リンク            トップページへ

コーヒーを学ぶ
 
コーヒーの木
(アカネ科 学名Coffee arabica L.)の常緑灌木で,高さは,野生に派生している木は4〜7mぐらいまで伸びていきます。
花は白い色(大体5月頃開花)をしていて,ジャスミンの様な香りがします。
花の命は短く,枯れたあと緑色の実をつけていきます。
その後約8ヶ月,翌年2〜4月頃真っ赤に熟した実を収穫することになります。
赤く熟した実の中にはパーチメントに包まれた薄緑色の1〜2粒の種が入っていて,これがコーヒー生豆(グリーンコーヒー)になります。
コーヒーの木は明るい場所を好みますが,葉が色あせてしまうので直射日光を避けた半日陰が適しています。
産地では,シャドー・ツリーと呼ばれる方法で,バナナの木等を利用して強い日射しを避けているそうです。
 
栽培地域
コーヒーの木は世界約70ヵ国で栽培されているそうです。
この木は普通,南北緯の25度の範囲で栽培が可能となります。
気候的には,熱帯と一部の亜熱帯気候で育つことが出来ます。
高度が高い場所で栽培されると酸味が強く高品質のコーヒーとなるらしいです。
赤道付近では,高度2500mくらいの場所が栽培限界高度で,南北25度では高度300mが限界高度です。
 
木の種類
木の種類は世界で100本ほどあると言われています。
しかしその中で飲料用としてのコーヒーの木は,数種類に絞ることが出来ます。
おもな種類として,アラビカ種(アラビアンとかブラジリアンなどいろいろな別名あり,最も古くから最も世界中に分布している一般的な品種),ロブスター種(カネホーラともいわれる,インドネシアで試作して害虫に強いということでアフリカで栽培),リベリカ種(リベリアンと言われ,アフリカ西部からインドネシアに移植。害虫の被害に遭いインドネシアやアンゴラの一部で栽培),ブルボン種(インド洋上のユニオン島が原産地で豆は小さく硬い品です。
現在はブラジルのサントスに移植され「ブルボン・サントス」という種類になっている)です。
 
栽培条件
水を好む植物ですので,夏場は葉の上からたっぷり与えます。
冬場は控え目にします。水はけが悪いと根腐れの原因になります。寒さには弱く(5℃以下ではきつい),霜で全滅という話しを聞きます。
あまり高くてもだめ(35℃位で生長が鈍る)ですが,保温には努力しなければなりません。でも,産地でも乾燥には結構強いそうです。
土壌は,荒木田に腐葉土とか培養土に川砂,又は,赤玉・砂・腐葉土・苦土少々,うちは鹿沼土も使用,を基本とします。
 
生豆の精製法
乾燥式と水洗式の二つあります。
乾燥式は,文字通り赤く熟した実を乾燥させ脱穀機等で果肉,銀皮を取り除きます。

水洗式は,果肉が付いたまま実を水の中に入れ,果肉をふやかして取る方法です。
水洗式は不良豆を浮かせて取り除く利点があるけれど,その後によく乾燥させる必要があります。
 
成分
ブラックで飲めばカロリーは高くないらしいです。
カフェイン(最近は健康への効果が期待)はレギュラーコーヒー一杯当たり0.040%(ペーパードリップで10g中挽を150mlの熱湯で抽出)含まれている そうです。
紅茶は0.008%(紅茶5gを360mlの熱湯で1.5分〜4分抽出)。
たんぱく質(炒り豆で12.6g・抽出液で0.2g),炭水化物(炒り豆46.7g・抽出液0.7g),カルシウム(炒り豆120mg・抽出液2mg),ビタミンB2(炒り豆0.12mg・抽出液0.01mg),他に脂質,灰分,リン,鉄,ナトリウム,カリウム,ナイアシンなどがあります。
(抽出条件;ペーパードリップで10gの中挽きコーヒーを150mlのお湯で抽出,100g中,参考文献;四訂五訂日本食品標準成分表)
 
健康
「薬」として飲まれていた歴史があり,初めてコーヒーのことが登場した文献にもその効能が記されていたらしい。
コーヒーには毛細血管を拡張させる作用があるので末端の血管を開かせ血流をよくします。
高密度リボタンパクという善玉コレステロールが増加することも分かっているという。
カフェインは,大脳を刺激して知覚機能を促進し,眠気や疲労感を取り去ってくれるので思考力アップ効果がある。
また,胃液の分布を促し,胃の働きを促進させる効果がある。
さらに,肝臓や腎臓を刺激して,アルコールの代謝物であるアセトアルデヒドの分解を促進し,さらに分解した老廃物を利尿作用によってすばやく体外に排出する。

※2010/2/13新聞記事より
悪玉コレステロールの酸化を抑制するポリフェノールは、一杯(約150ml)で約300mg摂取できる。(一日の摂取量は1000mgから必要とされる)
※2012/3/3医学リポートから
コーヒーが「進行前立腺がん」や「致死的ながん」のリスクを下げるという報告が米国立がん研究所ジャーナルに2011/5月公表されている。これまでの予防効果では、肝臓がんのリスクが下がる可能性が日本の複数の研究で示されている。 
効果
疲労感を取り除くには,珈琲にミルクを適量入れ,さらにウイスキーかブランデーをさじ一杯弱加えたものを干しブドウ3〜5gかじりながら,ゆっくりと味わって飲む と良いそうです。
価値効果は期待できないが,科学効果は十分期待できるらしいです。
 
美容
1.コーヒーに含まれるフラン類は口臭予防効果があるそうです。
 ミルクによって分解されないようにブラックが良いです。

2.美容の大敵でもあるイライラ,ムカムカの原因となるストレスを緩和させる力があるそうです。

3.コーヒーに含まれる苦みの成分であるクロロゲン酸などの成分には,過剰に発生した活性酸素(老化の原因になる)を除去する抗酸化作用がある そうです。

4.十分な水分と利尿作用で溜まりがちな老廃物を体外に流すように働きかけ,また,就寝後も老廃物を適度に薄めてくれるのでお通じもすっきり します。

5.脂肪を燃焼する効果のある有酸素運動をさらにアップさせるそうです。
方法は,コーヒーを30分から1時間前に摂取してから運動します。
そして,運動後疲労回復に一杯飲むと代謝を活発にさせ,筋肉に溜まった疲労物質を排出する手助けをしてくれる そうです。
 
経済寿命
栽植して4〜5年で成木となり,開花から実の採取まで1年ほどかかります。
経済寿命は大体30年くらいです。
 
歴史
エチオピア原産のコーヒーの木がコーヒー生産の90%を閉めているそうです。今のように実を焙煎して飲み物にされるようになったのは15世紀ころで ,1000年頃は生で食べたりお酒のような飲み方をされていたようです。
コーヒーと人との出会いには諸説あります。

2大伝説として知られているのがキリスト教圏の「山羊使いカルディの伝説」とイスラム教圏の「シェイク・オマールの伝説」です。
13世紀後半アラビア半島を中心に,イスラム僧侶の間で眠気覚ましの秘薬としてコーヒー豆を煮出したものが利用され始めた そうです。
「カーファ」と呼ばれたコーヒーは,生豆を殻と一緒に煮出す方法を用いており,液色も黄褐色で一種の霊薬として扱われてい ました。
14世紀頃に焙煎され,飲用され始めたそうです。
1554年,コンスタンチノープル(現在のイスタンブール)に世界初のコーヒーハウス「カフェ・カーネス」が開店。
16世紀後半ローマ法王クレメンス8世がコーヒーに洗礼を施しキリスト教圏へ伝播したそうです。
1600年頃,インド人ババ・ブータンがコーヒーの苗木をイエメンよりインドに持ち帰ったそうです。全世界へ広がるきっかけとなった一大事件。
日本へは1690年頃,出島にオランダ人がコーヒーを持ち込んだそうです。
 
コーヒーの日
10月1日は,「コーヒーの日」。
国際コーヒー協定によって、コーヒーの新年度が始まるのが10月1日。
この日が、コーヒーの新しい年のはじめになる。日本では秋も深まり,温かいコーヒーのおいしい季節を迎える頃ですね。
(社)全日本コーヒー協会では,毎年この日を中心に,みなさんにおいしいコーヒーを飲んでいただけるよう様々なキャンペーンを実施しているそうです。
 
美味しい珈琲の入れ方
1.サーバーにドリッパーをセットし熱湯を通して温めておく。コーヒーカップも同様。注ぐお湯は沸騰直後ではなくすこし放置しおどりがさめた程度が適温。
2.少しずつ湯を落とし全体をしめらせる。注ぎすぎないように。30秒程度蒸らす。
3.粉の山を崩さぬよう少しずつ渦巻き状にそそぐ。縁には注がないように。
4.ずっと続けて注がず4回程度に分けて注ぐ。
5.サーバーを回し攪拌させ落ち着かせてからカップに移してお召し上がりください。
・・・同じ豆を使っても入れ方が変わると味も左右されます。挑戦。
コーヒー雑学集
1.ウィーンには,トルコ人の服装をした男が左手にコーヒーカップをのせたお盆を持ち,右手でポットを注いでいるという銅像が あるそうです。
これは,ウィーンの英雄でポーランド人フランツ・コルシツキという人らしいです。
1683年ウィーンがトルコの大軍に包囲され陥落寸前という状態の中  でトルコ軍撃退の力になった人物でです。
トルコ軍が去った後,残されていたコーヒー豆をもらい受け,ウィーンにカフェを開いたそうです。

2.血液型のB型の血液をO型に変える作用を持つ酵素がいくつか発見されているが,その一つはコーヒーの生豆にも含まれている そうです。
簡単に言うと採血したB型の血液にコーヒーの生豆をすりつぶして加えれば,その血液がO型になってしまうということらしい です。
 

  リンク        トップページへ