第1学年1組 社会科学習指導案
                                      指導者 野島恭一
1 日時・場所   平成19年6月21日(木) 第2校時   1−1教室
2 単元名    東アジアと日本の古代国家形成
3 本時の学習
(1)本時の目標
 ・「聖徳太子」の政治の内容を資料のあり方から調べ直すことができる。(資料活用)
 ・小学校で学んだ「聖徳太子の政治」とは、遅れた部族連合体制の「倭」が東アジア律令国家体制の「日本国」 に発展する一過程だったことをシミュレーションを通して自分の言葉で指摘できる。(思考判断)
(2)本時の学習展開
        学習活動     指導上の留意点(・)評価(○)
・ヤマト王権の様子を教室でシミュレーションする。

・聖徳太子の肖像画を見て知っていることを発表する。

・それらの出典資料の説明を聞く。後代の記述が多いことを知り、「聖徳太子」の虚像と実像の差に疑問を持
・前時に引き続いて教室を当時の日本列島に見立てる。氏姓制度を私的なグループに例える。
・以下の小学校の既習事項をはっきり確認する。
 
摂政・蘇我氏と協力・遣隋使・冠位十二階制・十七条憲法・仏教奨励
・「日本書紀」の信憑性への疑問を説明する。
○「聖徳太子の政治」の中で存在が確実なものは遣隋使と冠位十二階だけであることをを指摘できたか。<発表>

・生徒の個性や学級内の人間関係を利用し自由な発想で豊かに表現できる雰囲気を作る。いじめの伏線にならないよう教師が進行を仕切り、生徒任せにしない。

○冠位十二階が、クラスをバラバラな状態から統制が取れた状態に変えていく手段だったことを指摘できたか <発表・観察・ノート>
・内容を補説し、後世の創作であったにしても冠位十二階を同じ方向性の内容であることに気づかせる。

・「聖徳太子暗殺説」「法隆寺救世観音像にまつわる言い伝え」を知らせる。
・中央集権国家には大王家と蘇我氏が両立できないという矛盾に気づかせ、次時の「大化改新」の授業への伏線とする。
  「聖徳太子の政治」は本当は何だったのか  
 



 
冠位十二階制を教室でシミュレーションする。
氏姓制度でバラバラの教室に大王家(学級委員)
と蘇我氏(有力な友人グループ)が6色の冠位
を持ち込んで統制させていく様子を演じる



 
・シミュレーションで感じたことを発表しあう。



・「十七条憲法」「仏教奨励」の意味を考える。



「聖徳太子」の政治改革が行き詰まった話を聞き、なぜそうなったかを考える
・再びシミュレーションに戻り、きちんとしたクラスにするために今後さらに必要になることは何かを考える。