平成18年5月5日(朝釣り) 中泊 コケの西
| 船頭:「赤松さん、今日はこっちの船のに荷物をまとめといて下さいや。」 スタッフ:「荷物もっと前の方においといて。」 師匠、父親を含めた5人で中泊にのりこんだ。 今年の正月に初めてここを訪れ、ぼくは渡船軍団と磯取り合戦に圧倒され、 数々の荒磯に魅了され、激流に翻弄され、 スレたグレにもてあそばれ、 そして客想いの船頭衆に惚れ込んでしまった。 初日は最後の最後でパターンを見いだし、良型のグレを仕留めたが、 2回目は釣り座の左右に張り出した根の先をめまぐるしく右に左に流れる 本流、 反流、引かれ潮、サラシ、そしてその地形を知り尽くしたグレ達に もてあそばれた。 そして装備を調え万を侍して迎えた最終日は荒天のため中止という なんともやるせない結果に終わった。 中泊はこれで3回目、この日をどれだけ待ち望んだことか。 はじめて、羨望の地ノコギリを間近に見る。ドキドキ・・・。 エベレストに挑む登山家はこういう気持ちなのだろうか。 ノコギリ: 「オレは別に釣りのために存在しているワケではない。」 師匠:「前にでてきてジャンケンせいと!!」 僕:「えっ!!?マジ?」 頭の中は真っ白だった。 ナガハマ渡船とコケ西を巡ってのバトル。 こっちの代表はタンク、 敵陣には黒ずくめのガマラーがズラリとならぶ。 そしてタンクは見事に勤めを果たした。 ここコケではつい先日も60cmの尾長が釣れている。 「今日は大物ねらいじゃ」師匠は見慣れない竿をだす。 興奮冷めやまぬまま思い思いに釣りを開始した。 さっそく良型のハゲをぶら下げているBさん。 磯際で2.5号竿を一気にのされたオヤジ。 気配は十分にある。 そして時間の経過とともに徐々に上げ潮が差し始めた。 ノコとの水道を流れる図太い本流に、反対側のセトウチ側を流れる流れが突っ込み、 はるか沖でカーブを描いているようだ。その距離約100〜150m、狙いはそこだ。 そして120m程先から強烈な魚信!!一旦フリーで走らせ戦闘開始!! 新調したGチューン1.75号は胴からひん曲がっているがその粘り腰を失ってはいない。 もう一発ギューン!!とヤツは締め込んできた。竿の角度を更に増してぐっとこらえた。 うううん、これはキツイ、もう一回ベールを起こすか・・・。 と、思った瞬間フッと軽くなった。 あっちゃー。 尾長8号がひん曲げられていた。しかし凄いパワーだった。 ロッドを制覇2号HRにチェンジ。あいつをとらなければ帰れない。 そしてついに今日のその時が訪れた。 同じく120m程沖、「トメの誘い」をいれ、 もう一度道糸を送り出した直後だった。 ブルブルブルブルブル!!バチバチバチバチ!!グググングーン!!! なんとも言葉では表現できない動的な衝撃がロッドを通じて伝わってきた。 ぼくの中に眠る野生の本能が目覚めるような感覚だった。 一旦好きなだけ走らせてやる。 50m走ってもまだ止まらない、道糸残りわずか・・・。頼む、止まってくれ!! 道糸200m巻いていて助かった。 |
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| 激流と化した中泊の潮がヤツの見方をする。 巻いても巻いても寄ってこない。 もう一発痛恨の一撃ががきた。 走らせる、そして50m程にまで寄せた。 徐々に弱ってきた。 師匠: 「マダイやの。3回走ったらもう走らんけんの、 焦らんてかんまんけんゆっくり寄せてこいや。」 |
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| とにかく正体を見たい。 その一心で巻き続けた。 オヤジ:「おい、魚をそっちにもっていくなよ!!」 オレ:「わかっとるが!いうこときかんのよ!!」 そしてついに力果てて海面を割ったのは桜色の魚影。 いつもの下品な出っ歯の赤いやつではない。 昔、釣りたくて仕方なかったやつをついに仕留めた。 |
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| そしてその後2枚追加。 まだでかいのがいる。最初のはもっとすごかった。 今日中に90cm達成や。 |
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| (ぼくの仕掛け) 制覇2号HR、道糸3号×200m、キザクラ深撃3B、Jクッション、ハリス3号×3ヒロ、剣華8号 ヨリモドシの30cm下に3Bのガン玉、ウキ下2本のタナは3ヒロ狙い。 (ぼくのエサ) ボイル2枚、生1枚 |
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