平成20年11月8日
神子元島 本場1~3号

(釣人:ダルマさん)
夏の磯で青物の引きに目覚めたM先生が久しぶりに本格的な磯に行こうと企画を出してきた。
狙いは「青物天国・横根」のはずがM先生自身が体調不良で不参加となったため、
横根はキープしておいて神子元島へ行くことに。

今回の参加者は 私ダルマ、クラさん、ミスターK、バリ君、山ちゃんの5名。
やや、窮屈だが青物への夢と、なぜか麻雀の話で盛り上がる。

ここでバリ君へ一言 「もう11月なんだからTシャツ1枚はないでしょ」
さて、本日のお客さんは総勢12名!鵜渡根行きの船は7名だ!

ミスターKと山ちゃんは渡船屋のオヤジと鵜渡根行きに変更するか「真剣に」話をしていた。
なぜ、こんなに人が少ないかというと昼過ぎから雨の予報だから
出船前にはポツポツと降り出し港を出るとややウネリがあるようだ。

神子元島に到着し外に出ると、やはりウネリが強く、青根、沖青根には降りられない。
東側の磯も風が強くダメ。

ハナレ磯では唯一アンドロだけが渡礁可能で、すでに2名が舳先に移動していた。
我々も移動しようとするが船長から「あと2人」との声が掛かりアンドロは断念した。

船は2号へ向かい全員を降ろすことになった。本場は風裏であることもあり釣りには支障ない。
1号から江の口まで8人で釣れるんだから良しとしよう。

<本日の青根と3号の様子>

<最初は船着きの2号で竿を出す>
ダルマは1号へ移動 私は1号先端やや右で竿を出すとこにした。
本場でも一番人気で最高の場所だ! が、風が強く他には2号との間に1人だけ。
風はカリトを越えて吹き付けてくる。 神子元島には何回来たことだろう???

良い思い出はすぐに忘れるが、悪いことはいつまでも頭に残っている。
激流を攻略できなかった思い出。 サラシに負けた思い出。 雨でぐちゃぐちゃになり凍えた思い出。
歩きすぎて気持ち悪くなった思い出。 風とウネリが強くて早上がりになった思い出。 全てが重なり合って、
釣る前から気分が落ちてきた。
さて、まずはコマセをまいてみた。
至る所から出ているサラシの上に「ボトン」と落としてみる。

これだけ波で揉まれていればどこにコマセを
まこうが意味がないかも知れないがいつもの儀式だ。

コマセの帯がどのように流れるかを見るためだが、
20cmにも満たないようなメジナがコマセに向かって
大量に沸いてくる浮き下5cm!と言うところか。

潮は動かないとの情報に反して左手前に流れていく。
ある意味、激流よりは良い状況かも知れない。

なるべく竿先を下げて風の影響を少なくしようと思うのだが、
なにせ目の前は5m位先まで根が張りだしている。
誤って道糸を取られようものなら痛恨の高切れになる。

<1号の釣り場>
ウキは苦しげに左に流れるが、大きく右に弧を描いた道糸がウキの流れの邪魔をする。
手前にコマセ、正面奥に仕掛けを遠投して左奥にも追いコマセを打つ。
仕掛けがすんなり流れてコマセの残りが左沖で仕掛けと同調してくれればと思ったのだが、
風でなかなか思ったコースをトレースしてくれない。

仕掛けもドスンを重い仕掛けにして風にまけないようにしているのだが予定通り流せるのは3回に1回ぐらいか?
タナは2ヒロから1.5本まで探ってみた。さすがに矢引で子メジナを狙うのは意味がないかと思ったが、
案外、浅いタナでメジナに出会えたかも知れない。

しかし子メジナが釣れ、次に子イサキが釣れたところで調子が良くなるかと思いきや、風が強く鳴り出しギブアップ。
1号左の湾内もやってみようかと思っていたが3号の様子を見てしまったからにはしかたがない。
荷物を持ってヒイヒイいいながら移動することにした

山ちゃんは優雅にヒラスズキ狙い 山ちゃんはルアーでサラシを探っているがこちらも獲物は掛からない。
すぐに2号の荷物置き場でフカセのタックルに変更しているようす。
姿が見えなくなったが江の口か3号へ移動したようだ。
まさか江の口湾内ではあるまいと思ったが あの人ならやりそうな気がして可笑しかった。

本場2号 ミスターKとクラさん、バリ君は2号で他のお客さんとご一緒に竿を出している。
潮的にはクラさんが有利なのか? ぽついぽつと釣っているようだ。 ミスターKは右側のサラシで釣りを開始。
コマセを撒くと木っ端メジナやイスズミが湧いてくる。暫くアタリもなく時間だけが過ぎていく。
クラさん、バリ君も黙々と続けるもアタリなし。
バリ君は3号の方へ移動していった。暫くして、クラさんとの間に入った他の釣り人が沖目で35センチ程度のメジナをかける。

その後、タカベ、イサキを釣り上げていたが釣果はのびず。
これに嫌気がさしたのか、クラさんは本場3号でデカいシマアジをみた!と言い残し移動していった。

その後、粘ってみたものの木っ端メジナにシマダイとイシガキダイ、サンノジ、オジサン、ブダイ、イスズミ・・・
みごとに餌取りしか釣れない。

11時を過ぎた頃に磯際で何かが掛かった!よっしゃー!!と思ったのも束の間、痛恨のバラシ。
ハリはずれだった。

気を取り直して同じ場所を攻める。すると、またしても強い引き!
今度こそ!!と思い粘った。しかし、またも竿が軽くなった。仕掛けを回収してみると、今度はハリが折られていた。
その後も2回掛けたが、2回ともハリはずれ。下手くそ。
途中、3号から戻ってきた山ちゃんも2号で竿を出し、
同じ場所で釣ってみたが、木っ端メジナ、シマダイ、
イシガキダイ、イスズミしか釣れない。

いつのまにか2号にはミスターKしかいない。
最初3号に移動していた山ちゃんに合流したバリ君と、
その様子をうかがいに行っていたクラさんが、
シマアジ情報を聞きつけ3号へ移動したらしい

<3号でなぜか嬉しそうに釣っている3人>
ダルマも気分転換に様子を見に行いった。
こちらは完全な風裏でかなり快適な釣りが出来ている。

その3号でクラさんが5号竿を出して山ちゃんと騒いでいる。
「化け物シマアジがいる!」

海面すれすれでオキアミを拾っているとのことだ
どれどれ?と半分疑いの目で覗くがなにもいない。
そのときヤツは現れた!

「きたきた~~」「ほらほら~」「うわ~~~」
「すっげ~~」「でかすぎ~~」 <ここにシマアジの姿が・・・
いい年をした男4人で海を見ながら叫ぶ姿は滑稽ではあるが
なにせ、こんなでかいシマアジはめったに見られることがない。
カメラを海に向けたが恥ずかしかったのか姿を表さない。

私がメールで「青物が釣れている」「7号ハリスがぶち切られている」
などの情報を手に入れていたのに、だれも青物メインで来てはいない。

唯一、クラさんだけが5号竿と18号の道糸+両軸リールをロッドケースに。
10号の中通しオモリにハリスは30cm!?

水面ギリギリを泳いでいるシマアジが口を使ってくれることを祈って
竿を垂らしている。餌は「イスズミ」の切り身(笑)
餌を用意していなかったのは仕方がないが、
まさかこんな魚を切り身にして使っているとは・・・

<目の前のシマアジに真剣そのもの>
釣果はいまのところ「本日最大サイズ」のウツボのみ。渡船屋のオヤジが言っていたことを思い出した
「オキアミの房掛け」 と聞いたよと・・・これもチャレンジしてみる。

横から見ているとすぐにでも釣れそうに思うのだがなかなか思ったようには行かないものだ。
オキアミも針が大きすぎてすぐに針から外れてしまう。しかし、生のオキアミだけに反応しているのは間違いないようで、
配合餌のコマセではなかなか姿を現さない。

タックルを垂らしとフカセで切り替えながら狙っている。時折、3号竿のフカセ仕掛けに掛かってくるが
4号の道糸とハリスである。さすがにこれでは取れないグイグイと沖の根に向かって仕掛けを引きずり出され
竿を貯めればあっという間にプチンとなる。

バリ君、顔色がだんだん青白くなってきていつのまにかダウン! 雨が強くないとは言え、顔にタオルを巻いて
仰向けで寝ている彼はある意味強者である。

こんどはそこで山ちゃんがフカセ釣り。
華麗に天狗ウキをポイントへ振り込んでいく 潮が効いていないようでウキはピクリとも動かない。
ほどなくシマアジに狙いを換えても仕方がないと思ったのか移動してしまった。たぶんダルマに場所を譲ってくれたのだろう・・・。

2号に移動してミスターKと一緒にシマダイと戯れていたそうだ。同じ場所でフカセ仕掛け、とにかく掛かってくれるだけで良い!
超大物とのバトルを楽しませて欲しい! 「瞬殺」の快感を味わいたい! 私は経験がないのです!!
1.5号竿に3号の道糸とハリス・・これ以上落とせません。

ウキは小粒の2Bに、ガン玉2B 針は8号で掛かりが悪いので6号まで落としている。
これでなんとか33cmのオナガをゲット このタックルでこのサイズはかなり物足りないし、
久しぶりのまともなメジナのような気がしてちょっと寂しくなってきた。しかも後がまったく続かない。

とにかく餌取りが多くて付け餌が10秒と持っていないのでは?
浅ダナでなんでもいいからクワせるだけでもと思いタナ1ヒロにクラさんが針上5cmに5号のガン玉を付けてみたらと、
アドバイス仕掛けを立たせると言うことか?

ほどなく、ウキがゆるゆると沈んでいく これに竿を合わせると「ドスン」と竿に重量が載ってきた!
「やった~!」とは思うもののこれくらいの重量感では針掛かりしている魚はヤツじゃないようだ。
それでも、それなりのサイズのような重みを感じるが、と言っても慌てるほどの力強さは感じられない。

釣り上げないことには評価も出来ないだろうと慎重にやり取りをする。
最近、魚と喧嘩をしないでユル~くやり取りするコツを覚えた ガンガン引っ張り合うと魚が根に向かうので
さらに引っ張ってバラすことが多かったが ある時、根の向こうに回られた魚をゆっくり引いてやって取り込むことが出来たことがある。

今回もゆったりとしたやり取りでウキが見えてきた あと2m位といういところまで寄せてきた。
しかも今日のタックルはしっかり出来ているのが竿を通して伝わってくる。
バラす感じがしない。魚もたいしたサイズに感じられなくなった・・・ その時だ 横にいたクラさんが叫んだ!

「シマアジだ!」「えっ?(し)ま(あ)じ~!」 慎重にやっていたところに、さらに真剣が追加になった(笑)
やっと見えてきた魚体がキラリと光った!?

「やった~~!」  「あれ~~~?」 残念ながらイスズミだった。
大きなイスズミを釣ると言うことは こんなにもガッカリする物なのか・・・ 釣り人の気持ちが分かりました。
あるいみ充実感に包まれたところで、時計を見ると すでに12時半となり、
残りもあとわずか このまま眠り続けると船に乗り遅れるんじゃないかと
バリ君を起こしてあげると、ふらふらと竿を持って磯に立つ が、
時既に遅し・・・ジ・エンド。

<イスズミにややがっかり>
帰りは温泉に入ってすっきりしてから ラーメンを食べて身体を温めて帰った。
最近のフルコースである 人数の多い釣りもこれまた楽しい物だ そして来年の秋はかなりの人数が。

両軸リールと5号竿をもってきていることだろうと予想される本日の釣行だった

<教訓>
・渡船屋の情報を馬鹿にする事なかれ。
・青物はタイミングが命。準備を怠ると一生後悔する。
・体調はいつもベストの状態に仕上げろ

とじる?