YKさんの合格体験談 






なぜ社労士試験を目指したか?


私は、今年の10月で58歳になりました。「団塊の世代」の一員です。

バブル崩壊後、勤務先はリストラの嵐。ターゲットは勿論「団塊の世代」。

リストラの第一歩は、異動です。
今まで経験のない仕事に音を上げて自主退職するのを会社は待っています。
次は、降格、役職の剥奪、窓際ポストへの異動。
最後は、人事部長自らご出馬による肩たたき。
それでも、駄目なら、各セクションの隙間を埋めるパート勤務。
個人のプライドを無視したこんなやり口が、法律上許されているのか?疑問と怒りが湧きました。
そんなことがきっかけで、労務のエキスパート社会保険労務士という仕事に興味を持ちました。





私の受験生ヒストリー

 (第1回目の受験)

最初の受験は、平成16年、勤務の傍ら日曜日に資格学校に通い勉強しました。
でも、平日は朝6時に家を出、帰宅は午後11時か12時、日曜日でも仕事で受講できない日もあり、
勉強は通勤電車の中だけ。私なりに努力しましたが、不合格。

しかも、1回目の受験は禍根を残しました。
この年は、択一式の労基・労安が異常に易しく、初学でありながら満点だったのです。
(他の科目は惨憺たる点数で、特に年金関係・雇用がひどかったです。)
そこで、自分は労基・労安が得意と錯覚したことが2年目の失敗につながります。


(第2回目の受験)

平成17年3月、早期退職優遇制度により56歳で会社を退職。
背水の陣で
試験に臨みました。
苦手科目の年金・雇用にポイントを絞って勉強しました。

ラッキーなことに、雇用保険の公共職業訓練で社労士講座を受講することが出来ました。
初めて学ぶ人向けの3ヶ月講座です。
メイン講師が大野先生。ここで、もう一度基礎を勉強したことは私の実力アップにつながりました。

満を持して望んだ平成17年度試験。選択式は、取れた自信がありました。

しかし、午後の択一、最初の労基・労安で頭が真っ白になりました。
全く判らないのです。得意のはずなのに・・・・・と舞い上がってしまい余計判らなくなりました。

この年は、選択式労基・労安3、労災4、雇用5、労一3、社一3、健保5、厚年4、国年4の計31点。
択一は、労基・労安2、労災8、雇用8、労一社一6、健保8、厚年8、国年7の計47点でした。
択一の労基・労安2点さえなければ、合格ラインです。
労基・労安は得意と軽く見ていたことが敗因です。
あと1年だけ、勉強してみようとリベンジを誓いました。



(第3回目受験 合格した今年の受験勉強は?)

平成17年度は、11月11日が結果発表でしたので、結果を確認してから再スタートしました。
平成18年度は改正点も多そうだし、労基・労安の克服という課題もあるので、資格学校に通ったほうがよさそう。
学校は、職業訓練で一番わかりやすく丁寧に教えてくれた大野先生が担当する
LEC天王寺校の日曜コースにと決めました。

3度目の受験になりますが、基礎をもう一度しっかり学び直すことが大切だ
と私は考えましたので、大野先生の本論講座が最適だったのです。
11月〜1月までは、日曜日の講義及び、その後1日2時間の復習のみの学習です。
講義内容をしっかり理解するために、テキストと先生から頂くレジュメをもう一度読み直します。
そして、ポイントを鉛筆でテキストに直接書いていきます。

もし、判らない点があれば次の講義のときに先生にお聞きします。
先生はなるべく、その場で、その場ですぐお返事いただけない場合でも
必ず次回または、メールで質問に対する回答をしてくださいました。
どんな質問でも、当人にとっては大問題。
その質問に対して誠実に必ず回答していただけることは大きな安心でした。

勉強時間は1日2時間、風邪を引いても、旅行に出かけても時間を見つけて必ず勉強しました。
2月に入るとレベルアップ答案練習が始まります。
上記に加え答案練習のための勉強をプラス。
試験前はともかく、試験後、出来なかったところを見直します。
基礎的な部分で出来なかったところをつぶす作業はしんどいですが大切です。

4月に入ると試験出願も近く、気合も入ってきます。
4月の末からはハイレベル答練が始まりますし、6月にはもう第1回目の全国模試。焦りもちらほらです。
4月から勉強時間は1日4時間、日曜ごとの講義の復習に加え、ハイレベル答練の準備を始めました。
準備としては、テキストの読み直し(この時に鉛筆の書き込みが役立ちます!)、
基礎答練、レベルアップ答練の復習、後は1問1答式問題集で基礎体力を判断してみます。
ハイレベル答練は、難しい問題に最初にぶち当たった時にどう対処したらいいかの訓練にとても役立ちました。

また、6月から始まった3回の模試は、本試験と同じスケジュール、同じボリュームですから、
時間配分、力の配分の訓練に役立ちます。
6月初めで本論編の講義は終了、その後は自分との戦いが本試験まで約3ヶ月弱続きます。
この時期が一番辛い時期です。

この勉強法でいいのか? 模試の結果がよくない、これで本当に受かるのか?
この期に及んで、この科目のここが全く理解できない!

こういう時、何かあれば大野先生に相談できるんだということが、
私にとっての「セーフティネット」で、集中して勉強することが出来ました。
6月〜8月26日(試験前日)まで、模試と特別講座の日以外は、
毎日LECの自習室に通い、1日平均7時間勉強しました。

LECの自習室は、自分が座る席の前も後も、右も左も勉強している人です。
みんな頑張っているんだから、私も!と怠け者の私を頑張る気にさせてくれました。
依然として、労基・労安は低空飛行でしたが、何とか最低点をクリアするため基本を勉強し続けました。
また労基・労安が低得点と予想されるため、少しでも他の科目で
点数アップが図れるよう、取りこぼしをしないよう勉強しました。


具体的に何をしたのかといいますと

@ 昨年、及び今年の基礎答練、レベルアップ答練、ハイレベル答練、
模擬試験問で間違った点を徹底的にやりなおす。


A 各科目の改正部分を合格ナビで最終チェック、テキストに赤ボールペンで訂正。

B 白書対策講座を受講、テキストを繰り返し読み、練習問題を繰り返しやる。

C 選択式の予想問題集(私は日本法令のものを購入)、LECの
模試についてくる選択式予想問題集を繰り返しチェック。
なぜなら、本試験の選択式に過去問はでませんから。

D 期日、罰則、資格の得喪等の横断的チェック

E 各科目計算問題

以上を、ローテーションを組んで際限なく繰り返します。
1日1科目ではな
く、1日何科目も勉強するように、
又、模試の問題等で全科目を1日通しで勉強することもしました。



いよいよ試験当日

会場は、半地下。三列並びの真ん中の席。
ちょっと暗くて冷房ががんがん効
いていて、お手洗いに行きたくなったらどうしよう!と、
不安が頭を過ぎりました。でも、集中するしかありません。

そして、不安が的中、選択式の社一の問題が・・・・・一昨年、昨年と選択式は時間が余りました。
ところが、今年の選択式は難しく1科目ごとに時間がかかり、ぎりぎりでした。
そして、しなければよかったのですが、午後に入る前に所持の資料を調べたところ
社一で、正解を誤った答に書き換えていることが判明。

正直、ここで帰ろうと思いました。
でも、悔しい!最後まで頑張ってみることに。
午後の択一、やっぱり労基・労安がネック、
午前中出来てない!という不安と焦りもあり、集中できません。
なんとか、頑張り、終了はしたものの、あそこで書き直さなければ。 
済んでしまったことですが、後悔だけでした。



合格してました!

 8月28日から、11月13日までは本当に辛い日々でした。
これだけ頑張ったのにという落胆。
あそこで書き直さなければという後悔。
悔しい、もう一度チャレンジするエネルギーが自分にあるだろうか?という不安。
もう駄目だと思い、合格発表をネットでチェックする勇気もなく、
10日から13日まで旅行に行っていました。帰宅すると合格通知が・・・・・

 

選択式の社一の2点は救済で、択一式の労基・労安は4点ですれすれ、
他が
予想以上の高得点で、なんとか合格できました。

選択式 労基・労安4、労災5、雇用5、労一5、社一2、

健保5、厚年5、国年5

択一式 労基・労安4、労災9、雇用8、労一社一9、

健保9、厚年9、国年9

  

この得点は、なんといっても大野先生の基礎に忠実でしかもポイントを押さえた講義と、
なんでも先生に質問や相談が出来るという安心感のおかげです。
どんな難しい問題でも、糸口は簡単なことだったり、基礎だったりします。
基礎を押さえれば合格は見えてくると今私は実感しています。



これから受験される皆様へ

(初めて勉強なさる方へ)

勉強をスタートしたばかりだと、講義が頭を素通りするように感じたりすると思います。
集中できるには少し時間がかかりますが大丈夫、1ヶ月ぐらいで集中できるようになります。
焦らず、基礎に忠実に勉強すれば1年目でも合格はあり!ですよ。
重箱の隅をつつかず、背伸びをしないで、テキストをよく読み込むことが大切だと思います。
初学の場合、予習は不要、復習にポイントを置いたほうが良いですよ。
答案練習や模試は大切ですが、本試験ではないので結果をあまり気にせず果敢にチャレンジしていただきたいです。




(再チャレンジされる方へ)

結果発表を見る勇気もなかった私がおこがましいかぎりですが、私はH18本試験後駄目だったと思い、
あの試験前のテンションを再び取り戻せるだろうか?また、あのプレッシャーと再び戦えるだろうか?と不安になりました。

 

もし、H18本試験不合格だった場合、私はどうしていただろう?
悔しい、
絶対に合格したいという思いから、初心に帰ってもう一度チャレンジしていたと思います。
何としても合格したいという思いがありますから、あきらめるという選択はできないです。
再チャレンジに当たっては、昨年までの失敗、結果は一度リセット、
新たな気持ちで、一から基礎を勉強しなおすと思います。

 本試験のレベルは1年ごとに微妙に違うように思います。
あまり、以前の試
験結果に囚われず、また自分の得意分野に囚われず、
勉強することが大切ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。


  皆様の平成19年度の合格を心よりお祈りしております。

 



講師のコメント


YKさんは職業訓練の社労士講座(以前にLEC京都駅前校で実施。現在は実施していません。)から講義に出席して頂きました。
3ヵ月間という非常に短期間の講座でしたが、合格したい気持ちが真っ直ぐ伝わってきました。
熱心に勉強されており、地力ついてきたので合格できると確信していたのですが、
択一の労基法・安全衛生法2点で足きりにかかってしまい残念な結果になってしまいました。
YKさんも僕自身も非常にショックだった記憶がありますが、年金科目のアレルギーが完全になくなっており、
択一の得点力が格段にアップしていたので次年度に向けての光明もありました。
そして天王寺校で僕の本論講座を受けて頂くことになりました。
とにかく基礎が大切であるというこの試験の本質を理解して努力してくれたので、
どのような問題が出ても合格ラインを超える学力が備わったように思います。
講義終了後、ご質問もたくさんして頂き、そのご質問内容から相当に勉強していることが伝わってきたので、
絶対に合格できる!合格してほしいなあと思っていました。
選択式の社一で危険な状態に陥り、不安を抱えた状態で昼からの択一式を受ける形になってしまいましたが、
それまで積み上げてきた努力が困難を打ち破ったのだと思います。
基本中心の努力の積み重ね、合格への強い思いが本当に大切だと思いますね。






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