用件(ようけん)を聞(き)くときは、一般(いっぱん)に次(つぎ)の手順(てじゅん)で行(おこ)なう。
相手(あいて)の話(はなし)をメモをとりながら聞(き)く。メモは正確(せいかく)さが重要(じゅうよう)なので、不明(ふめい)の点(てん)や聴(き)きとりにくいところがあれば、相手(あいて)にもう一度(いちど)言(い)ってもらうようにする。
「恐(おそ)れ入(い)りますが、もう一度(いちど)お願(ねが)いできます(でしょう)か。」
「恐(おそ)れ入(い)りますが、[わからなかった部分]の{部分(ぶぶん)/ところ}をもう一度(いちど){お願(ねが)いできますでしょうか/おっしゃっていただけないでしょうか}。」
「恐(おそ)れ入(い)りますが、もう少(すこ)し詳(くわ)しくご説明(せつめい)いただけますでしょうか。」
正確(せいかく)に伝言(でんごん)を伝(つた)えるためにわからないところを確認(かくにん)することは悪(わる)いことではない。しかし、何度(なんど)も何度(なんど)も同(おな)じことを聞(き)き返(かえ)すのは失礼(しつれい)である。用件(ようけん)が複雑(ふくざつ)だったり、前提(ぜんてい)となる知識(ちしき)や情報(じょうほう)がないために、どうしても用件(ようけん)が理解(りかい)できないときには別(べつ)の方法(ほうほう)を提案(ていあん)する。
「まことに申(もう)し訳(わけ)ないのですが、{私(わたし)では(ご用件(ようけん)が)わかりかねますので/間違(まちが)いがあってはいけませんので}、{[指名された者の名前]/担当(たんとう)の者(もの)}が{戻(もど)り次第(しだい)/戻(もど)りましてから}、こちらからお電話(おでんわ)差(さ)しあげてもよろしいでしょうか。」
「まことに申(もう)し訳(わけ)ないのですが、{私(わたし)では(ご用件(ようけん)が)わかりかねますので/間違(まちが)いがあってはいけませんので}、ファックス{で/にて}お送り{いただけない/いただくことはできない}でしょうか。」
伝言(でんごん)を理解(りかい)する自信(じしん)がないときは、「まだ日本語(にほんご)が下手(へた)ですので」といえば、たいていは許(ゆる)されるであろう。
「申(もう)し訳(わけ)ないんですが、私(わたし)はまだ日本語(にほんご)が下手(へた)ですので、あとで(日本人(にほんじん)が)かけ直(なお)してもよろしいでしょうか。」
「申(もう)し訳(わけ)ないんですが、私(わたし)はまだ日本語(にほんご)が下手(へた)ですので、ファックスで送(おく)っていただけないでしょうか。」
※いずれにしても、相手(あいて)に手間(てま)をとらせることになるので、できるだけていねいな表現(ひょうげん)を用(もち)いるようにしたい。
「まことに申(もう)し訳(わけ)ないのですが、私(わたし)ではご用件(ようけん)が)わかりかねますので、担当(たんとう)の者(もの)が戻(もど)りましてから、こちらからお電話(おでんわ)差(さ)しあげてもよろしいでしょうか。」
用件(ようけん)を聞(き)いたら復唱(ふくしょう)して確認(かくにん)する
「復唱(ふくしょう){いたします/させていただきます}。[用件]ということで(ございま)すね。」
「(ご用件(ようけん)を)確認(かくにん)させていただきます。[用件]ということで(ございま)すね。」
用件(ようけん)を簡潔(かんけつ)にまとめ、「〜ということでございますね。」と言(い)って確認(かくにん)する。
〈相手(あいて)の側(がわ)→自分(じぶん)の側(がわ)〉の敬語(けいご)を〈自分(じぶん)の側(がわ)→相手(あいて)の側(がわ)〉の置(お)き換(か)えて言(い)う
日(ひ)にちと曜日(ようび)を組(く)み合(あ)わせる
※復唱(ふくしょう)するときは〈相手(あいて)の側(がわ)→自分(じぶん)の側(がわ)〉の敬語(けいご)を〈自分(じぶん)の側(がわ)→相手(あいて)の側(がわ)〉の置(お)き換(か)えて言(い)うことに注意(ちゅうい)する。
※日(ひ)にちの場合(ばあい)は、日(ひ)にちと曜日(ようび)を組(く)み合(あ)わせることで間違(まちが)いをなくすことができる。
※問合(といあわ)せが必要(ひつよう)になった場合(ばあい)を考(かんが)え、相手(あいて)の電話番号(でんわばんごう)を聞(き)いてもよい。
「念(ねん)のため、(ご連絡先(れんらくさき)の)お電話番号(でんわばんごう)(を)お願(なが)いできます(でしょう)か。」
伝言(でんごん)の内容(ないよう)を確認(かくにん)したら、自分(じぶん)の名前(なまえ)を相手(あいて)に伝(つた)える。
責任(せきにん)の所在(しょざい)を明(あき)らかにするため、自分(じぶん)の名前(なまえ)を相手(あいて)に伝(つた)えるようにする
「わたくし[部署名]の[自分の名前]と申(もう)します。」
「({ご用件(ようけん)は/ご伝言(でんごん)は})[部署名]の[自分の名前]が承(うけたまわ)りました。」
※最後(さいご)に伝言(でんごん)を確実(かくじつ)に伝(つた)えると言(い)うとていねいである。
「ただいまの件(けん)は、([不在の者の名前]に)確(たし)かに申(もう)し伝(つた)えます(ので)。」
「(それでは、)[不在の者の名前]が戻(もど)り次第(しだい)、申(もう)し伝(つた)えます(ので)。」