フィンランド旅行記/リベンジ編(5/5)

6.サーリセルカ6日目

 午前中にスキーを返却しに行った。壊れてしまったことを一応謝罪。
「ノープローブレム」
と言ってくれた。
もしかして、凄く下手な奴だと思われてない?(^^;

 することがないので、コタのそばの山へ上った。
例の先生が行方不明になった山だ。
山といっても、そんなに高くはなく散歩がてらといった程度である。

 この回りもずっとクロスカントリーのコースが続いている。おそらく上級者向けであろう。
荻原選手もサーリセルカで練習したと聞いた。
この辺りを通ったのだろうか?

 ゲレンデみたいに開けているところ(夜はそり遊びのメッカとなる(^^;)を上って行く。
ゲレンデのようであるが、スキーヤーが降りて来る様子はない。

 途中、木の上にリスを発見。口笛を吹いてみる。
やっぱりやめた方が良かったかな、上の方へ登っていってしまった。(^^;
枝の上にちょこんと座り、こちらを伺っている。
その姿がトトロみたいで笑える。
こっちのリスは体がやや大きめだ。耳の毛も長い。
寒いからなんだろうけど、リスって冬眠しないんだっけ?

木登りするリス

トトロ?(画面中央)



 トナカイもこの辺りで放牧しているようだが、今はいないのかな?出会えなかった。

 上に行くとだんだん開けてきた。街が一望できる。
残念ながら、曇ってはいたが。
晴れていると、昼間(といっても明るいのは数時間であるが)は本当に綺麗なんだけどなぁ。
砂糖菓子みたいな感じ。
一面の雪景色に真っ白な樹氷。まさにサンタの国だね。

 遠くの方でリフトが一基だけ動いているのが見えた。

 山頂にレストランと土産物屋がある。
懲りずにトナカイのステーキっていうのを食べてみる。先生達が美味しかったって言っていたからだ。
フィンランドではあまりお目に掛かれない、ビーフのステーキってのもあった。
トナカイの方が値段が高いなんて意外。

 サラダバーがあって、お皿にいっぱい取ったのはいいのだが、なかなかメインディッシュが出て来ない。
サラダだけでお腹いっぱいになっちゃうよーって思ってたら、ウェイトレスの人がちらちらこちらのテーブルの上を見ているのに気付く。
もしかして、これ全部食べないと出て来ないの?(--;
お皿を綺麗にして、ほとんどお腹がいっぱいになった頃にトナカイのご登場。(^^;ああ不覚!
メインディッシュも相変わらず量が多い。
マッシュポテトの上に、トナカイの細切れ肉を焼いたようなのと、ベリージャムが付いていた。
味はそんなに不味くもないが、やっぱり匂いが気になる。ポテトとジャムと一緒に肉を食べる。

 そうそう。親子連れの日本人がいて、お父さんと目が合ったので軽く会釈した。
某大手旅行会社のツアーの人かな?

雪山登山(?)

山頂レストラン



 お土産を買い、もと来た道を戻る。
雪が降って来た。

 スキーでそちらの方向に滑って行く人が数名。
げっ、ここ降りるの?しかもクロカンで!?
かなり恐そう〜!(^^;
途中スノーモービルが2台降りて行った。



 夜も雪が降り続いていた。
オーロラが見られないとなると、とたんに眠くなる。
相棒は、まっしぐらに寝床に入っている。
私は目覚ましを小刻み(約1時間半おき)にセットし、就寝。

 夜中の2時頃に少し星が見え始め薄いオーロラが出始めたので、相棒を無視矢理起こす。
まだ、何か散らついているようだが、ダイアモンドダストみたいだ。そのせいで、少しだけ霞んでいる。
オーロラは放射状に出ていた。下の方まで延び白く濃く光っていた。
今日のも凄くなりそうだぞ!と期待してコタの方に行く。
でも、実は・・

 下の方の光がいつまでたっても動かない。それに、放射状になってるのは空半分だけ。
不審に思っていると、一本だけ動く光が・・その真下には車が走っていた。

 実は、空じゅう霧がかかっていて、下の方の光は地上の照明が霧を照らしているのだった。
下から上に向かっているから放射状に見える。
上にあるのはオーロラ。でも、放射状に出ているのかよく分からない。
もやもや出てるのが、霧を照らしているだけのような気もする。
がっかりして、ホテルへ戻った。


7.サーリセルカ最終日〜帰国

 空港行きのバスを待っていると、酔っ払ったフィンランド人の男の人が話しかけて来た。
日本から来たと話すと、「日本はノースノーか?」と聞かれた。
私は、思いっきり

「Yes(^▼^)」

 と答えてしまった。
彼は上機嫌で去って行った。
しまった、東京神奈川辺りはまだ降っていない、というつもりで言ったのに。(^^;
あの人、日本が常夏の国だと思っちゃったんではなかろうか?
でも、まともに答えようとすると、結構難しいぞぉ。

ホテル周辺

ホテルにて



 イバロではチェックイン待ちの行列でごった返していた。
国際線の方も一緒にチェックインしたのだが、残念ながら窓側の席は取れなかった。
まあ、夜中だからロシア上空なんて見るものもないんだけどね。オーロラ以外は。(^^;

 国内線は自由席なのだが、国際線共にたまたま例のカップルの後ろの席だった。
そうそう国内線に乗る時だけは、ちょっぴりストレス溜まるんだよね。向こうの人って、順番に並ぶって習慣があまりないみたい。(^^;
だから、後ろの方で行儀良くしてると、どんどん入られちゃうのね。結構図々しくいかなきゃいけないのかなぁ。


イバロ空港の朝焼け

フィンエアー



 国際線では、出発直前にちょっとしたトラブルがあった。
急病人が出て、出発時刻が一時間ほど遅れたのである。
私もなんとなく空気が悪いな、と思っていたので空調を強めた。
おかげで、今度は喉が痛くなってきたのだが。

 シベリア上空を飛んでいた時、オーロラ出現の放送はかからなかった。
前回は英語で機内放送してたので、今回は出ていなかったのかも。
実際、機内の灯りが結構明るいので、見るのも大変なんだけどね。(^^;

 疲れと眠気でぐったりしていたが、機内ではほとんど眠れなかった。

 とにもかくにも、感動的で辛い日々は終わったのだ。
あのおじさん、いぬぞりには乗れたかな?
色々なことを考えながら、帰路についた。


おしまい。