メリーとペプシ4   メリーの番人?                    2009年7月7日

 いつも、七夕の日は雨だ。
 このラオスでもそうだった。ラオスでは七夕は関係ないだろうけど。

 私は1か月ほど日本に行き、昨晩、帰ってきたのだ。
 ペプシーはもうメリーより一回り大きくなっているくせして、クンクンクン・・・フゥーンクンクンクンというまだ小さい男の子みたいな声で鳴き、飛びかかってきた。さすがに重くて爪が痛い。もうこんなに大きくなったんだ。

 見かけによらず?パッションの強いメリーはまた、男がらみで飛びだして車にはねられ、3本足になっている。後ろ足一本が痛くて、地につけず、3本足で歩いているっていうわけだ。きっと、男は恋しいし、足は痛いし…本当に張り裂けんばかんの胸中かもしれん…犬ながら、情熱的な女である。

 彼氏(犬)が、家の前を通る脚が見えると、ウォンウォンとはかなげになく。ペプシはまるで無頓着で、その周りを跳ねまわるものだから、本当に「もう少し考えてよ!」というメリーのため息が聞こえてきそうである。メリーは脚だけでなく、お尻も腫れている。さっき、メリーに煮干しをやろうと、寝ている鼻先につきつけたら、全然反応しない。まったく・・・と思いつつ、よく見たら、それはお尻であった。まったく…腫れているところが鼻に見えたのである。まったく、毛むくじゃらの彼女は、頭とお尻の区別がつかないことがある。

 さて、その彼女の気持ちをまったくわからないペプシは、もう一人で陽気に単純に跳ねまわっている。
「遊ぼうよ遊ぼうよ…」
とメリーに跳びかかろうとするが、さすがにメリーは「もう、どうしてあんたわかんないの? 私は足が痛いんだし、あんたみたいなガキには関心ないの!」
と迷惑そうである。今日、メリーは一歩も動けないようで、ただ立ちすくんでいる。さすがに心配になって、抱こうとすると「ヒー」と言った。ノイを呼ぶと、ノイは、メリーに薬をつけて包帯をまいてやった。御飯も手から食べさせている。「まったく犬に、飯まで食べさせてやるんだからな」と本人、いささか苦笑気味。まったく・・・である。

                                             2009年7月中旬

 メリーは、少し足がよくなったら、もう外に出ようとする。ノイが
「ペプシ、カッド・フゥマン、ボハイオオク(ペプシ、耳をかんで、外に出すな)」
と言ったら、ペプシが本当にメリーの耳をかんで、ぐいぐいひっぱる。うぅー、うぅー、絶対に出すもんか!という感じ
 メリーは白目をむいて、ヒィー、ヒィー言っている。
 でも、出ようとするひけめがあるのが、この時は、メリーはペプシに反撃しない。

「たまには賢いね。ペプシ、えらいえらい!」

 どうも、間抜けなペプシだが、たまには褒められる!