3年社会科 公民・経済分野【仕事と家庭の両立】学習指導案

    

1.日時・場所 2009(平成21)116日(金)第2校時 3年1組教室

2.題材名   「鶴の授業」家計E 仕事と家庭の両立

3.授業構想

  経済分野は日常生活に直結するおもしろい内容なのだが、公民の教科書通りに行うと講義中心で難しくなりやすい。そこで私は「鶴の授業」と題し、経済分野を全30時間・シミュレーション中心で再構成している。教室・学年に授業用通貨と商品を用意し、生徒が生産者と消費者になって、仮想の市場経済をつくるというやり方である。

 単元は5つの部分で構成される。@経済オリエンテーションで、市場経済の原理を扱う。以下A「企業」B「家計」B政府 C国際経済までの4単元でシミュレーションを通して市場経済のしくみを学ぶ。最後のDでは、シミュレーションを離れて日本経済・世界経済の現状と課題を扱う。

  本時は第3単元「家計」全6時間中の最後に当たる。生徒は前時までに企業と家計の両方を学習し、企業のおもしろさと大変さを実感するとともに、家計の維持が企業中心の社会生活の中ではいかに大変かに気づきはじめている。現在の日本の強固な性別役割分業の下では、その大変さがそれぞれの性にのし掛かり、家庭と社会の質的な貧困を生み出しているというのが授業者の認識である。そこで、授業の前半で、企業と家計のシミュレーションを振り返ることで現在の問題点に気づかせ、後半で男女共同参画社会とワークライフバランスの実現が問題解決の糸口になることに気づかせるという授業の流れを構想した。

4.本時の目標

   シミュレーションのふりかえりを通して、強固な性別役割分業が社会の様々な問題の背景にあることに気付き、仕事と家庭の両立が可能な新しい生き方や社会のあり方を希求できる。<思考>

5.学習過程

         学 習 活 動

     指導上の留意点() 評価○

・育児介護を抱えて仕事をするという本日のシ  ミュレーションの説明を聞く。

   仕事と家庭の両立を阻むのは何か

・「鶴の会社」に出勤し企業活動を行う。(10)

    人形を保育園に預ける。

  売り上げを報告し、ライバル各社の営業成   績を比較する。

    倒産企業の整理を行う。失業者は黒板前に   座る。

    自分の会社をどう思うか(好きか嫌いか、楽   しいか楽しくないかなど)を考える。

・「家」(生活班)に帰り千羽鶴にまとめる(10)

  保育園に迎えに行く

 教室背面の各班の鶴と比べてみる。

  班員給料を持ち寄り次の鶴購入を計画する。

  自分の班(家庭)をどう思うか考える

・企業と家計を通して感じたことを発表する。

  男=企業、女=家計の役割分担した場合の長 所と短所を考え発表する。

 

・仕事と家庭の両立実現のために必要なことは 何かを考え発表する。

・ミルクのみ人形の説明をする

・最初にミルクのみ人形をどこかの班に渡し、育児 介護と仕事の両立を実践させる。

・利潤追求のおもしろさ、競争の厳しさ、大変さをもう一度実感させるために、教師は、各社長に利益を報告させ、企業同士の競争をあおる。また、倒産企業の負債整理、失業者取り締まりを行って企業社会での競争脱落の厳しさを知らせる。

・保育園は教師またはバイトで担当する。

 

 

・教師は各班を回り、班員みんなが協力しているかどうかを確認し、家庭がそろわなかったり企業活動を家庭に持ち込んでいる生徒がいたら、家庭が崩壊していることを指摘する。

 

・両方とも大変でしかもやりがいがあるが、企業>家計という力関係になりやすいこと、その力関係を最も実現させるのが,強固な性別役割分業であることを補説する

・教師は生徒のつぶやきを拾い上げ、残業の規制、労働時間の遵守、男女同一労働同一賃金、家庭責任などの専門用語にまとめていく。

○仕事と家庭の両立を目指す生き方を具体的にあげることができたか。(発表)