子どもが自分で作って演じる人形劇のワークショップ
2012年6月13日(水)
というのを、今日から、ビエンチャンから車で7〜8時間ほど南へ下ったサバナケートで開いている。このワークショップは、埼玉県にあるNPO「アイボリー・スペース」からのご支援を頂き、ラオスで人形劇や影絵などで活動しているトー、ケオ、ノイ、そしてサーンを講師として、子どもたちに人形の動かし方、身体の動かし方の基本、演ずることの基本。
そして、身近にあるいらないもの・・・または拾ってきたり、自然から取ってきたりできるもの・・・・椰子の実や竹や木の枝や・・・・古いほうきやもう破れたかごや・・・などなどから、自分たちで人形を作って、そして演じる・・・ということを、子どもたちが4日間を通して学ぶという企画である。
彼らの人形劇は一切言葉を使わない。動きで一切を表現する。
先週は、ビエンチャン市内のサイタニー郡の子どもたちと4日間のワークショップを行い、子どもたちはなんとか演じることができた。その報告は遅れてしまったので、この次にするとして、まず、今日から行われているサバナケートのCCC(子ども文化センターの略)でのワークショップの様子を簡単に報告する。
集まった子どもたちは17人。12歳から17歳くらいの子どもたちだ。普段は、CCCに踊りや楽器を習いにきている子どもたちである。
今日は、まず、人形の動かし方の基本を習う。
子どもたちの前に、椰子の実の頭に布が垂れただけの・・・・でも女の子に見える人形・・・とも言い難いのだが、不思議な椰子の実が置かれた。それを指差し、
「ほら、これはただのモノだろ。命がないモノだ。でも、見ていてごらん」
先生のトーがその椰子の実人形を持って演じはじめると・・・・・それは、まるで命を吹き込まれたように動き出す。子どもたちは、人形に魅せられる。メンバーが加わり2人で演じると、手の表情、足の動きも加わってくる。人形が近づいてくると、結構大きな子なのに、みんな思わず身を引いている。
「生命のないモノに、みんなも命を吹き込むことができるんだよ。でも、そのためには、まず、学ばなくちゃいけないことがあるんだよ」
と、先生たちは、あれこれのゲーム、そして実際に椰子の実人形を使って、1日かけて子どもたちに教えた。その中に、何度も何度も出てきた言葉が、
観察(よく見ること)、意味のある身体の動き、気持ちをこめること、集中、心の鎮静、想像力・・・
そして、恥ずかしがらないこと。あせらずにゆっくりやること。
他の人と一緒に演じるということは、組む人の動きを、その場で察して自分も動かなくてはいけない。そのために、視線はまっすぐ前を見ているけれど、横の人の動きを視野にいれて動くこと・・・そして、隣の人の体の動きを感じて動くこと・・・・
子ども相手のワークショップとは思えないほど、真剣で、そして、豊かな感性を刺激するワークショップ。でも、身体も感性もやわらかい子どもだからこそ・・・・はじめて人形に触ったとは思えないくらいに、動かしはじめる子もいるので、なかなかびっくりです。
感性など低下気味の私も、参加できたらいいなぁ・・・と思いつつ、今回は、記録に徹しています。これは、絶対に面白いワークショップで、面白い記録になると思うからです。
ということで、明日は、自分たちで人形を作ります。どんな、材料からどんな人形ができるか、楽しみ。
では、乞うご期待。
ガラクタからの人形作り 6月14日(木)
今日はまずは人形つくり。みんな何を持ってきたのでしょう?
椰子の実の殻、ペットボトル、空き缶、お菓子の入っていたプラスチックの容器、トイレットペーパーの芯などなど・・・・
いろいろな人形が出来上がってきました。明日から、子どもたちが、この人形たちに命を吹き込めるかどうか・・・・楽しみです。