陽平はぎょっとした表情を浮かべながら、二人の姉妹を見ると、恐らく何かをたくらんでいるのであろう、二人してニコニコしながら陽平の事を上目遣いで見つめている。
「エヘヘ、エット、お兄ちゃんは車なのかな?」
亜美は甘えたような表情を陽平に向け、その様子に陽平は苦笑いを浮かべる。
「はは、そうだよ」
「やた! ねぇ、お兄ちゃん、実はお願いがあるんだけれど……」
亜美の顔はさらに甘えた表情を浮かべ、体をモジモジさせ陽平に擦り寄ってくるが、既に陽平にはこれから亜美が言わんとする事が想像できた。