平成20年4月4日(金)
神津島 沖の作根
| (執筆:ダルマさん) | |
| 天気:晴れのち曇り 風:北西、島影に付きそよそよ 潮 :中潮 参加:ダルマ、クラさん、ミスターK、山ちゃん 東京は桜が満開である。昨年は河津桜の大渋滞に巻き込まれて辟易したが、今年の深 夜平日下りルートは快適である。 初めて(?)のメンバーと銭州へ向かう。今回は念願の銭州に向けて平日のお休みと1泊の予定で組み、 万全の体制で挑んでいた。 しかも、山ちゃんの苦労潮組初参加も重なり、準備とシュミレーションを何度したことか。 だが、事前の天気確認ではかなりやばい状況となっていた。悪天候が徐々にではある が回復の方向に向かっているのだが、 すっきり来ない。 4月1日の銭州解禁からまだ1回も銭州に乗れていないのだ。 山ちゃん曰く「幸運にも銭州に乗れてもコマセを蒔いて終わり」「あっという間の早上がり」の可能性もあり得るようだ。 前日の船長への最終確認でも「どうしても銭州だったらキャンセルした方が良いかも」と言われてしまった。 独断で判断するわけにはいかないので、急いで参加各員に最終的な意思確認をするために電話をした。 いち早く確認を取るためにメールでは無く電話に下が、このとき初めて山ちゃんと生の会話をしたことに気がついた。 かくして、皆から返ってきたのは「男はロマン!」という苦労潮組の合い言葉 (希望している磯に乗れればいいじゃん。釣れたほうがいいけど釣れなくてもいいじゃん。 行きたいところに行けるチャンスがあるときは、男意気、ロマンで行こう、という意味です。) で下田へ向かうことに決定した。途中、初参加の山ちゃんをピックアップ。 山ちゃんは我が組の管理人と同種の人間らしく「完全なる釣り馬鹿」のようす(ほめてるんですよ(笑)) 道中、話も弾み山ちゃんからは事前情報もかなり取得できた。 また、「今日乗れれば今年最初の銭洲渡礁。 こんなチャンスにめぐり合うのは一生のうちあるかいないかじゃないの?60オーバー出た らもう死んでまう・・・」 など、テンションは最高潮。 ドリームチャレンジャーは何処山ちゃんの誘導で港の駐車場に到着すると、すでにかなりの数の車が止まっている。 どんな天気であろうと「銭州」の魔力は人を引きつけて放さないのだろう。 キャンセルで半分くらいに減るかなと思っていたが、みんな我々と同じことを考えているようだ。 しかし賀寿丸はいつまでたってもやってこない。 すでに4時を過ぎている。 「場所を間違えたのでは?」 という不安を感じはじめたそのときゆっくりと黒い巨体が堤防に 着けてきた。 荷物を積み込みながら船長の話を横で聞いていると万作丸、海央丸のお客さんも乗せているようだ。 |
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残念ながらこの時点で銭州に行けないことが確定したようだ。 しかし、この船体を見るとそんなことはどうでも良くなり、 「早くどこかへ連れて 行ってくれ!」 とアドレナリンが噴出してくるのを感じた。 荷物を積み込み船室へ入る。山ちゃんからのアドバイス (ひみつ!)で寝床を確保するように言われたが、 あまりにもメタボな身体は動きが鈍くダルマとミスターkは アドバイスに従うことがで きなかった(涙)。 賀寿丸は強力なエンジンで船の先端を持ち上げて進んでいく。 鵜渡根の船と比較すれば横揺れもなく、最高である。 揺られて寝られないな〜と思っていたが、 いつの間にか夢の中に落ちていった。 |
![]() 朝起きたらこのしびれるような風景 |
![]() 朝一のよーいドン!DCはぶっちぎりの早さ |
エンジン音が静かになって期待に夢ふくらませ (広大な海に磯が点在している風景)外を覗くが、 なんと堤防が見える。 そこには当たり前のように神津島の漁港があっ た。 (やっぱり銭洲は無理だったのか、 とロマンを胸に秘めた組員たちは少し落 胆。) ここは神津島(涙) 船長から「どこに乗る?」「タダナエでもオンバセでも良いよ。」 「(グループが)場所が分かれても良い?」とやさしい言葉が。 勝手の分からないダルマはクラさんに助けを求めるもなにも 言ってくれない。 こうなったら、いつもの奥の手「どこでもいいですよ。」 と返事をしてしまった。 |
| おそらく船長は明神下に2人、他に2人を考えていたのだろう。 神津島は複数の船が一斉に各磯をめがけ出発する。 さすがドリームチャレンジャーは格段に早い! 一隻が同じ方向に向かっている。 最初の客を降ろすがまだリードは保っている。船長に呼ばれた。 「準備して」。 「おっ、早く呼ばれたな〜」と思い、舳先に荷物を集める。 かなりの量があるので重労働だ。 多少うねりが残っているので押付に手間取って いるようだ。 しまいには「飛んで!」とのお言葉を頂き、順番に飛び降りる。 波がはい上がるので一列になって高い場所へ荷物をリレー。 船長は離れ際に「船付け側でやってみて。 こっちは釣れているみたいだから」とのアドバイスを頂く。 超一級磯「沖の作根」一息入れて、 周りを見渡すとここは完全な孤立礁である。 |
![]() 沖の作根 |
![]() 一息入れてこれから準備。後ろには岡の作根 |
![]() 船付け右のやや高い場所 |
| 今回神津島についてはまったく下調べをしていなかったので、 山ちゃんに「ここはどこですか」と聞くと、 興奮した感じで「沖の作根ですよ〜!」とのこと。 超一級磯だと判明(!) そして本島側の目の前に見えるのは「岡の作根」。 こちらはもっと渡礁率の低い幻の磯だ (翌日数名乗っているのが見えたが、 頭から波を被っていました・・・何人か落ちてない?)。 |
![]() 沖の式根島側 |
![]() 沖のタダナエ側 |
苦労潮組の管理人を元気づけるためにもすかさずメール を発信する。 出勤前に電話が入るが沖の作根と聞いて「泣きそうな叫び」 をあげていた。恨むなら会社を恨めよ。 我々は興奮状態のままコマセ作成。 なぜだか全員、黙々とコマセ作りをしている。 特に山ちゃんの車の中との変わり様は「気合い」の表れだろうか。 |
| クラさんは船付け右のやや高い場所に。 ミスターKは波で洗われる足下にビクつきながらも 沖の式根島側へ入る。 山ちゃんは沖のタダナエ側へ入るが、 朝方は波に細心の 注意を払いながらの釣りだ。 ダルマはクラさんの右、つまり船付けに入る。 船付けは右後ろから波がはい上がってきて やや危険な感じもしたが潮は下げているので、 たまに飛沫を被るくらいで釣りは可能と判断した。 |
![]() 船付け |
| 実釣開始クラさんとダルマにはなかなかアタリが無い。 「今日も」厳しい釣りになるのかな〜っと思っていると、昨年末から釣りにいく度記録更新している絶好調のミスターk がメジナをゲット。あいかわらず好調をキープしているようだ。 しかし一人離れて釣っているのにタモ網を持って行っていない(爆)。 右隣に居るとは言えけっこう距離のある山ちゃんがタモを持ってアシスト。 40弱のオナガで期待が高まるが、せっかく結果を出したのにその場所は足下を波に洗われることもあるようで「怖い」と言って、 山ちゃんの横に移動していった。(が、後々考えると、タモ入れしてもらうために移動したのかと思うほど好調だった。) ミスターKは移動後も同じサイズをポツポツと追加している。 |
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![]() ミスターkの竿絞りと山ちゃんのタモ網アシスト |
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![]() 山ちゃんのラインコントロール、コマセワーク ロッドワーク、取り込み |
早くも40オーバーの声が上がる。 クラさんとダルマはあいかわらず足下から5〜6mほど せり出しているハエ根と右奥から入ってくるサラシ(ただの波) に苦戦することに。ここはやたら根が多く魚を掛けても 取れないんじゃないかと思うぐらい? ダルマの右足下(船付け)だけに魚を寄せてくる場所が ある程度で、他は根を超えて魚を寄せてこなくてはならない。 そんなとき沖側から40オーバーの情報到着。 さすが山ちゃんが44cmをゲットしたようだ。 ただし「クチブト」。本人はかなり納得がいってない様子で どうしてオナガじゃないんだとブツブツ言っている。 |
| 沖側には地合がやってきたのか、 ミスターkが40オーバーのオナガをゲットする。 ここからが大変で一人で40オーバーを連釣し出した。 その間に30後半が混じっているのだからなんとも 羨ましい状況である。 悔しいので「さすが神津島」と言っておこう。 船着き側で結果の出ないクラさんがミスターkの横に移動。 「俺は釣れているところに行く」方針らしい。 すると山ちゃんが気を使って(それとも余裕で?)、 |
![]() 絶好調のミスターK |
| 船着き側で結果の出ないクラさんがミスターkの横に移動。 「俺は釣れているところに行く」方針らしい。すると山ちゃんが気を使って(それとも余裕で?)、 最初にミスターkがいた沖の式根島側に移動した。 山ちゃんがサラシに乗せてミスター、とほぼ同じ場所を攻めているが、こちらはまったく結果が出ない。 ところがミスターkは、コマセをついばむために集まっている海鳥(根の先15m位)の手前で距離でガンガン釣っている。 一回りデカイのを掛けたようだが、なかなか浮いてこない、黒いデカイ影が見えたが、 最後は足元の根に苦戦しているうちにバラシてしまったようだ。 クラさんも30クラスから43まで釣り上げてきた。この時点で本日は絶好調になることが確定した。 ミスターkとクラさんは爆釣。山ちゃんもポツポツ。 残る私ダルマは全く駄目(涙)。 釣り飽きたのか見かねたクラさんが寄ってきて「移動しよう」と誘ってくれるが、 |
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![]() 山ちゃん |
そんな時は間違いなく誘いにならないのが「ひねくれ者」の性だ。 知っていて誘うクラさんもひどい人だ。 ダルマは一人意地を張って「ポイントは自分で造るんだ」 と言い聞かせてあれこれ工夫してみる・・・ことにした。 (M先生はわかってくれるのでは!?) なにせ今日は銭州に乗ることが目的だったわけだし、 神津島のデフォは「ハリスは2.5号」と言われても、 たまにしか来られないこんな場所で大物をバラシたら 悔いが残る。 |
| 道糸4号、ハリス4号、竿は2.25号で頑張り続ける決心だ。 タナは3ヒロから始めて、2ヒロ〜1本半まで探ってみた。 サラシがきついのと遠投をするために5Bの大きめのウキを使う。 コントロール性も良いので最近お気に入りのウキだ。 まったく生き物の反応がないわけではない。 餌は取られるのだが、 いかにも「しゃぶっている」感じで戻ってくるのだ。 アタリももやもや〜とウキが沈んで行くので、 アワセるタイミングに迷う。 そんなアタリからやっと手に出来たのが35クラス。 まだまだ満足の行かないサイズだが ひとまず釣れただけでホッとする。 ここからダルマにも地合が来たのか続けて40クラスと 連釣モードに突入した。 |
![]() やっと40オーバーの引きににんまりするダルマ |
![]() あっという間にタイドプールも一杯に |
一方、沖側でも好調は続いているようで44までサイズアップ しているようだ。 タイドプールが一杯になったのでひとまず魚を締めて クーラーに入れることにしたようだ。 この時点(午前9時)でクーラー1つが満タンになった。 ただしまだ入れていない魚も残っている状態だ。 このまま数を狙えばすぐにもう1台のクーラーも埋まったであろう。 ここからは全員39以下はリリースすることになった。 |
| ダルマはその後もポツポツと拾いながら30後半から42まで 飽きない程度に釣り続けることが出来た。 今日に限っては場所が場所だけに私も39以下は リリースさせて いただいた。 クラさんも一時的にコチラの釣果が気になったのだろうか 移動してきたが、結果が出ずに沖側に戻っていった。 たまにはこんなことがあっても良いじゃない後半、 状況が変わったのか3ヒロくらいでは30中盤までとなり、 ついにはイナダも釣れてしまった。 最悪の餌取りが群れをなしてやって来たのかとビビる。 |
![]() クラさんの華麗な竿さばきも、結果は出ず |
![]() 最後に記念撮影。満足そうなミスターk |
が、予想に反してこの後イナダは釣れてこない。 それでも先の爆釣モードからはかけ離れてきたので タナを1本半まで徐々に落としてみた。 ここでやっと40オーバーに再会することが出来た。 42、そして44までサイズアップ。 30クラスも次々に釣れ上がってくる。 なんとも久しぶりな大爆釣と言って良い状況に巡り会えた。 しかも今後経験できないかもしれない40の数釣りである。 14時上がりと勘違いしてしまい早めに道具を仕舞ったが 磯上がりは15時だと判明。 まぁ、こんな日ぐらいはゆっくり磯の上で話をしても良いかと、 今日一日の出来事を皆で楽しく語り合えたのも収穫だった。 釣果としては44までのオナガとクチブト(笑)。 本日もミスターkの完全勝利となっ てしまった。 |
![]() 港から民宿へ移動。車に乗ってはしゃぐいつか見た風景 |
![]() 沖の作根とおわかれ |
| (エサ)オキアミ9kg、制覇グレ1.5袋 (仕掛け)メガデス2.25号、道糸4号、ハリス4号×2ヒロ、喧嘩グレ7号、ウキ5B (教訓)銭州は行けないからみんなの憧れ。要再チャレンジ |
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