2015/04/19


感情・覚醒チェックリスト(EACL:イークル)の使用方法

Emotion and Arousal Checklist(EACL) manual

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1.測定概念

感情5尺度(恐怖,怒り,悲しみ,嫌悪,喜び),
覚醒4尺度(エネルギー覚醒+,エネルギー覚醒−,緊張覚醒+,緊張覚醒−),
合計9尺度を測定可能です。
全33項目で,0−3の4件法です。

2.使用方法

「現在の心理状態」または「ここ1週間の心理状態」のいずれかを測定可能です。
33項目をランダムな順に配して,
目的によって以下のように教示と凡例を変更して使用してください。

(ア)現在の心理状態を測定する場合

教示
あなたの今のお気持ちについてお尋ねします。以下に示したような言葉は,今のあなたの気持ちの状態にどれくらい当てはまりますか?
0:全く感じない〜3:非常に感じる として,当てはまる程度の数字に○をつけてください。

凡例
0:全く感じない 3:非常に感じる
※1,2には凡例をつけていません

(イ)ここ1週間の心理状態を測定する場合

教示
あなたのここ1週間のお気持ちについてお尋ねします。以下に示したような言葉は,ここ1週間のあなたの気持ちの状態にどれくらい当てはまりますか?
0:全くあてはまらない〜3:非常にあてはまる として,当てはまる程度の数字に○をつけてください。

凡例
0:全くあてはまらない 3:非常にあてはまる
※1,2には凡例をつけていません

3.採点方法

各尺度に該当する項目の平均値を尺度得点として下さい(得点範囲:0−3)。
0−100で表したいときには%に計算しなおして下さい。

4.信頼性・妥当性の検討

α係数は,「現在の心理状態」の9尺度で全て.7以上,
「ここ1週間の心理状態」の9尺度では緊張覚醒+尺度(.688)を除いて.7以上
であることが確認されています。

「現在の心理状態」については,課題による心理状態の変化による検討,
平行検査(STAI-S,多面的感情状態尺度,GACL,JUMACL)による妥当性の検討
がなされています。

「ここ1週間の心理状態」については,平行検査(POMS)による妥当性の検討,
1時間間隔での測定による再検査信頼性の検討がなされています。

また日常のストレス度の高い人と低い人の比較による検討が学会発表されています(織田・高野,2009) 。

6.出典

詳細は以下の文献をご覧ください。
質問紙をご使用になった際は(1)の文献を引用して下さい。

(1)質問紙本体
織田弥生・野ルリ子・阿部恒之・菊地賢一(2015).
感情・覚醒チェックリストの作成と信頼性・妥当性の検討 心理学研究, 85, 579-589. doi:10.4992/jjpsy.85.13231
本文へのリンク(JSTAGE)

(2)ストレス度との関連
織田弥生・高野ルリ子 (2009).
短期的・長期的心理状態を測定可能な情動・覚醒質問紙の作成(2)―妥当性の検討―  日本心理学会第73回大会発表論文集, 972.

質問紙例

質問紙例をダウンロードできます。
ご使用される際の参考にしてください。
質問項目の並べ方は一例であり,ランダムであれば問題ないと思います。
質問紙例では項目を2列に並べていますが,もちろん縦一列でも問題ありません。



EACLマニュアル(このページと同じ内容です)ファイル

「今の心理状態」の質問紙例ファイル

「ここ1週間の心理状態」の質問紙例ファイル