♯沖縄島巡りの旅--伊平屋ムーンライトマラソン(伊平屋島)


・『伊平屋ムーンライトマラソン』は、伊平屋島を一周する
 マラソンですが、ユニークなのは、その出発時間です。
 フルマラソンは、15時スタート、ハーフマラソンは17時スタート。
 後半は、まさにムーンライトの下を走るマラソンとなります。

・『海に沈む夕日を眺めながら午後5時にスタート、やがて月光の
 おぼろげな明かりが島に降りそそぐ‥』と開催HPにうたわれる
 ユニークでロマンティックなマラソンだと思われますが、
 私には、旅のチョビ怖い体験を思い出させるネーミングなのです。

・私が伊平屋島に着いたのは、1986年の9月16日の午後でした。
 島の観光地図から『日暮れまでには、戻ってこれるだろう』と
 レンタルバイクを借りて島内観光をスタートさせた私でしたが、
 キロ表示もない地図を信じた浅はかさを、後から思い知る事となります。

・天の岩戸伝説で有名なクヤマ洞穴の入口はとても狭いのですが、
 一旦中に入ると、その空間の広さと神秘的な雰囲気に圧倒されました。
 洞穴内の拝所の前で、私と同じ船で伊平屋島へ来たユタの人達が、
 熱心にウガン(お祈り)をする姿が、とても神々しく見えました。

・クヤマ洞穴の次の観光スポットは、田名のクバ山です。
 『田名のクバ山を横切れば島の反対側に出れる。その後、
 海沿いをずーっと行けば民宿に帰れる!』(確かに帰れるのですが)
 「何時間で帰れるか?」まで、その時には考えが及びませんでした。

・右は海、左は山の民家も電灯もない海沿いの道がずーっと続き、
 夕暮れ、そして日没。行けども行けども民宿の灯りは見えてきません。
 『地図では近そうに見えたのにな〜。この道で当たっているのかな?』
 (道は一本道なので、間違っているはずはありません。)

・とっぷりと暮れて、海と空が一体化した真暗闇の道では、
 バイクのヘッドライトとムーンライトだけが頼りとなります。
 最初はロマンチックだった波音も、暗い海から立ち昇って来ると
 何か胸騒ぎのような音に変わって‥‥オー!チョビ怖い!!!
 
・まさに『伊平屋ムーンライトマラソン』は、この時間帯に
 この道を走りますが「みんなで走れば怖くない」でしょう。
 吹き出る汗を海風に飛ばし、ムーンライトの伴走をうけながら、
 爽快に走るユニークでロマンティックなマラソンだと思います。


 ◎海沿いの道がずーっと続き


 ◎海と空、そして岩です

 (023-2010/11/27記)

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