かーちゃんゴメンヨ

務所の中では、あんなに
帰りたかった、ふるさとが、
出ちまうと、帰れないとわかり
ネオンライトや、ゴミ臭い町の、
薄汚い部屋へ、戻って来ちまった

化粧落としたホステスなんかは、
見られたもんじゃないけれど
俺は、この町が好きさ
ネオンライトと、カラオケの歌が、
夜の寂しさ、埋めてくれる

かーちゃんゴメンヨ、
俺は、こんな生活から抜けられずにいるのさ
もう正月だから、畑仕事の合間に餅つきだな〜
俺が、父ちゃんとやっちまってから
正月に餅も、食ってねえ

おまわりと交番の前じゃ
顔は上げられね、だけど足は洗えね
俺は、落ちて、落ちて、
一生この稼業かと思うと
泣きたくなっちまうぜ

◆ 間奏 ◆

かーちゃんゴメンヨ、
俺は、こんな生活から抜けられずにいるのさ
妹はどうしているかい、俺が飛び出した時に18だったから〜
もう23、嫁に行っていい頃だから、せめて
花嫁姿でも、見てえな〜

かーちゃんゴメンヨ、
俺は、こんな生活から抜けられずにいるのさ
もう12月だから、出稼ぎの父ちゃんも帰ってきて〜
キリタンポとおせち料理で、
俺の好きな正月が、始まるんだな〜

◆ 後奏 ◆



■書始−76/01/04:曲有。 ◇「かーちゃんゴメンヨ」と、母の詫びたい事は私にもたくさんあります。
そして、できれば母の手料理をもう一度味わいたいです。「ガメ煮(筑前煮)」(根菜やこんにゃく等の旨煮)
など、今から思うと、栄養のバランスも考えられて作られていたと思います。
「孝行したい時に親はなし」は、名言であり、実にその通りですね。
この曲は、ヤクザな道に入ってしまった男の「帰りたいが帰れないふるさと」への思いを歌った曲です。

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