お弁当にまつわるよしなし事

小道具一 お弁当包み  99/06/10
小道具二 お箸とお箸箱  99/06/16
小道具三 ペーパーカップ  99/06/25
道具一 鍋  99/08/06
番外一 新しいお箸箱  99/10/04


番外一 新しいお箸箱
 お箸とお箸箱の話題は、もう終わったつもりでしたが、新しいのを買い、嬉しくて撮影したので 文章も書くことにしました。
 右の画像が、新しいお箸箱とお箸です。
 別に、珍しいものではないです。ただ、以前にも書きました通り()、 これまでずっと使っていたお箸箱は、二代目になっていましたが、 「これしかないのね」状態で購入していたのが、 今回は"三種類"の中から選ぶということができ、「おお、選べる」と思っただけでも、嬉しかったです。 とは言っても、"三種類"なんですけどね。
 本当は、竹製で木地が出ているっていうんでしょうか、竹の色を出してあって、 これまでと同様、蓋がスライド式になっているタイプのものが欲しかったのですが、 そのタイプは大きいサイズしかありませんでした。それでも、あきらめきれない女将は、 しばらくはその竹のお箸箱を握りしめ、今あるお弁当用お箸を全て買い換えることを検討してみました。 大きいサイズというのは、いわゆる食事用ととして売られているサイズで、 その店にあったのは一膳が700円くらいから、高い物だと1500円、2000円とかいうのもあり、八膳揃えると、 平均1000円として、8000円、一番安いのばかりでも5600円。これに、お箸箱を加えると、 下手すると、壱萬円を越えてしまうではありませんか。そんなわけで、検討は10秒でおしまい。 というより、検討するまでもなく、大きいお箸箱を購入という選択肢は却下され、残りの二種類から、 上記のタイプを選びました。もう一つは春慶塗のもので、我が家に中古があるので、 買いませんでした。
 お箸の方は、一つは鎌倉彫が施されているもの、一つはなんてことはない塗りのものです。 画像ではわかりにくいですね。いずれにしろ、女将の自己満足なので、いいんですが・・・。 自己満足ついでに、お弁当箱とのバランスを見るために、 いつも御飯を詰めている15年物の曲げわっぱと新しいお箸箱の画像も撮影し、添えてみました。 こうやって見ると、なんだかと〜〜〜っても、風情のあるお弁当セットに見えませんかしら。 本来なら、おかず入れも写すべきなんでしょうけど、そちらの方は、多少は風情があるとは思うのですが、 黒のプラスチック製なので、今回は出演をお断りしました。
 『漏れない蒸れないこぼれない木製シンプル和風お弁当箱』ってのも、 お箸箱同様なかなか見付けられません。

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道具一 鍋
 春になると、百貨店の「生活用品」とかいう名の食器売場や調理器具売場に、”お弁当コーナー”というような ものができ、お弁当箱やウルトラマンのバランやランチクロスなどと並んで、直径20センチ程度の、 フライパンを少し深くしたような”炒め鍋”なるネイミングのお鍋が出ていることがあります。
 お弁当の本や雑誌などで、「まず道具を揃えましょう」的コーナーに載っていたりもしますが、この手の鍋があると、 ”茹でる、焼く、炒める、揚げる”等の調理が全て一つの鍋ででき、しかも、手入れが簡単。手入れが簡単というのは、 お弁当ができあがった後ばかりでなく、炒め物を二種類作る時などにもたいへん有効で、非常に便利です。 事実、女将のお弁当も96%位は、この鍋一個で作っています。3%は電子レンジとたま〜にオーブントースター、 1%がガスグリルです。極めておおざっぱな数値ではありますが・・・。
 一般的な女将のお弁当の制作過程(?)を紹介しますと、朝起きて、台所に立ち、まず、やかんとこの鍋に水を入れて、火にかけます。 そして、鍋で湧いたお湯でほうれん草とかいんげんとかを茹でます(やかんの湯はコーヒーとかお茶とか用。 お弁当とは無関係です)。これは女将のお弁当の「お浸し」とか「茹で○×★」とかになります。 お湯を捨てて、そのまま、場合によってはざっと一拭きして卵焼き。卵焼きは油をあまり使いませんし、 鍋の中で味付けをしないので、汚れが少なく、次に作る炒め物とかソテー類に影響がほとんどありません。 炒め物、ソテーなどを二種類作るときは鍋が汚れる度合が少ないものを先に作って、 キッチンペーパーなどでざっと拭いて次の物を作る・・・ここで、”手入れが簡単”が生きてくるわけです。 女将の場合、このようにすると、4品のおかずが1520分くらいでできるのです。
 当初は、小型の卵焼き鍋と雪平鍋、またはフライパンを使っていたのですが、鍋一個と二個というのでは、 後片づけのプレッシャーが全然違います。それに、朝は他にもお湯を沸かしたり、お味噌汁があったりと、 二個口しかない女将の小さなガスレンジはほぼ満杯で、たいへんなので、お弁当を作り始めてしばらく経った頃、 お弁当専用にこぶりの炒め鍋を購入し、以来、けして手放せない道具になっています。 
 かつては「わざわざお弁当用にぃ〜〜?」とも思っていましたし、どーも、あの中途半端な、しかも表面加工済の鍋は 邪道な気がして、全く買う気がしませんでした。しかし、”直径20センチ前後、テフロン(とかシルバーストーン)加工、 ちょっと深めの炒め鍋”というのは、”お弁当作りには必須”と、今の女将は声を大にして言いたいです。 学生時代から仲の良い友人のお子ちゃまが幼稚園に入り、お弁当がはじめるという話を聞いたとき、 お祝いにこの手の鍋を贈ったくらいです。

道具とは関係ないのですが、一人分のお弁当用の卵焼きは一個の卵で作ります。 慣れればなんてことないのですが、卵一個の卵焼きというのが結構難しい。ある程度量がありますと、少々巻くのを しくじっても、何度も巻いているうちに奇麗におさまってくれるのですが、卵一個分だと、3〜4巻きで完成させることに なるので、ほとんど失敗が許されないのです。毎日毎日やっていると、当たり前のように作っているのですが、 時々知人などにこの話をすると、「ええええええええ、すご〜い。卵一個で作るの〜?」と感嘆の声を上げてくれるので 嬉しいです。ですから、女将も「卵焼き名人か」と悦にいっていたりもしたのですが、お弁当作りしてる方は、 99%おできになるようです。
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小道具三 ペーパーカップ
 ペーパーカップというのは紙コップのことではなくて、お弁当箱の中で使う、 おかず入れのことです。アルミ製のものを”アルミカップ”と言いますよね?  女将が使っているのは紙製なので、勝手に”ペーパーカップ”とネイミングしました。
   このように書いてしまいますと、「ああ、アルミのかわりに紙製のを使ってるのね」と、 あまり感動なく感じられるかもしれませんが、お箸のところでも書きましたとおり、 非都会住まいで行動範囲が狭くなった女将にとっては、やっとの思いで手に入れた一品でございます。
  はじめは女将もアルミ製のものを使用していましたが、お弁当の料理本に紙製のしっかりした作りのカップが 掲載されているのをみつけ、狭い行動範囲の中で探し続けた結果、ゴミ袋を買おうと入った、 包装用品の問屋さんで、偶然見付けました。
 本で見たのとは違って、なんてことはない、クッキングペーパーを薄くしたような素材で作られており、 形は普通のアルミカップと同じなのですが、半透明で全く目立たず、薄いので隙間に納まりやすく、 薄いくせに液漏れ(?)というのがなく、また、紙製なので普通ゴミとして気にせず捨てられるという地球にも優しい(?)製品なので、 とても気に入っています。ちなみに、女将はそれを、上述の通り包装用品の”問屋”さんで見付けたので、 千枚入りのものしかなく、七百円くらいで購入しました。日常的にこうした買い物をなさってないかたは あまりピンとこないかもしれませんが、お弁当のおかず入れ、しかも使い捨てのものに七百円というのは、 例え千枚という量がわかっていてもぎょっとするものがあります。女将も「(せめて)百枚入りはないんですか?」と、 そのお店の女将さんに尋ねたものです。もちろん、問屋さんですから、そのようなちまちました売り方はしておらず、 女将は一瞬躊躇しましたが、結局購入しました。
 何しろ千枚ですから、週五日お弁当を持っていき、一回一枚使うとすると200週分、ざっと計算して、 4年くらいはもつことになります。だからといって、お弁当作りがそれだけは確実に続くかというと、 それはまた別の問題でしょう。

女将は問屋さんというのが大好きです。 合羽橋なんて住みたいくらいです。そのうち、「女将の問屋話」なんていうのを書いてみたいと思います。
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小道具二 お箸とお箸箱
 お弁当用のお箸は、現在八膳あります。
 夫は八角箸とかいう、八角形(そのまんま)のものが、にぎりの納まりが良いとかで、 最も気に入っているようです。
 八膳全て、素材は天然木で、”修飾大好き”の女将にしては珍しく、 できるだけシンプルなものをと選んで買っています。 お弁当包み同様、天然木のお箸も、かわいらしいイラスト付きやデザインに 凝ったものが目につきますが、シンプルなものも意外にたくさんあり、 お弁当包みに比べると、購入に苦労しません。
 困るのは入れ物の方。
 結婚以後の女将の行動範囲がせまくなったことも影響しているのでしょうが、 曲げわっぱのお弁当箱、天然木のお箸、いせ辰の粋なお弁当包みにマッチする 天然木のお箸箱というのは、なかなかありません。
 お弁当箱とセットになっていたり、お箸とセットになっていたりするものというのが 数としては多いのですが、大方素材がプラスチックで、そういったものは、 それらしき色、たまにイラストや柄がついていたりして、単品で見てる分には楽しいのですが、 女将が必要とする風合いというか、イメージというか、それに合うものは見あたらないのです。
 当初使っていたものは、女将が学生時代から女将用として持っていたもので、 これはお弁当箱もそうですが、「よくぞ、これを持っていたなぁぁ」と自画自賛したものです。
 女将が思うに、どうもお弁当用サイズで天然木のお箸箱っていうのは、 今の所、二種類しか市場に出ていないのではないかと・・・いえいえ、そんなことは ないでしょうが、今使っているのは二代目のお箸箱で、なんと、 買った時期も、買った街も当然店も違うのに、品物は女将がもともと持っていたものと 全く同じもの。しかも、お店にそれしかなかったんです。 お箸箱って世の中にこれだけなのだろうか・・・としばし呆然としたものです。
 結婚後の一時期、女将もお弁当を必要とする時期があり、春慶塗のものを見付けて購入したのですが、 時と場所を違えていても、これも全く同じものを見かけます。
 そろそろ変え時なので、たまにそういったものを扱っているお店や売場に行くと、 ちらちら見てはいますが、未だに、『現在使っているものとは違う』天然木のお箸箱を みつけられません。
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小道具一 お弁当包み
 掲示板でふれられていましたが、画像でお弁当の敷布になっているのは、お弁当包みです。
 お弁当を作っているのは女将ですが、実際に持っていくのは夫ですので、お弁当包みには 結構頭を痛めました。
 ディズニーキャラクターやキティちゃんとまではいかずとも、可愛らしい 印象のものならたくさん出回っていますが、20代前半の若妻ならいざしらず、 ミッキーやプーの”ランチクロス”を夫に持たせて嬉しがっているのが微笑ましい程若いわけじゃなし、 かといってバンダナとか大判のハンカチで代用するとなると、生地が薄手なので洗濯後の 処理が面倒臭いし・・・・・と悩んで街に出たときに出逢ったのが 江戸千代紙の老舗、『いせ辰』さんの小風呂敷でした。
 柄といい、素材といい、大きさといい、価格といい、まさしく女将が求めていたもの。少し厚めの木綿素材で 染め付けもしっかりしており、洗濯後も伸ばして干せばアイロンいらず、洗濯回数を重ねても ほとんど色が褪せず、また、少々褪せてきても、それがみしぼらしくなく、かえっていい味があります。 流石江戸千代紙のお店だけあって色・柄はとても粋で、女将のお弁当まで粋で”いなせ”に見える気がします。 しかも、これだけ条件がそろって五百円はお安い!現在25枚そろっており、だいたい一月で一巡といったところです。
 ホームページをできるだけ”和”のイメージで作ろうと思いましたのも、本来脇役である、このお弁当包みに影響されての ことで、お弁当箱を変えられないのも、このお弁当包みに合うもので使い勝手がよいものに出逢わないからです。
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