スウェーデン旅行記/新天地編(1/)

1.出発〜ユッカスヤルビ初目

 成田からコペンハーゲンまではおよそ10時間半。ヘルシンキまでとさほど変わらない。
ただ、乗り継ぎの多さには参ってしまった。
とにかく辛かった。何がって、着陸時の耳鳴り。
3回も乗り継いだ上、ストックホルム→キルナ間は経由地なんてものがあったので、結局4回も降ろされた。
離陸はどうってことないのだが、着陸の度に耳がガンガンして、

「もう降りないで〜!」

って叫びたい気持ちだった。中耳炎になりそう・・。
そのせいか、フィンエアーがすごく快適に思えた。

 時差ボケと耳鳴りでぐったりしながらキルナに着いたのは夜の11時半。
そこから迎いのタクシーで15分ほどのところにあった。
ユッカスヤルビといえば有名なアイスホテルがある。
ここに泊まるのだ。
あ、もちろん、泊まるのはちゃんとしたコテージの方。
氷の部屋なんて絶対嫌だ。(^^;

 簡単な説明の後、荷物を置き、オーロラ探索へ繰り出す。
すごーく眠かったがこの日を含めて6泊。
寝ている余裕などない。
少し曇っていたが、晴間も出たのでしばらくウロウロしていた。

 そろそろ諦めようかという時に、相棒が近くのコテージへ入って行ってしまった。
オイオイって思いながら着いていくと、酔っ払った外人男性3人で盛り上がっていた。
オーストリアから来たという(自称)有名ミュージシャン2人と謎の男性。
どギツい青色の酒を進められた。
グラスを近付けただけで熱い気体が出ているのを感じたので、ちょこっとだけ舐めてみた。
うげーなんじゃこりゃ!

「少しずつ飲むから辛いんだ。一気に流しこめ。」

ってなことを言っていたので、相棒が一気に飲んで目を丸くしていた。(※相棒は一応強い方なのだが)
私はもちろん遠慮しておいた。
その代わり、謎のおっさんの飲みかけのビールをもらった。(^^;
これから私達どうなっちゃうんだろう?(^^;;

 有名ミュージシャンの1人はコンダクターで、谷村新治と一緒にコンサートをしたことがあると言っていた。
もう1人はフォークシンガーで、翌日(というかもう当日だったが)キルナでコンサートがあるらしい。(^^;
相棒が余計なことを言ったおかげで私までギターを弾かされるハメになった。
弾けないっちゅーの!
ギターをやっていたのは10年以上、いやもっともっと前の話。しかも、クラシックの合奏だってゆーの。指なんてとっくに動かないし、爪もガタガタ。フォークは遊びで弾いたけど、譜面なんて覚えてないし。
仕方なく、某曲のパートをちょこっとだけ弾いた。酔いが冷めちゃったんじゃないかぁ?

 昴も歌わされた。
これも歌詞を覚えていない。アルコールのせいか、途中のメロディーまで忘れてしまった。
なぜか美空ひばりの”川の流れのように”が浮かんでくるんだよね。

 会話もままならないまま、部屋の中はよく分からない盛り上がりで満ちていた。
歌も歌ってくれて歌詞のところどころがおかしいらしいのだが、(英語が)分かったり分からなかったりで笑うタイミングが難しかった。(^^;
カントリーロードは出だしですぐ分かったので、題名を言うと笑ってくれた。

 デジカメで写真を撮っていたら、プロのカメラマン(パパラッチ(^^;)という人が入って来たので撮ってもらったりした。
その後、フォークシンガーのファンらしき人達が押しかけて来た(というか、もう一人の謎の男性が呼んで来た)のだが、さすがにもう寝なければと言って断っていた。
(そもそも、コンサートなのに飲んでて大丈夫なのか?)

 我々も自分のコテージに戻った。
もう4時近かった。

あー!3時オーロラ見逃したぁ!!

(これまでの経験から、この時間が最後の観測チャンスになる可能性があるので)
予期せぬ出来事で相棒にぶーたれると、外を見ていたら突然謎の男性に呼ばれたのだという。
まあ、時間も遅かったから観測出来ない可能性も高かったしな。どうせ諦めようとしていたんだし。
たまにはこういうのもありかな。
ってゆーか、眠いぞ。