前世


前世 僕達は恋人だった
結ばれなかった恋人だった
別々の転生をめぐり
やっと同じ転生で
めぐり会えたのに
遅かった
二人とも もう結婚していた

初めて見つめ合った時
わかったね

ハッキリではないけれど
同じに日に三度も見つめあい
君のくちびるは言っていた
「あなたなのね」

「そう僕だよ 会いたかった」
魂が懐かしい会話をはじめ
僕の心は走る
君の心へ走る
今生の成就に走る
「女房なんて‥‥」と言って
君にとがめられながらも

47歳で妻子あり
27歳で妊娠中

今生の接点がどこにある!
『遊びと割り切れ!』
心は叫ぶが
洗濯する妻の姿が浮かんでしまう

今生の成就にアセリながら
手の中の愛を捨てきれず
愛の世界へ翔び立てない二人
『何で今頃』と神を恨みつつ
闇をさまよう二つの魂

■作成時期−社会人(40代-2005年06月19日)
◇コメント−
私は前世を信じています。前世を前提にしないと説明できない事柄がたくさんあるからです。

BACK  INDEX NEXT