活字の子

進化しすぎた脳  

池谷裕二(著)  講談社
2007.6.9


書店で見つけて購入。

帯の、「しびれるくらいに面白い」というコピーにつられて手に取った。
裏返して見ると、「何度も感嘆の声を上げた。」なんてコピーも。
ホントかよ。

大げさなコピーには警戒を怠らない性格なので、一旦棚に戻して他の本を見て回る。
でもやっぱり気になって、パラパラ読んだ末レジへ。

大げさなコピーは役に立つってことだ。

脳の話と言うと、養老孟司先生の本が面白くて何冊か読んだことがあるが、詳しい内容はあまり覚えてない。
物の見方が少し変わったような気持ちになったのと、とにかく「何でも脳」という話だったような記憶だけ残ってる。

この『進化しすぎた脳』も、物の見方が変わるような本だった。
脳のあり方が「体」によって決まってゆく(人間の体がこういう形だから脳もこうなった)とか、世界がこうなのは脳がこうだからとか、そういう話、面白くてしょうがない。

人間のホムンクルスの図、動物のホムンクルスの図。
面白れぇ〜。

子供のころからおなじみの、同じ長さの線が違って見えるあの図。
なぜ錯覚が起こるのかの説明。
へぇ〜そうなのかぁ、面白れぇ面白れぇ。

ラジコンネズミや念力ネズミ。
凄げぇ凄げぇ、そんなこと思いつくのが凄ぇ。

帯のコピーは決して大げさではなかった。

内容は果てしなく濃く刺激的、そして驚異的に読みやすい。
本として理想的。
脳ある者、すべて読むべし。


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