英語への遠い道


大学を卒業したての私は,はっきり言って英語は「全く聞き取れない」といっても過言ではありませんでした.
「your」という単語は「ゆあ」と発音するものと信じて疑いませんでした.
リスニングの勉強といえば中学校で時々先生が聞かせてくれたテープしか覚えがありません.
カリキュラムの関係か何か,発音記号の読み方さえ習いませんでした(なので今でも読めません・・・).

大学を卒業し,新入社員の合宿研修で「TOEIC」なるものが予定されていました.
当時の私はそれが英語の試験であることすら知らず,
「このティーオーイーアイシーってなに?」と同期の人に聞いたものです.
そして受けたTOEICは当然惨敗・・・
リスニング問題はあまりに分からないため子守唄のように聞こえ,眠りそうになりました.

企業の研究所に勤めていたこともあり,時々国際学会で発表しないかといった話も
まわってきたのですがひたすら逃げつづけ,このままではまずいとは思いつつ
無為に毎日を過ごしていましたが,何年もたってから思い腰を上げて英語の勉強を始めました.

始めてみれば,今まで全く聞き取れなかった言葉が少しずつ聞き取れたりするのは結構楽しいものです.
実用の域には達しませんが,趣味として地味に継続していこうかと考えています.

よく英語を勉強し始める動機として「映画を字幕なしで見たい」というのがありますが,
私は未だに字幕無しではさっぱりです.一体いつになったらそんな日が来るのでしょうか・・・
(いや,こないのかも知れませんが)

ここでは,こんな私が今までやってみた英語の勉強について書いてみたいと思います.


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目次

通信教育

英会話スクール関係


ヒアリングマラソン入門

「1000時間ヒアリングマラソン」で有名な,あのアルクが行なっている通信教育です.
現在は「ヒアリングマラソン・ベーシック kikuzo!」という名前に変わったようです
(受講期間:6ヶ月,受講料:37800円).私が受講していた頃とは色々と変わったのだと思いますが,
当時の内容について書こうと思います.

6ヶ月間,毎月テキストとCDが送られてきます.1週間に5日×4週間で終了するようになっており,
土日は休めるように出来ていました(現在は週4日になったようです.時代の流れ?).
当時は働いていましたので,会社にCDを置きっぱなしにして昼休みにのみ勉強するという方式をとっていました.


聞く材料はというと,最初からナチュラルスピードの英語です.これはアルクの方針のようです.
ただ最初はかなり短いのでそれほど恐れなくて良いと思います.

さてテキストの方は,小学生のときにやったドリルのように毎日やる課題が細かく書かれています.
ある題材について,1日目は全体を聞いて大意をつかみ、2日目は語句を一つ一つ聞き取る努力をし、
3日目に全体の意味を理解する・・・というような感じです.CDを電車の中で聞き流すのではなく、
机にむかって腰をすえて勉強する必要があります.

こういう方式があわない,という方にはお勧めできないのですが,私は「自由に勉強しろ」と
言われてもやり方がわからなかったので,とても助かりました.
正直,テキストに指示されていること以外は全くしませんでした.

途中で「本当にこれで上達するのか・・・?」という疑問がわきましたが,
とりあえず言われるとおりにこのコースを終了し,次のコース(下記の,「ヒアリングマラソン初級コース」)
を開始して,2ヶ月目くらいで試しにTOEICを受けてみたら,リスニングの得点が
入社当初のものより100点以上跳ね上がっていました.
もともとの点があまりに低すぎたのでこんなに効果があったのでしょう
(450点の方は100点も上がれませんものね)

とにかく何からやっていいかわからない,という方にはわりとお勧めです.
しかし,毎日決められたことをすることに向いていないと思う方は,やめたほうが良いかもしれません.
(2005.2.22記)

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ヒアリングマラソン初級

同じく,アルクの通信教育です.
現在は「ヒアリングマラソン中級コース」という名前になっているようです(受講期間:6ヶ月,受講料:37800円).
これは,上記の「ヒアリングマラソン入門」のあと続けて受講しました.

方針は「入門」と同じで,聞く題材が幅広くなった・・・という感じでしょうか.
家の賃貸契約や,ニュース,スピーチ,などがあったと思います.
興味のないテーマだと聞く気がしない,とう人もいるようですが,私は好みがどうこう言える
レベルではなかったので,特にそういうことはありませんでした.

上記2つのコースで,私のリスニング力はかなり「まし」になったと(個人的には)思っています.
(2005.2.22記)

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よみうり文化センター

通信教育を始めた頃,やはり外国人を相手にしゃべってみた方がよいのではないか・・・と思い,
どきどきしながら初めて通ってみたのが「よみうり文化センター」の英語クラスです.

場所によって開講しているクラスが色々違うようなので参考にならないと思いますが,
お値段は隔週で3ヶ月(90分×5回)9000円でした.このほかテキスト代と,文化センターの入会費(1000円)がかかりました.

私の行ったクラスは,「全く話せない」より少し上というレベル.
生徒は10〜15名,年齢は上の人が多く,定年後?くらいの年齢と思われる方もわりといらっしゃいました.
先生はイギリス人の若い男性で日本語も話せる人で,とてもゆっくりとわかりやすく話してくれました.
イギリスの祝日や風習についても教えてもらいました.

レッスンでは購入したテキストの中で,先生が翌週やるところを教えてくれます.
当日は先生がポイントとなる所を説明し,その後生徒同士で順番に隣の人に質問していったり,
ペアで会話したりしました.しかし,いかんせん,入門に毛が生えた程度の生徒同士ですから,
生徒同士で会話していても全く発展しません.
また,間違っているかどうかもわかりません.

時々ラッキーにも生徒が奇数で先生がペアになってくれることもありましたが,
生徒数が多いので,それ以外は先生と直接話す機会はあまりありませんでした.

でも,ネイティブの方の話すのを直接聞いたり,多少なりとも会話できたのは私には貴重な体験でした.
この教室による上達はあまりなかったかもしれませんが,外国人に話しかけることに対する心の垣根は低くなった気がします.

一つ印象的だったのは,「トマト」のことを「トメイト」と発音したら,先生が「???」というリアクションだったこと.
私の発音が悪いのかと思って色々試したのですが,結局,「ああ,トマート!」という先生の言葉で決着がつきました.
イギリスでは「トメイト」と言わないそうです(これはアメリカ式の発音らしい).どうりで通じないはずです.
それにしてもこんなに通じないとは.これも直接会話することでわかることかもしれません.
(2005.5.4記)

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セイガンスピーク

会社に勤めていたとき,3人一組になると労働組合が英会話教室の補助をしてくれる
という事が企画されたことがありました.

先生は職場まで派遣されてくるので,残業しなければならないときでも英会話の後
出来るという良い面もあったので,同じ職場の人3人で申し込みました.
ずいぶん以前のことなのであまりよく覚えていませんが,毎週1時間で,合計25回くらいやったと思います.

最初何人か先生が変わったりして落ち着かなかったのですが,途中からちょっと内気なカナダ人の男性
が担当してくれました.

レッスンの形式は,まず先生が出すテーマ(夏休みの予定,恐怖体験,など)について全員が話し,
それについての雑談.それから先生がコピーして持ってくる会話文を読み,
内容についてどこまで覚えているかお互い質問をしあったり,そのシチュエーションで
ロールプレイングをする,といった感じでした.

いつもあまりしっかり話せなかったので,毎週毎週レッスンのあとで
「今週も話せかなったね・・・」「もっと勉強しないとね・・・」という同じ会話が
研究室で繰り広げられました.

録音して聞くと勉強になると聞いたので,この頃からMDに録音をして,後で1回聞いていました.
本当に勉強になるのかどうかはわかりませんが,
とりあえず「自分のしゃべっている英語がひどい」ことはよくわかります.
(信じられないことに,自分が言ったことが聞き取れないことがあった)
また,レッスン中に先生が言っていたことで聞き取れなかったことも後でよく聞くとわかることもあります.

これで上達したかどうかはわかりません.
ただ,「今度はこう言おう」とか「これはどういえばよいのだろう」等と調べることに張り合いがでます.
なので,とりあえず毎週外国人と話す機会を持つことができたことは,よかったと思っています.
(2005.5.4記)

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