。
 自分の家なんだから、もう少し堂々としてればいいものを。
「えーと、でね、シャンプーだっけ?」
 雅義は壁に向かって話し掛けている。
「まー君、こっち向いたら? それにそんな所に居るんじゃ、さっきと変わんないよ。」
 雅義に裸を見られるのは恥ずかしいけど、今はそれどころじゃない気がする。
 とにかく、さっさと済ませたいわ。
「えっとぉ、だから、髪の毛をお湯で濡らすんだよ。」
「うーん、1cc1000円の水を頭から………」
[ざーっ!]
「うひゃうっ!」
「うわっ!」
 変な声がした方を見ると、雅義がお湯を被ってしまったことに気が付いた。
「あーっ、ゴメンまー君! 大丈夫ッ!?」
「あ、べつに大したことはないよ。ただ服が濡れちゃっただけ。」
「あーあ、ホントだ……ねぇ、まー君もお風呂入ったら?」
「へぇっ!?」
「ンなあからさまに嫌な顔しなくていいじゃない……私だけ服脱いでるのって、なんだか不公平って感じだし……」
「でもーっ!!」
 雅義は顔を真っ赤にして、うろたえまくっている。
 実際、私は不公平だなんて思っちゃいない。
 実はただ単純に、男の子の裸見たいだけだったりするのだ、これが。
 ……私って、ショタコンか……?
「まー君、ゆーコト聞かないと、あとがコワイよ?」
 精一杯、不気味な笑みを作ってやった。
「ううっ……秋ネェには内緒だよ? こんな事ばれたら、僕キンタマ蹴られて殺される……」
「あんた、いつもそんなコトされてるの!?」
「うん……」
 あいつ、こんないたいけな子に向かってなんということを!
「今度あたしが折檻しておいてあげるわ。……そうそう、アキの弱点は脇腹よ。ソコを突けば、一撃で沈むわ。」
「そうなの!?」
「おう!……で、早くお洋服脱ぎましょうね〜!」
[にったり]
「はぁい……はぁ。」
 溜息はよせ、溜息は。
 こんな美女と風呂入れるのに、それはないだろう。
「ぬいだよー」
 なにやら、イヤミっぽくそう告げた雅義は、可愛らしく股間を手で覆っていた。
「……ナニよ、その無粋な手は?」
「……ねーちゃん、絶対スケベだ。」
「悪かったねスケベで! あんただって私の玉のお肌見てるでしょ? 同罪よ。」
「ああ……朱に交われば赤くなるって、こーいうことなんだね。」
「違うわ。友は類になるってヤツよ。昔の偉人が言ってたわ。」
「ねーちゃん、それローカルネタだよ。」
「男は小さいことは、気にしないの!」
「ヘイヘイ……そういえば、こーいうばあい、男の事を三助って言うんだっけ?」
「あんた、いったいどっからそういう言葉覚えてくるのよ。」
「さぁ?」
 さぁでごまかすとは、生意気なガキだわ。
 そういえば、なんだか寒くなってきちゃった。
「まー君、シャンプーってどうやるんだっけ?」
「ええと、これを頭に掛けるんだよ。」
「はいはいッと。」
 シャンプーのボトルを、手に取った。
「で?」
「でね、適量手にとって、頭に付けて、ごしごしするの。」
 ……そうだ! いいこと考えちゃった!
「まー君、あんた三助なんだから、私の頭洗ってよ。後で私も洗ったげるから。」
「うん、いいよ。でも、いつから僕三助になったの?」
「さっきからよさっきから。」
「うーん……ハメられちゃった……。」
 しばらくして、雅義の手が私の頭に添えられ、指の腹でゴシゴシと、優しく頭皮を擦りだした。
 頭をマッサージされてるみたいで、なんだかとっても気持ちがいい。
 それに、シャンプーのいい匂いがふんわりと伝わってくる。
 昔の人間は、毎日こんな思いをしていたのかな?
 アキは昔のことを引き合いに出すけど、その気持ちも分かるわ。
 ここのオヤジさん、遺物をいじるのが好きだからね。
 それだけ、あいつは昔を知ってるって事ね。
「あーん、気持ちイイわぁ。」
「うわ! 急に色っぽい声出さないでよ!」
「ガキがなんつー言葉を!」
 そういえば、大切な目的を忘れてたわ。
 私は雅義の方を向いた。
「ねーちゃん、顔動かしたらダメだよ!」
「へいへい……」
 彼の手の動きに合わせて、それはそれは可愛いチンチンが、ぷるンぷるンと揺れている。
 思わず、私はそれに触れてみた。
「うひゃあっ!!」
 さぞかしびっくりしたのだろう、雅義はあわててそれを手で覆った。
「急に変なトコ触んないでよ!!」
「イヤー、なんか可愛かったもんで……」
「それって、男にとって言っちゃイケナイ言葉なの!」
 そ、そうなのか?
「じゃあ、なんて言えばいいの? まー君、太くてたくましいわぁなんて言って貰いたい?」
「ううっ……そんなに太くないやい!」
「へっへっへ……おねーちゃんに逆らうなんざ、100万年早いのよ。」
「いいもん! 僕外に出てやる!」
 雅義は手を洗うと、さっさと外に出て行こうとする。
「ああっ!! 悪い、ゴメン! おねぇちゃんが悪かった! だから見捨てないで!」
「全く、最初っからそう言えばいいのにさ……」
 ニヤニヤしながら、雅義。
 なんてこった……ガキに舐められたぞ、わたしゃあ!
 こいつ、絶対いつか泣かす!
「……にしてもこの泡、どうするの?」
 なんだか目に入って痛い気もするので、泡を早く流さなきゃイケナイ感じがする。
「あっと……じゃあ、お湯をかけるよ。」
[ざあっ!]
「ふあっ!」
「また変な声出して……」
「だって、お湯被るってすごい刺激なんだもん……」
「なるねーちゃん、感度いいの?」
「はあっ!? あんたガキのクセしてなんつー事を言うのよ!!」
「エー、だって父ちゃんが、いつも女のコに向かって『ねーちゃんアソコの感度グレイトかい〜?』なんて言ってるから……」
「あんたのオヤジって、最低なセクハラ野郎ね……」
「感度が良いって、ほめ言葉じゃないの?」
「違うわバカモン!!」
「じゃあ、それってどういう意味なの?」
「……女の口から言わせンじゃないわよ!」
「ふーん……じゃ、僕出るから。」
「こらまてクソガキ。」
「ギブアンドテイク。意味教えてくんないと外に出る。」
 また嫌みったらしく笑みを浮かべてやがる……。
 このガキ、絶対泣かしてやる……!!
「……だから、エッチの時どれだけ気持ちがいいかって事よ!!」
「じゃあ、おねーちゃんヒィヒィ感じるって事だね!」
「違うって言ってンでしょうが!! それにわたしゃあバージン! 処女よ処女!! どこも汚れてないの!」
「へー、そうなんだぁ。」
 ……わかってんのか、コイツは……?
「だから、そんなこと女のコに言っちゃダメよ。一撃で嫌われるわよ。」
「秋ネェに言ったけど、なんともなかったけど……」
「あいつは特別耐性あるからよ。他の女のコにはダメ。学校とか、近所とか。」
「うん、気を付ける。」
「で、次はなにすんの?」
「あー、リンス。待っててね。」
 雅義は再び髪に手を当て、今度は髪全体を揉むような感じでリンスを付けていった。
 あー、でもこうして貰ってると、ホントに気持ちがいいわ。
 コイツ、もしかしてそのテの才能あるんじゃないのだろうか。
 なんせオヤジが好き者みたいだし……うーん。
 で。
 コイツ、いったいどうやって泣かせてやろうかしら。
「ねーちゃんお湯掛けるよ。」
「あっ!? うん、いいよ。」
[ざばぁ!]
「んっ……」
「また変な声だすー!」
「ええいっ! いちいちやかましい!」
「うー。で、次は体洗うの。そのタオルに石鹸付けて、体擦るの。」
「はいはい……タオルに、石鹸付けて、それから体をゴシゴシと……」
 へー、確かにこれは、汚れが根こそぎ落ちるって感じだわ。
 それに、なんかぬるぬるして気持ちがいいわね……これって癖になりそう……
「……ねーちゃん……その、おっぱいずっと揉むのはどうかと思うけど……」
「はぁいっ!?」
 はああああっ!! ついついやってしまったわ!
 あっちゃぁー、どうも変だわ、私……
 おふろ入ってから、何かテンション高い気がする……
「……溜まってるの?」
「ぶふうっ!! あ、あんたあああっ!! ナニを言うのよ!!」
「父ちゃんが言ってたよ。『溜まってる女がいたら、嫌がってもコマしたれ。それが男のマナーだ!』って。……コマすって、何だろうね?」
「……まー君、早く独立して、お父さんと別居しなさい。」
「ねーちゃん、コマすってなーに!?」
「……女のコとエッチする事よ!」
「じゃー、僕ねーちゃんとエッチしなきゃいけないんだ。」
「せんでいい!! せんで!! わたしゃあ溜まってなんか無い!!」
「じゃあ、何でおっぱい揉んでたの?」
「いいじゃないの!! 気持ち良かったからついよつい!」
「そーいうの、溜まってるって言うんじゃないの?」
「ゆ・わ・な・い!!」
「ふーん、そうなんだ。」
 ……ああんっ! もうイヤああああああああっっっ!!
 こりゃあ、とっととこのマセガキに仕返しして、早く上がってやる!
 もうお風呂なんてこりごりだわ……
「じゃあ、まー君、今度はおねーちゃんが洗ってあげるわよ。」
「えー? いいよ、僕自分で出来るから。」
「だめっ! あんた、女に恥をかかせる気? オヤジさんも言ってたでしょ?『女が誘えば死んでもヤれ!』って……」
「うん。何で知ってるの?」
 ……言ったんかい、やっぱり………。
「どうしたの? 呆れた顔して……?」
「い、いや、何でもないわよ。じゃあ、シャンプーしてあげるから……」
 さーて、どういう仕返しをしたら良いんだろう……?
 そんなことを考えながら、雅義の頭にシャンプーをかける。
 こんなモンだっけ?
「なるねーちゃん、多すぎない、それ?」
「そうかな……?」
 まぁいいや。で、指の腹で擦るようにっと……
[こしこし]
「うひゃひゃひゃひゃっ! くすぐったいよ!」
「ん?」
[ぐしぐし]
「イタたたたっ! もっと優しく!」
「うーん……」
[ごしごし]
「そうそう、そんな感じ……」
「うーむ。」
 しばらく頭を擦っていたが、気付けば泡が大量に発生していた。
 これは、やはり量が多すぎたかも。
 体もついでに洗えるかな?
 からだからだ……ねぇ………。
 ! 良いこと思いついたわ。ふっふっふ……
 私はおもむろに泡をすくい、雅義の脇に塗り付けた。そして、そこを思いっきりくすぐったのだ。
「はあいっ!?」
 あわててこちらを向こうとする彼に抱きつき、その動きを止める。
「うりうりうり!」
「ねーちゃん、なにやってんの! やめてよ!」
 くすぐったくて顔を引きつらす雅義。
「ふっふっふ……今こそ、我が恨みはらしたりー! 覚悟じゃ雅義!!」
「うわああああっ!」
[こちょこちょこちょ]
「うひゃひゃひゃひゃあ!! やめてぇー!!」
 私たちが暴れる度に、私の胸と雅義の背中が擦れあう。
 シャンプーの泡ですべりが良く、なんだか変な気分になってきた。
 気が付けば、二人とも何も言わず、呼吸が乱れて息が荒い。
 そんな彼の顔を見てやろうと思い、私は腕の力を緩めた。
 その時、なにやら硬いものに手が当たった。
「うあっ!」
 喉を締め上げたような、雅義の声。
 あわて手前を見れば、可愛いはずの雅義のアソコが、大きく膨らんでいた。
「うわ!! このマセガキ、何いっちょ前に立たしてンのよ!」
「ねーちゃんが悪いんだよ! 僕ねーちゃんみたいにスケベじゃないんだから!」
「ほー、そーいうことを言うかこのエロガキ!!」
 最後の最後まで生意気なヤツだわ。
 こうなったら、大人しくなるまでやってやろうじゃないの!
 私は素早く彼のそれを掴むと、素早く擦り始めた。
「うわああああああああっ!!」
 風呂場に雅義の絶叫が響く。
「やめてってば! そんな所触るなスケベー!!」
「やかまし!! 立たなくなるまで擦ってやるわ!」
「男の意味が無くなるじゃないかー!!」
「マセた事言うなあ!! このマセガキめ!」
[こすこすこすこすっ!!]
「や…やめ…あっ……は……や、めて……」
 初めは威勢良く嫌がっていた雅義であるが、そのうち腰をびくつかせてなすがままになってきた。
「いったいどうしたの? さっきの元気はどこ行った!?」
 何となく勝利を感じ、私は余裕をかまして手に握られたものを見つめた。
 さすがの雅義も、こうも激しく敏感な部分を触られて、すっかりまいってしまったようだ。
「あっ…はぁ……あ…ああ…ああっ!」
「どうしたの? 何言ってンだか分かんないよ!」
「出る、出るヨォ……っ!!」
 ”なにが。” 私がそう言い掛けたときだった。
 雅義の腰がビクッと動いたかと思うと、事もあろうに、私の顔めがけてなにやら白いものが浴びせかけられた。
[びゅっ!!]
「うびゃああああああああああああっ!!」
 今度は私の絶叫が、風呂場にこだましたのだった。

「あっ……はぁ……あ……」
 とろんとしたままの雅義の隣で、私は顔にべた付く異形の物体相手に格闘していた。
 どうやって洗い落とそうにも、なかなか落ちぬどころか固まって余計にこびり付いてくる。
「雅義ぃ!! あんたこれ何よ! 何でこんなモンが出てくるのよ!!」
 ほとんどパニくった私は、彼を掴むとその首をぶんぶん振り回す。
「ねーちゃん、僕、顔射しちゃったぁ……アハハハハ………」
「うげえっ!!」
 そんな彼の一言から、私はようやく理解した。
 雅義の精液を、顔いっぱいで受け止めたことに。
 なんてこったい、これが初体験てやつ? 処女なのに、顔射されたってかい?
 なんか、順番違う気がするよぉぉぉ………
「もういやああああっ!! お風呂なんて嫌いだあああっ!!」
 もう、ワケ分かんないくらい悲しくなって、私はワンワン泣き出した。
 私の顔、雅義の精液と涙と鼻水で、ぐちゃぐちゃになってるんだろうなぁ……
 泣きながら、そんな冷静なことも考えていた。
 恥ずかしいとも、もう思わなかった。
 なんだか、一線を越えてしまった感じがして、裸も、男のアソコも、もう恥ずかしいもんでも何でも無い気がしてきた。
 私、これからどうなるんだろう。
 そんな、あきらめにも似た感情が沸々わいてきた時、
[ざばあっ!!]
「んきゃうっ!!」
 いきなり、お湯をぶっかけられた。
「ねーちゃん、いきなり泣かないでよ! 僕だってどーてい奪われてショックでかいのに……!」
「あっ!!」
 その時、初めて気が付いた。
 私、何かとんでもない事をしてしまったんじゃないのだろうかと……
「ご、ゴメン! いや、謝って済む事じゃないかも! 私、どうしたら……」
「いいよ、ねーちゃん。僕、別にイヤだったって思ってないから。」
 そんな嬉しいことを言ってくれる雅義を見上げた私には、彼がなんだか大きく感じられた。
「許してくれるの……?」
「別に、許す許さないって、そんなこと考えなくても良いんじゃない? よく考えてみれば、僕、まだセックスしたワケじゃないし、まだどーていかもしれないけど……どうなんだろ?」
「そうだよねぇ……私、まだ処女だわ……」
「もうどうでもいいから、もう一回シャンプーしないと……」
「うん……」
「ほら、早くいすに座ってよ。」
「うん……」
 雅義は、手慣れた手つきでシャンプーしてくれた。
 うーん、何度して貰っても、気持ちがいいもんだわ。
「ねーちゃん、前が汚れちゃってるからねーちゃんの前に行くけど、変なコトしないでよ。」
 今まで後ろから髪を洗ってくれていた彼が、そう言うと前にやってきた。
 そして、また顔の周りや前髪を、丹念にごしごし洗ってくれる。
 私の目の前には、さっきまで大きかった雅義のチンチンがゆらゆら揺れてる。
 それを見ていると、なんだか胸の奥が熱くなってきた。
「まー君、今度は変な事じゃないからね……」
「!?」
 私はそう言うと、今度はそっと、彼のアソコに触れてみた。
 わずかに腰が動いたが、雅義は何も言わずにシャンプーを続けている。
 指で摘んで、ゆっくりと擦っていたら、再び大きくなってきた。
「あっ……」
 雅義はあわてて隠そうとするが、私はその手を制止めた。
 私の愛撫で、彼が感じている。
 そんなことが、たとえようもなく嬉しかったのだ。
「なるねーちゃん……」
「このままじっとしてて……」
 真っ赤な顔で名を呼ぶ雅義。私は、もっと赤い顔をしてるかも。
 私にアソコをなでられながら、彼はずっと頭をごしごしやっている。
「なるねーちゃん……僕、その……」
 なんだかモジモジしながら、雅義が私を呼ぶ。
「なに?」
「……ぼく、したいよ……」
「うん……。」
 言葉はそれっきり要らなかった。
 それが当然であるかのように、私は彼に身を預けた。
 まだ幼い雅義のアソコが、私を貫くのは容易なことではなかった。
 二人で股間をすりあわせるようにしてやったセックス。
 雑誌やビデオとは、全然違う形になったけど、それでも私たちは感じたのだ。
 痛くはなかったし、叫ぶほど気持ち良くもなかった。
 でも、雅義が私の中で出したとき、私は再び泣いていた。
 女をやってて良かったって、なんだかそう感じた瞬間だった。
 それに彼の事が、すごく大人っぽく感じられた。

「なるねーちゃん、浴槽に入ろうよ。」
 しばらく私たちは、タイルの上に座って惚けていた。
「うん……なんか、ここに来るまで長かったわね……」
「ねーちゃんが変なことばっかりするからだよ……」
「なに言ってんの……あんただって、2回も出したんだからおあいこよ。」
「あーあ、せっかくの初体験がこんなねーちゃんだもンなぁ……」
「なによ! あんただってガキんちょじゃないの!!」
「はぁ……ま、とにかく入ろ。」
「ん。」
 ようやく、風呂場に入ってから1時間にして、私は浴槽に体を沈めたのだった。
「くぅっはあああああああっ!!!!!」
 こ、これはなんと表現したらいいんだろう!?
 この叫ばずにいられない、お湯の包容力に大感謝!
 っかああああ〜〜っっ! 気持ちがいいわー!
「ねー! すんげぇ気持ちがいいでしょ〜!」
「これは最高よぉ! あんたのチンチンよりも、ずっと気持ちがいいわ!」
「ちくしょう! 男をバカにしたらいけないんだぞ! 父ちゃんが言ってたもん!
『言うこと聞かない女はオカしたれ!』って!」
「あんた……オヤジさんが言ってることやってて、世の中生きていけると思う?」
「僕、犯罪者にはなりたくないよ。」
「わかってんなら、いちいち言わんでいいってば……」
「いや、やっぱりロマンだよ、ロマン!」
「あんたのロマンって、いったい……?」
「それは、もちろん世界征服!」
「……関係ないって。」
「えへへへへ」
 照れるなよ、わけわかんねぇぞ。
 あーあ、でもやっぱりお湯はいいなぁ。
 昔の人間がうらやましい。
 こんなに贅沢出来たくせに、何で戦争なんて起こしたんだろう……
 一時は空気清浄機もしっかり効いて、少しなら外に出られたみたいだけどね……
 全ての元凶は、旧テレポットシステムズよね。
 ちなみにテレポットシステムズっていうのは、前の大戦争の時兵器を転用して作られた、タイムマシンを管理していたところ。
 そいつらが、HGラボラトリが管理していたバイオ空気洗浄機をぶっ壊したのよ。
 あ、HGラボラトリは、昔ヒト−ゲノム総合管理研究所っていう名前だった所。
 元々なんかの研究してたらしいけど、今は食品製造会社よ。大根が美味しいわ。
 そのおかげで、バイオハザードが起こったのよね。
 それ以来、水がほとんど使えなくなったわ。清浄機に使うバクテリアは猛毒だったし、そのバクテリアが日本中にばらまかれたんだから………。
 それで、私たちは水を化学反応から作っているわけで、体内の水分補給以外、全て代替物質に置き換わってしまったの。
 だから、体を洗うのに水を使うなんて、すんごい贅沢なのよねー。
「はぁぁぁぁ……極楽極楽。」
「うーん、ねーちゃん、気に入ってくれた?」
「うん、もうばっちりよ! ……まー君。」
「なに?」
「こっち向いて。」
「ん?」
[ちゅっ!]
「わあっ!」
「今日のお礼。これで、ABCはばっちりね。」
「……そうか、まだキスしてなかったんだっけ……えへへへへ。」
「さぁ、もう上がろうよ。これ以上はいってると、煮えちゃうわ。」
「うん! 風呂上がりは、コーヒー牛乳が美味しいよ。」
「あー、何となくそれ分かるわ。」
「じゃ、早く上がって飲もう!」
「らじゃーっ!」

「てぃやでゃいみゅわぁああぁぁぁぁ……」
 私たちが居間で涼みながら、コーヒー牛乳を飲んでいる時だった。
 砂を被って泥ダンゴのようになった秋子が、でかいフィルターを背負って帰ってきたのは 。
「おつかれー。お風呂いただいたわ。気持ち良かったわぁ。」
「うん、僕、2回も気持ち良かった。えへへへへ。」
「やだー、そんな事言ったらバレバレよー」
「えへへへへ……」
「はぁ!? あんた達! 私がいない間何やってたのよ!?」
「そりゃアキ、何するっていったらナニしかないでしょ?」
「ナニぃぃぃぃぃっっっっ!!!!!?」
「えへへへへ。」
 こうして、脱力感に襲われたままの秋子はその場のしゃがみ込み、私と雅義は二人でコーヒー牛乳をお代わりしたのだった。

追伸:この後、私たちが一緒に風呂に入る仲となったことは、言うまでもないわね。
まぁ、あと15年後のことだけど。うふふ。

 おわり。

★あとがき

 えー、読んで下さってありがとうございましたぁ。
 なんかよう分からんショートストーリーですが、こんなバカ話が私は好きです(笑)
 これは、以前友人に”男の子は中学生、女の子は高校生で、この二人は兄弟かなんかが友達で仲が良い……てな設定でなんか話を作ってみろ”みたいな迷惑極まりないメールを出した時に、私がサンプルとして1日で打ち込んだものを手直ししたものです。
 ちなみに、この話はもう煩悩大爆発です。とりあえずクるシチュエーション、分けの分からんノリ、それになぜ故か出てくる前作シータ達の研究所(現食品製造会社;笑)!!
 かなり好き放題打ち込んだ記憶があります。話のあちこちに破綻した部分が見受けられますが、こんな話にネチネチ考証してても面白くなくなるだけなので、のりと勢い重視でほったらかしています。かなり適当だな、俺。
 では、次回作でお会いしましょう!

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