●元宝 スーラータンメン●
大衆的な店構えながら、手頃で本格的な中華を食べさせてくれる隠れた名店のチャイニーズハウス元宝。スーラータンメンの魅力はそのすっぱからさですが、いかにその辛さをクセになる旨さに昇華させるかが腕の見せ所といえるでしょう。この店の一品は、爽快な辛さです。多めの野菜から出る水分が辛さを抑えてまろやかさを演出しているようです。細目でシコシコした麺もスープとの相性は良く、計算された一杯といえるでしょう。あんかけ焼きそばも絶品でした。次回はオーソドックスに塩をいただこうと思っております。
(750円)

   ●香港 長崎チャンポン●
中国料理 香港からはイチオシメニューの長崎チャンポンです。麺は店主の出身地である、九州の麺工場から仕入れている本格的なもの。この一杯をいただき、何より感じたことはスープの旨さでした。鶏がらベースだそうですが、それにチャンポンの具である、ホタテ、エビ、キャベツなどの旨味が凝縮しているようです。麺も最初は若干、固めですが食べている内にスープを吸って旨味が増してくるようです。値段は890円とラーメンとしては高めですが、充分に見合った価値ある一杯です。

     ●函館中華料理●
現在、このナンバーズビジョンと同時進行にてブログ在函館少年を開設しております。その中であんかけ焼きそばや炒飯を特集していて感じたのは、函館ラーメンといえば塩というイメージが一般的ですが、本来はもっと中華中華しているのが本流ではないかと。くしくも、今年2010年は、演歌歌手、瀬川瑛子さんの祖父が開いた蘭亭が1910年に開店。函館に本格的中華料理店が出来てから丁度、一世紀となります。華僑を受け入れる土壌と中国料理が受け入れられる条件が揃っていたのでしょう。今回、取り上げる3件の店は派手さはありませんが、仕事が丁寧、味もごまかしの無い店だと思います。また、野菜、豚肉などそれ一杯で一食分の栄養素が摂取できそうなバランスがとれた一杯が揃いました。医食同源という言葉を此処で使うのは大袈裟かもしれませんが、美味しくて栄養豊富であれば、言うことありません。麺はその土地の文化が表れますね。

東春(とんしゅん) エビラーメン●
スープの出汁に使う動物系は鶏ガラのみのため、くどさは全く無く、エビの旨味が充分に活かされた味付けです。竹の子やインゲンの具も余計な水分が出ず、またエビとは違った食感が楽しめます。シンプルに見える一杯ですが、計算され尽くした奥の深い一杯です。この店は昭和47年にオープン。開店以来、一人でも気軽に本格的な中華が楽しめる良心的なお店として親しまれている中華料理店です。エビは7尾入っておりました。これで714円。あんかけ焼きそばも本格的でおススメです。