☆ブログのページから bl050713
 


 
050713
 
 暗記法の補足。
 
  暗記法を書いてから、何人かの方々に意見をいただきました。
 
 そこで、今日は、少し付け加えて説明したいと思います。
 
 
 1.まず「書いて覚える」式の弱点について。
 
  この弱点を理解した上で、それでも良いなら、無理に変える必要はありません。
 
 
 ☆ 書く回数1回に対して、言うだけなら少なくとも3回言えます。
 
  つまり、時間がかかり過ぎるということです。
 
 ☆ 座っていないと出来ません長い時間続けると、おしり、痛くなります。
 
 ☆ ペンと紙がないと出来ません。場所が限られます。
 
 ☆ 無駄に疲れます。肩も凝りますね。
 
 ☆「書く」式では、フラッシュカード方式は使えません
 
 
  言語の根本について考えてみましょう。話す言葉は、文字の何万年も前から
 
 あったものです。文字が発明される前の言葉の達人達は文字を読むことは出来
 
 ませんでした。むろん「書く」ことなど出来ません。あなたは言葉の達人にな
 
 りたいですか。それとも書道家になりたいですか。書道家になりたい人は、書
 
 かねばなりませんね。
 
  実は、漢字ですらも、書ける漢字で出来た新しい言葉なら、書いて覚えよう
 
 とはしません。例えば、「一期一会」はそれぞれ知っている文字で出来ていま
 
 す。この文字を5回も10回も書いて覚えた人はいるでしょうか。
 
 
 
 2.「言って覚える。」について。
 
 
 「アルファベットと漢字。」
 
  漢字は書いて覚えて下さいと言いましたね。知らない漢字のことです。
 
  アルファベットがまだ書けない人にとって、
 
 それは漢字と同じです。
 
  まず、書けるようになるまでは書いて覚えて下さい。
 
 
  例えば、中学1年生の間くらいは、ずっと書きまくってかまいません。
 
 ただ、それに慣れ過ぎる前に、2年生になった頃には(もちろんアルファベット
 
 が完全に書けること前提ですが)言う暗記に変えるようにした方が良いです。
 
 
  そして、3年生になる前に言う暗記を身につければ、受験にも英語にも役に立
 
 ちます。
 
 
  ひらがなも、書けるようになるまでは、書きましたよね。
 
 漢字でもアルファベットでも同じです。1度書けるようになってしまえば
 
 あとは、「読む、言う、聴く」で「目、口、耳」を全部使って暗記しましょう。
 
 
  暗記では速度と回数が最も大切な要素になります。そこが、「理解」
 
 とは異なる部分ですね。
 
  理解する際には、理解できるまでじっくり時間をかける必要があります。
 
 それは、数学や物理に当てはまることでもあります。
 
 
  でも、単語の暗記は、フラッシュカード方式に代表されるように、
 
 回数が命です。
 
 
  1瞬で覚えて、次に出会った時に確認し、忘れていたら、「あっ、そうか。」
 
 でまた1瞬で覚える。また出会って、また確認し、忘れていたら覚える。
 
 この繰り返しです。
 
  このときの「あっ、そうか。」が大切なのです。この「あっ、そうか。」を
 
 何度経験できるかで、定着度が決まってくるんです。
 
 
  こうして覚えた単語こそが、本当の意味で「身体で覚えた」ものになります。
 
 
  前にも書きましたが、書いて覚える方式をやっている人には特にこの方法に
 
 変えることをおすすめします。
 
 
  でも、人間、変化というものはなかなか受け入れにくいものですね。
 
 だから、無理矢理そうさせようとは思っていません。
 
 自分の信じている方法があって、その方法で行くのであればそれでOK。
 
 
  大切なのは「続ける」事です。
 
 好きな方法ならば続けられるはず。
 
 頑張ってやっていきましょう。
 
 
  自分の方法に迷っていたり、
 
 これから新たに始めていこうと考えている人には
 
 声に出して言う暗記をおすすめします。
 
  これは、20年以上大学受験を教え、何千人もの生徒に
 
 実践してきた結果の助言です。僕の生徒には、これまで
 
 この方法に「合わない」、という生徒はいませんでした。
 
 
  もちろん、最初の段階で「書く」方式からの転換にとまどう生徒
 
 はいます。
 
 
  でも、受験生は時間が限られています。
 
 「1年間」という限られた時間の中で、書く方式のままでは
 
 どうしようもないことに、すぐに本人達も気づいて変えていく。
 
 
  僕が「必ず出来るよ。今まで出来なかった生徒はいなかったよ。」
 
 と助言し、回りがみんな出来ているのも見ているので、自分も出来るかも、
 
 と思っているうちに慣れてくる。
 
 
  そうこうしているうちに身に付いてきて、いったん身に付くと、
 
 集中力の上がっている自分に気づき、他の科目にも使うようになる。
 
 
  だから、僕の生徒達は、廊下で立って壁にもたれて
 
 暗記していることが多いです。
 
 
  でも、受験生でない方々は、たっぷり時間を使って、
 
 じっくりやるなら、書く方式のままでもかまいません。
 
 自分の信じる方式で、とにかく頑張って下さい。
 
 
  暗記との戦いは一生続きます。僕も今だに、まだまだ暗記と格闘しています。
 
 英語の学習は「単語に始まり単語に終わる。」でも、実は「終わり」なんて
 
 ないんですよね。
 
 
  英語は一生の趣味であり、ライフワークだと思っています。
 
  いつか極められる時が来るのを信じて頑張りましょう。
 
  僕も頑張ります。
 
 
   There is no royal road to learning. 
 
   学問に王道なし。簡単な方法はない、という意味です。
 
 


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