(文責:西田)
(1)
平成19年度活動報告
資料に沿って、活動内容(懇談会、親睦会、講演会)の報告があった。また、今年度より、支部会員に「支部便り」の配布を開始した。活動予定を含め、4月を予定に年次発行していく予定。
(2)
平成20年度活動計画
まず池内岩男氏が幹事を勇退され、池内多喜氏が新しい幹事として就任されることが承認された。その他の幹事については、去年と同じメンバーで任を引き継ぐこととなった。
次いで、資料に沿って活動計画が提案され、以下のように承認された。
懇談会は年間7回開催し、ファミリーハウスあいにて開催する予定である。親睦会は、参加者の好評も得ていることから松山市野外活動センターにおいて10月に開催する予定となる。また、講演会は2回の開催を予定しており、テーマはそれぞれ、『骨髄移植 @ドナーの体験
A骨髄移植の現状』、『小児がん経験者の活動』を検討している。
活動計画は支部便りとHPで公開し、講演会および親睦会等は支部会員に案内状を送付する予定である。
(3)
Purity(愛媛経験者の会)からの活動報告/活動予定
永井リーダーより、平成19年度の活動について報告があった。ファミリーハウスあいを拠点に定例会を開催し、経験者間で交流を図った。また、小児がん経験者リーダー会に3名参加し、他県の経験者の会とも交流を図ることができ、今後も継続して参加したいと報告された。
今年度の計画については、小児がん経験者として活躍している『小児がんネットワークMNプロジェクト』代表の小俣智子氏に講演を依頼する予定であることが報告された。
また、5月に幕張メッセで開催される小児がん公開国際シンポジウム2008へは5名が参加を予定している。
年間7回の開催を予定している定例会では、「告知」、「学校(復学)」などのテーマに沿って個人の経験を分かち合ってお互いの理解を深めるだけでなく、その経験をまとめていく作業を通して、新たに発症した子供たちを応援する基盤をつくりたいとの目標が示された。
さらに、会の活動を紹介するパンフレットを作成できればとの意見が出された。
(4)
情報交換
井上代表幹事より、新たに発症した方たちへ『がんの子供を守る会』の情報がもれなく届くようにしたいとの提言があった。そのためには医療機関の協力が必須であるが、過去の経験を踏まえ、医療機関それぞれに適したアプローチの方法を検討し、丁寧に関係を築いていく姿勢が必要であることが再認識された。
また、ファミリーハウスあいの運営団体『ラ・ファミリエ』の副理事長でもある大藤佳子氏より、小児慢性特定疾患の申請窓口で関わって下さる保健師さんへ、会の関連資料や入会申込書を預けて、改めて協力を依頼することが提案された。(この件に関しては、早速、愛媛支部の簡単なパンフレットと合わせて松山市保健所に届けて、古くなった資料と交換することになった。順次、同様のアプローチを県下全域へ広げたい。)
1. 日 時 ; 平成20年2月17日(日)13:00〜15:30
2. 場 所 ; 愛媛県立医療技術大学 南棟117教室
(伊予郡砥部町高尾田543番地)
3.
参加者 ; 14名
4.
内 容 ; 司会進行は井上代表幹事により進められた。
総 会
1.小児白血病の治療:現状と将来
石井 榮一 教授(愛媛大学医学研究科小児科)
2.治療経験と長期フォローアップ 晩期障害の現況とその対策



講 演 会
平 成 19 年 度 活 動 報 告


1. 日 時 平成19年5月20日(日) 10:00〜14:30
2.
場 所 松山市野外活動センター(松山市管沢町280)
3.
参加者 計30名 (大人20名、子ども10名)
4.
内 容
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10:30 |
集合 |
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10:30〜 |
全員でバーベキュー準備 |
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11:30〜 |
歓談・バーベキュー |
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12:30〜 |
野外遊び |
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14:00〜 |
後片づけ |
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14:30頃 |
解散 |
今回の親睦会は、守る会と経験者の会「Purity」が合同で行った。バーベキュー作りは参加者全員で分担して行った。開放的な場所であることもあり、定例の懇談会とは異なって日常的な世間話から生活のことなど会話もおおいに弾んだ。子どもは学生ボランティアの協力により野外で遊戯を行い、成人となっている経験者も一緒に参加するなど、相互の関係作りができた。
その後、経験者の会Purityのメンバーは別の場所に移動し、話し合いを行った。
( 文責 西田)

1.小児白血病の治療:現状と将来
(まずはじめに、小児白血病の小児がん全体の中で占める割合(33%)、種類、好発年齢、生存率の変遷などに関する現状について解説がなされた。ついで、診断一般に関する説明があり、形態学的診断や免疫学的分類に加えて、白血病細胞における染色体異常の具体例が紹介された。特に染色体異常は白血病のメカニズムを遺伝子レベルで解明することに結びついているとのことで、研究の現状に関してもふれられた。)
小児白血病の治療の基本は、好中球減少などの治療合併症に対処しつつ(支持療法)、抗がん剤をいかにうまく使って白血病細胞を一定のレベルまで減らすかにあった。いまや治療の目標は『後障害を残さない治療(=完全治療)』に置かれ、より毒性の少ない治療、難治性疾患の治療の確立、治療環境の整備、成長発達の支援の4つが重要になっている。そのためには、予後不良因子を明らかとし、リスク分類を行って治療内容や組み合わせを検討していく必要がある。予後不良因子としては、年齢(1歳未満、10歳以上)、白血球数(5万以上)、初期治療反応性不良、微少残存病変などがある。
たとえば、これまでの治療成績と子どものQOLを比較・検討した結果、現在ではALLの再発時の治療として、再発だからといって必ずしも幹細胞移植が第一選択になるとは限らず、頭蓋内照射(JACLS、ALL02)も行わない方向になってきている。
将来的にはDNAマイクロアレイ(網羅的遺伝子診断法)を利用して、一人ひとり異なっている病態や治療反応性の差を的確に予測し、個々に最適の治療プログラムを作成することが可能になるであろう。
2.治療経験と長期フォローアップ(LTFU) 晩期障害の現況とその対策
小児がんでは成人の場合と異なり、成長の途上で治療が行われるために、その後の発育・発達に治療の影響が出ることがある。治療成績が向上し、就学、就職、結婚などの様々なライフイベントを経験することが可能となる一方で、少なからぬ人たちが精神的トラウマを含め、治療による何らかの晩期障害/合併症を有していることが明らかとなってきた。
具体的には、内分泌(低身長、不妊)、心理・精神(不登校・心身症)、皮膚美容(ケロイド・脱毛)、循環器、視聴覚、二次がんなどが挙げられ、二人に一人は何らかの問題を抱えているとされている。
米国では長期フォローアップ(LTFU)ガイドラインが作成されており、どのような病気にどのような治療を行った場合に、どのようなことを観察していかなくてはいけないのかが示されている。これらを参考にして、日本独自のガイドラインを作成していくような動きになっている。全国のどこにいても、このガイドラインに基づいて長期フォローアップを受けることができるようなシステムが是非とも必要であり、その完成を目指して取り組んでいているところである。
長期フォローアップシステムを構築する際、@なぜ必要か、A何をするのか、B誰がするのか、Cどこでするのか、Dどのようにするのか、E費用は誰が負担するのか、未だ十分にこれらの点が整理されていないことが課題となっている。特にB、Cについては共通のコンセンサスが得られていない。全国共通のシステムを完成するためには、小児科医のみならず、小児がん経験者、家族、小児外科医、産婦人科医に加え、看護師や臨床心理士などを巻き込んで検討して行く必要がある。
長期フォローアップを規定するもの
・患者情報の把握 → 受診の動機付け・晩期障害のリスク・周囲の理解
・医療側の要因 → 危険性の認知 マンパワー 他科との連携 コメディカルの充実
・社会制度、行政の整備 → 保険制度・医療費負担制度・FU病院との距離
長期フォローアップでは何が行われるのか
@ 病歴・治療暦のレビュー
A 家族暦をアップデートする
長期フォローアップ外来の施設基準 (案)
@ 子どもではないことへの配慮
A 月に少なくとも2回
B 晩期障害の知識と経験のある医師
C 専門の看護師コーディネーター
両講師の講演終了後、2名の小児がん経験者から質問と感想が述べられ、愛媛県で立ち上げた小児がん経験者の会Purityも積極的に協力していきたいと発言があった。
(文責:西田)
