平成21年4月12日
三浦 城ヶ島

(レポート:ダルマさん)
三浦 城ヶ島 安房崎・潮見 曇りのち晴れ 北東の風3〜4m
午後から南西の風 大潮 干潮12時40分 満潮 7時20分 旧暦 03/17先勝危

いきなり湿っぽい話で申し訳ないが、クラさんの四十九日を終え いつまでもふさぎ込んでいてはヤツに申し訳なく思い、本格的に磯釣りに復帰すべくダルマ、M先生、ハマちゃんの有志3人で 城ヶ崎へクロダイを仕留めにやって来た。すでにチームの掲示板ではシミュレーションが完璧のようで餌屋ではオキアミ3kg+三浦クロダイ+おから団子を選ぶ。M先生だけがなにか餌を買い込んでいたようだが・・・。

8時前、城ヶ島駐車場に到着すると既に開門しており車も10台以上はいる。さすがに凪ぎも良いので釣り人も多いのかと心配になった しかし、予想に反して潮見の磯には誰もいない磯に立つと風が意外と強く釣りづらいからだ。安房崎なら南向きに釣り座を取れるので様子を見に行き M先生とハマちゃんは安房崎灯台下で釣りを開始することにした。ダルマは潮見に移動して、風裏の南向きワンドで竿を出すことにした。
ここは昨年秋にダルマとクラさんで玉砕を食らった場所である クラさんがこのワンドからでる素晴らしいサラしに仕掛けを乗せてみたものの、釣果は得られず  「ふっ、やっぱり三浦だな・・・」 と己の腕を棚に上げてぼやいていた場所だ しかし、今回はクロダイ狙いである 藻はバッチリ生えている。クロダイ用の本格的棒ウキに 道糸2号、ハリス2号、針はチヌ2号 ハリスはもちろん大物狙いと朝の一発に備え太めにした。 ゴム管つきのオモリでタナを探ってみると 水深も藻の切れ目を狙えば竿1本近く取れる。

1投目 10cmのクチブト・・・クラさんの生まれ変わりか? 「今度釣りに行って子メジナが釣れたらクラさんかも知れないな」 なんて思っていたのだが、1投目でかかってくるとは思わなかった ちょっと悲しくなったが、優しく海へ帰してあげる 2投目 こんどはオナガ! しかし12cmくらいか 3投目以降 ベラ、クジメ、フグ、メバル、ウミタナゴ・・・orz が、北東の風とウネリで仕掛けを安定させることが出来ない。すぐにポイントがずれて藻に絡まってしまう。そうこうしているうちに朝の地合は過ぎたのか パッタリとアタリが無くなった。

まぁいい、今日は過酷なクロダイ狙いなのだから、我慢勝負は覚悟の上である。M先生と浜ちゃんはあまりにも釣れないことと 観光客の熱い視線に恥ずかしかったのか潮見に移動してきた。北東風も弱くなり釣りには支障がない。だが生命反応がない。まったくないようだ(笑) 必死に仕掛けを打ち返し、タナや仕掛けを変えながら粘っている ダルマも北方向きに移動して、沈み根の向こう側を狙ってみた しかし、潮が変わったのか、仕掛けが押しつけてくる タイミングが悪かったのか、元のワンドに逆戻りした 餌取りもほとんど釣れない状態で彼らは真剣に釣り続けている 負けじと仕掛けを打ち返すがついに眠くなってきた。
3時頃、眠気に耐えきれず磯の上で気持ちよく就寝、 深い眠りの中、だれかが近寄ってきて声をかけてくる M先生がタモに入った大物をブラブラさせながら立っていた。今まで三浦で経験のないサイズのそれを見せびらかしに来たのだ。得意満面なその顔に自分が勝者だと書いているようだ 「うぉ!」と飛び起きダイワのメジャーを取りだしサイズを測る。釣り上げたばかりのそいつは元気に身をよじり跳ねる まるまると太った魚体は乗っ込みの証拠か、腹一杯に溜まった白子を飛び散らかせて、私のウェアも「けがされ」た(笑)

さて、重量は分からないがでっぷりと太っているそのサイズは40cm!やはり三浦にも居るんだな〜と関心をする ・タナは1本 ・場所は磯際近く ・付け餌は練り餌 M先生は「やっぱり練り餌ですよ〜」と満足そう 一気に眠気も覚めて自分の場所に戻り仕掛けを海に投げ入れた。時間を見るとすでに5時も大きく過ぎている 時合いがやってきたのは間違いない。M先生をまねてタナは深めに5mほどにする 潮は上げてきているからタナも取りやすくなっている。海面も薄暗くなってきていて魚の警戒心も薄れているはずだ。
遠投、右沖、中央藻際、右手前、左際、左際沖根の向こう・・・ ポイントになりそうなところを手当たり次第探ってみる 餌は取られたり残ったり・・・? シモッたウキにアワセを入れても針がかりしない 微妙なアタリに合わせても、じっくり待ってから合わせてもダメ おそらくはそのほとんどが藻に仕掛けを取られているはず。お魚らしいアタリは感じることが出来ず時間が過ぎていく 棒ウキの浮力をギリギリまで殺しているつもりなのだが、使い慣れない仕掛けはダメなのか?

タナを浅くして左際の水道が面白そうだったが藻が多いことと流れに仕掛けが安定しないので遠投円錐ウキ5Bで沖の根の先を狙うことにした すでに夕まづめにもかかわらず、 食い優先でハリスをVハードの1.5号に落とす 今まで使ってきてもっとも安定しているVハードに全てを託す タナも少し浅くして(4m?) 2mのハリスに4Bと中央にBのガン玉。道糸1mに遊動1m。 仕掛けが早めに立つようにやや強引なセットにしてある ウキ自体が大きめであるにもかかわらず アタリらしきものを捉えることが出来る。

なにか居るのか? しかし針がかりまで行かないのが悲しいところだ そしてだいぶん暗くなり始めた6時過ぎ もうコマセもなくなり最後の1投! と、気になる左際に仕掛けを落とした ここは多少波の影響を受けていて仕掛けも安定しないところだ 今回も奥の沈み根の方へ流れていく このまま進んでいくと根掛かりが必死だ だが、今度は仕掛けが戻ってくる。やっぱり安定しないのか ちょっと揉まれているような感じでもある とそのとき、ウキがスッと海中に引き込まれた 反射的にアワセを入れると大物の重量感が伝わってくる 焦って溜めているが左に逃げられると手前の岩が邪魔だ。磯の先端ギリギリまで移動して左に走られないように竿でコントロールする。魚が右に移動してきたのでグッと溜めて浮かせにかかった。十分に引きを堪能した後に現れた魚体を見て 思い浮かんだのがM先生に勝った! という言葉(笑)

一発でタモ入れも成功して、飲まれた針はもうコマセもないのであっさりハリスごと切った。得意気にM先生のところへ移動して見せびらかしに行った。タモに入ったクチブトを見てM先生も自分のように喜んでくれた。

ダルマ「いや〜最後の一投でしたよ」

M先生「やっぱりクラさんの気持ちが伝わったんですよ」  ダルマ「・・・・・・」

さて、ダルマも当然40はオーバーしているものと確信していた さぁ、メジャーに乗せて計測だ  M先生「おぉ〜40だね」  ダルマ「(心の叫び)M先生のより少し小さい・・・」 まぁ、それでも三浦の地磯で40を上げられたのだから 嬉しくないはずはない。M先生のストリンガーに魚をキープして二人でハマちゃんを応援すべく移動した あとはハマちゃんだけである。魚の活性は上がっている。タナも5m前後、磯際の確率が高いのは間違いない すでに6時20分ころか、本当に薄暗くなってきた 片付けと移動を考えると、もう残り時間もわずか。結局、ハマちゃんの竿は絞られることはなく6時半終了とした。

さて、片付けも終わり、揃って帰ろうとしたときに M先生が「魚は持ちましたか〜?」と聞いてくる ストリンガーはM先生の持ち物。僕らは持っていない えっ? ストリンガーごと海に消えた!! 三浦の海で仕留めた40cmクチブト2尾はそのパワーで海へ帰っていたのだ。とても生きては居られないだろうに・・・。 M先生の落ち込み様はそりゃ〜かわいそうでした。

(教訓)
・タモ入れと同じく、魚キープは人任せにするな
・地磯はヘッダライトを忘れるな

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