ポチが子どもを産みました
                                         2012年2月9日(木)


 ポチが子どもを産んだ。
 ポチは、メリーが昨年4月に産んだ子ども。まだ1年もたたないのに、子どもを産んだ。同時に生まれたパンダの方は、まだ身体つきも細くて子どもっぽいのに、ポチの方は、どんどんお腹が大きくなって、今朝、子どもを産んだ。

 父親は誰か? 
 実は、うちのオス犬、ラッキーか、またはいなくなってしまったペプシか? のどちらかなのである。
 どちらも、現場目撃者がいる。
 私は、ペプシがポチと交尾しているのを目撃した。しかも、かわいそうなことに、ペプシは脚が長く、ポチは脚が短いので、ポチが交尾状態のままで宙吊り状態になっていて、哀れな声を出している。あまりに痛々しげで、思わずポチを、抱きかかえて持ち上げて高さを同じにしてやらないといけなかった・・・・という・・・・・なんで、私は、犬のこんな現場に立ちあわなくちゃいけないんだ!という顛末があったのである。

 その後、10日もしないうちに、ペプシがいなくなってしまった。

 果たして、生まれてきた子どもたちは、ラッキーと同じ黒が一匹、ペプシと同じ色が3匹、茶色が1匹。みんな大きくて元気に生まれてきた。5匹とも、みんな元気におっぱいを飲んでいる。
 
 ポチは昨日の晩、やたら、家の中の狭いところに入ろうとしていた。
「おまえ、そんなところ入れないでしょ」という棚の中とか、椅子の後ろとか・・・・
お腹の大きなポチ


「きっと、もうすぐ生まれるんだよ」と言っていたのだが、今朝、ダンナが朝6時頃、起きてきたら、ポチが、クーンクンとすり寄って、ダンナいわく、「やたら、腹を痛がっていた」そうだ。(犬のことをどうやってわかるのかは、わからないが・・・)
 私が少し遅れて起きてきた頃、もう2匹が産まれていた。黒と茶色の小さな小さな赤ちゃん犬が、もうおっぱいに吸いついている。
 その後、ダンナは出かけてしまい、私が見ていたのだが、面白いことに、ポチのお母さんのメリーが心配そうに、ずっと周りをうろうろしては、たまに覗きにくる。メリーの2回目の子(ポチの父親違いの妹)、まだ生まれてから2か月少しの、クロが、ポチの出産のすぐ横で、丸くなってずっと寝ている。ポチは気にしない。メリーは、子どもが産まれた時、他の犬たちを近づけなかったが、ポチは、もう全然気にしていない。
 身内の犬が覗いても身内の人間が手出ししても、まるで気にしないあたり、「人と犬の家族」の中で育ってきたからかなぁ・・・・
 そうこうするうちに、ふっと見ると、ポチが何か一生懸命食べている・・・・わぁ、また出てきたんだ。袋の中に入った犬の顔が見える。またペプシと同じ茶色だ。呼吸をしていない。ポチはなんだか疲れてしまったようで、茫然として、袋を破って食べる様子がない。いや、食べているが、追い付かないのだ。
 私はあせって、ぬめぬめの袋を指でやぶった。小さな小さな犬の顔が出てきた。数秒して、小さな犬が、「ふわぁ」とでも言うように、大きな口を開けた。
「あぁ、よかった。生きていた」
 小さな小さな子犬は、ワァ、ワァとでもいうように、数回大きく口をあけてから、そして呼吸をするようになった。あぁ、よかった・・・と思うと、また、お尻から袋が出ている。また茶色である。こっちは、袋の中でも元気に動いている。私はまた袋を破ると、ポチはずずずず・・・と袋を食べてしまった.。その後、ポチは黒い、胎盤らしくものを食べているので、もう終わりかと思ったら、最後にこげ茶色の子が生まれ、5匹の子が生まれた。





 お姉さん犬の出産の隣で、丸くなって寝ていた2か月の犬、クロは起きてみると、うごめいている小さな物体があるので、驚いたようだ。ワンワン!キャンキャンキャンとないて走って逃げた。でも、その後も、ことあるごとに覗きにきている。興味津々のようである。
 ポチが一瞬、子犬を置いてどこかへ行くと、メリーが来て、子犬に顔を近づけ、なめようとしている。ポチは帰ってきても、母親を怒らない。
 
 それにしても、まだ1歳になってない子犬かと思っていたポチが、子を産んだ。
 この調子で増えていったら、困る・・・・・けど。 

 ペプシ、まったく、おまえ、どういうつもりで行ってしまったんだい?
 次の世代に譲ろうなんて考えをおこすのは、早すぎると思うんだけど・・・・まだ3歳だったんだし。
 でも、確かに、おまえの子・・・らしき子犬が産まれたよ。
 ちゃんと元気におっぱい吸っているよ。
 元気に育て!

 今、うちに、メリー、ポチ、パンダ、ボクサー、クロ、そして同じ敷地内のお隣の犬、ラッキー、そして生まれた子犬5匹・・・・・11匹の犬がいる。
 ペプシを入れたら12匹。
 こんなにたくさんいても、それぞれ違って、それぞれいい・・・・そして、それぞれの命が愛おしい。