DISK REVIEW
21:BREAK & BEATS
REVIEW BY 2006・07・03

V.A: ULTIMATE BREAK & BEATS #11
GENRE:
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RELEASED:
FORMAT:LP ALBUM
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COMMENT:
やはり、ブレイクビーツをテーマにコノシリーズははずせません。その名も『究極のブレイクビーツ』ですからね。ソノ筋の方には超がつくほど有名かつ定番なアイテム、ヒップホップシーンはもとより、全てのジャンルに多大な影響を与え続ける名シリーズですね。単に音ということに留まらず、音楽の聴き方、また音楽をDIGする、掘りかた、という観点でも、プロ、音楽ファン問わず与えたモノはすごいとおもいます。ロック、ジャズ、ファンク、ラテン、ガラージなモノ・・・良いビートにはジャンルの壁はないというコトを知らしめた名シリーズでもありますね。今回は何十枚もでている当シリーズでも『インピーチ』収録のこの盤をピックアップしてみました。

JB『ファンキー・ドラマー』と並ぶほど、それ以上にその使用頻度も最高レベルなクラシック・ブレイク
でもあるTHE HONEY DRIPPERS『IMPEACH THE PRESIDENT』。このビートは2枚使いでオールドスクールミックスでプレイされたり、つかいがっても最高。ビートとして、パーツとして、本編も合わせてサンプルされ続ける名曲。個人的にもフェイバリット・ブレイク5本の指に必ず入りますね。ヒップホップ好きにはたまらないビートでしょう。やはりハイハットがキモですね。曲としてはファンクですね。THE HEADHUNTERS『GOD MAKE ME FUNNY』。この曲も有名なブレイクでよく使われますね。パーカッションを使った非常にあとをひく魅力的なビート。オリジナルアルバムと合わせて2枚持ってます。パーカッションの効いたレアグルーブなファンク。本盤ではサビ部は省略されています。LUCY HAWKINS『GOTTA GET OUT OF HERE』。パーカッションの効いたラテンテイストあるファンク・ガラージ曲。ピッチの速いガラージ・ミックスにはいれたくなる使いやすい曲ですね。アース『GET AWAY』なんかにつなげたくなる、そんな感じ。ガラージ系ブレイク。ORANGE KRUSH『ACTION』ムロ氏もプレイする非常にパンチの効いたドラムが最高なエレクトロでファンキー&クールな1曲。オールドスクールなプレイにまんまイケますね。女性ボーカルでラップもしてます。効きます、強力ナンバーですね。個人的にも好きなジャズ・ファンク・グルーブ゜ファンク株式会社゜ことFUNK INC. 。本盤では第三段、第四段でピックアップしたクールアンドザギャング『KOOL AND THE GANG』に収録の『KOOL IS BACK』をカバーしたラテンテイストあるインスト・ファンクナンバーが収録されています。強力なブレイクあります。FAUSTO PAPETTI『LOVE'S THEME』打ち込みビートからもいけるガッチリしたブレイクからはじまるインスト・ジャジー曲。ミックスの最後なんかにうってつけなつつみ込むようなあたたかいヴァイブスのある曲。どれもブレイクだけでなく、単純に曲として素晴らしいですね。
 

山下達郎: DANCER
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RELEASED:
FORMAT:LP ALBUM
COUNTRY:JAPAN
LABEL:
COMMENT:*LP-ALBUM『ROCK'N FUNK TATSU』に収録
山下達郎3本指最後の1本である、『ダンサー』。もう、、、これにつきますね。数多くの名曲がある氏ですが、個人的にはこの曲にとどめをさしますね。海外のミックステープでその存在をしり、ながい間WANTをしつづけ、ようやく最近発掘できました。 コノ曲はブレイクビーツであるコトと、(とてもしっかりとした長いブレイクです)音も最高にジャジーでクール、そして詩も最高な非の打ち所のないパーフェクトな曲ですね

このアルバムはベスト的な盤ですが、他のベストものとは少し違い、ヒット曲というより氏のロック、そしてファンクな楽曲に焦点を合わせてますね。またブレイク目線でも素晴らしく、今の感覚でも素晴らしいモノがあり、まるで見通していたかのように質が高いアルバムですね。良いものは、本物は残ると。

他にも、すでにピックアップしてあるカバーネタでもある『SPARKLE』、3本指の1本『SOLID SLIDER』。また、ピックアップしようと思っていた少しPファンクはいった良曲『YELLOW CAB』。ガッチリした太いビートを打っていて、ブレイクとしてもいけるファンキーでクールな曲。めずらしく英詩です。またミディアムめで爽快なファンキー・フュージョン『LOCVE TALKIN’』も上質な良曲ですね。また、なかなか良いモノとして、゜とんかく楽しもうぜと、リズムにのって、ステップ踏んで朝までダンスを、ファンキーな夜を ゜そのメッセージも素晴らしい四つ打ちドラムの軽快なファンキーサウンド『FUNKY FLUSHIN’』。中盤にパーカッションのブレイク部もあり、2枚使いすればかなりいい感じに使えそうな曲。ミディアムテンポのファンキーなハードロック『HEY REPORTER!』。ファンキー・フュージョンな『HOT SHOT』、『BOMBER』。マイケル『ビリー・ジーン』的な太いブレイクからはじまる『SILENT SCREMER』。

捨て曲はないですね。特にSIDE Aは熱いですね。なんとDANCER、SOLID SLIDER、YELLOW CAB、SPARKLEが続いてはいってますからね。やはり氏の楽曲はドラムもベースも、とにかく音がふとくて良いですね。
O.S.T: THE FRENCH CONNECTION'
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COMMENT:*LP-ALBUM『BEST SCREEN THEMES FOR ACTION AND VIOLENCE』に収録。
このところポータブルプレイヤーを持参して、店でかたっぱしから視聴させてもらったりしているのですが、そのなかでもとびきりの掘り出し物な1枚です。映画『ゴッドファザー』と『現金に手を出すな』のサントラ・アルバムなのですが、超ド級の音が収録されています。

この曲に並ぶ黒さ・・・100点超えの究極のブラックネスを発掘したと、腰がくだけそうになりましたね。興奮覚めやらずな、何百回聴いたかわからないほど夢中になってしまった、ソンナ1曲です。バスドラの四つ打ちドラムからはじまりメチャメチャ黒いスリリングなブレイクビーツとしてもバッチリな展開がはじまるのですが、音はルパンに通じるこれでもかと黒いブラックスプロイテーションですね。最高です。STANLEY MAXFIELD ORCHESTRAによる楽曲。他の収録曲も非常に素晴らしく、ROGER HERMANN ORCHESTRAによるブレイクを刻むドラムにパーカッションの効いたスリリングなオーケストラ・ジャズ・ファンクとして最高な『VIOLENT CITY』。エフェクターを使ったノイジーなベース、ギターが印象的なファンク・ロック『BULLITT』も強力ですね。ゴッドファザーなスロー・ミディアム・ジャズナンバー『TOUCHEZ PAS AU GRISBI』もなかなかですね。そしてSTANLEY MAXFIELD ORCHESTRAによる力強いブレイクを刻むドラムにホーンセクション等のる『LA SCOUMOUNE』。ブラックスプロイテーションなジャズ・ファンク『L'AVENTURE C'EST L'AVENTURE』。またゴッドファザー・メインテーマ『THE GODFATHER』も収録です。
RAMSEY LEWIS: SALONGO
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COMMENT:*LP-ALBUM『SALONGOに収録
アースウィンド・ファイヤー(モーリスホワイト)の下積み時代の恩人的存在でもあるというラムゼイルイスです。この曲は非常に太くガッチリした強力なブレイクで、個人的に相当好きなブレイクですね。ピッチが速いジャズ・ファンクで高揚感のあるガラージ的な曲でもありますね。展開もあり2枚欲しい曲ですね。ピッチを下げて聴くとより最高ですね。またベースが効いた骨太な上曲として 足回りの太いバスドラの効いたブレイクビーツからはじまる黒さのたまらないクールなミディアム・ファンク『AUFU OODU』。こちらも良いブレイクしてます。コーラス等にアース色を感じ取れる『BRAZILICA』。よりジャズ、そしてロック色の強い『SEVENTH FOLD』。どれも2枚使えば強力なグルーブを作り出せる、そんな曲たちですね。あまりプレイ向きではないかもしれませんが、パワフルなドラムからはじまる黒くパワーのあるジャズ『SLICK』。ラウンジに良さそうなピアノがメインなスムース・ジャズ『NICOLE』。また各曲のインタールードにインストいれたりとアルバムとしてしっかり作られていますね。

アルバム全体に音が太くブイブイうなるベース、ふとく骨太なドラムと、黒いです。アースのモーリスホワイトがプロデュースに参加してますが、アースの音とは違いポップ色はないですね。ファンク色の強い捨て曲なしのジャズアルバムですね。
L.T.D.: CUTTIN' IT UP
GENRE:
STYLE:DRUM BREAK/BREAK&BEATS/FUNK
RELEASED:
FORMAT:LP ALBUM
COUNTRY:
LABEL:
COMMENT:*LP-ALBUM『LOVE MAGIC』に収録
曲自体は正直悪くもなければ良くもない80sファンクな音ですが、頭のブレイク部がとびぬけて良く、ブレイクビーツとして最高レベルですね。やはりプレイ向き、2枚向きな曲。多くのアーティストにプレイ、使われているクラシック・ブレイクですね。EPMDもメガミックス的な曲で2枚使いしてますし、ロードフィネスも来日のさい2枚使いしてましたし、DJプレミアもフェイバリット・ブレイクに挙げていると『WOOFIN’』誌にも記してありました。アルバムとしては、スムースなスロージャム『APRIL LOVE』、『NOW』はなかなか良いです。゜NOW゜はサンプリング・ソース。80sなファンク・レゲエ『IT MUST END』も意味はありますね。他の曲は80sファンクといったサウンドですが、やはり悪くもなく特別良いとも思わないです。やはり『CUTTIN’ IT UP』のブレイクにつきますね。
DJ MURO & PAUL NICE: W.K.O.D. THE NEW ERA OF BREAK BEATS
GENRE:MIX TAPE
STYLE:
RELEASED:
FORMAT:TAPE
COUNTRY:
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COMMENT:
確かCD化もされていると思いましたが、コノ1本ではDIGな極上ブレイクを堪能できます。

A-SIDEがムロ氏によるミックス、B-SIDEではD.I.T.C.周辺プロデュースもしているというPAUL NICEがミックスしています。ソウルトレインでの氏のブレイクミックスに非常にショックを受けていたので、このミックスはたまりませんね。本作はその路線でのミックスですね。ブレイクの2枚使い、という。『KING OF DIGGIN』の名のとうりムロ氏のセレクトは、未知のビート、きいたことないアーティストばかりで、ホント、刺激されます。

ここでの氏のミックスではDIGなセレクトをされた氏自身の作品のネタモノも収録のストイックなまでに熱い2枚使いが堪能でき、よりヒップホップな、そしてより太いブレイクを、という内容ですね。わりとガッチリ組まないでラフにミックスした感じを受けますが、流れは勿論、要所に゜サビ゜があり、聴き応えありますね。購入した当初はムロ氏のサイドばかり聴いていましたね。とにかく音が太くて。

BサイドではPAUL NICEによる゜B面らしい゜A面での流れを受けつつしっかりダウンしていくトコロまでしっかりと流れをつくっていますね。ここではブレイクは勿論ですが、よりグルーヴ感に重きをおいている感があり、聴けば聴くほど味がでてきて、今ではドップリと浸かってますね。PAUL NICEによる中盤までの流れは特に素晴らしく、ミックスでもあり、なにより新しいモノを創造していますね。クリエイティブさのあるミックスですね。また曲の、空間の捉え方が絶妙で、四つ打ちドラムあれば、よりロッキーな曲あり、ダウンしたと思えば、また揚がり、とクロスオーバーなミックス(個人的にソウ捉えてます)ですね。今最も求めているミックススタイルです。尚後半での、曲調からすると゜アイ デ△ック ラブ゜と唄うエロくエッチな曲は、勿論ここでの解釈は゜アイ ディグ ラブ’。まさにこのテープを象徴する1曲でしょう。

D.I.T.C.の中心人物であるロードフィネスが昔『サイファ』でプレイした30弱のミックスが現時点での最高ミックスなのですが、やはりソノ名もD.I.T.C.『DIGGIN’ IN THE CRATES=レコードを掘る』がらみのモノは素晴らしいですね。掘ることの楽しさ、なによりまだまだ最高な音はきりなく存在する。と、嬉しくなりますね。主張性、中身のないつまらないありきたりのミックスとは違いストイックなまでにブレイクにこだわった非常に意味のある濃ゆいそして黒い1本ですね。
JAMES BROWN: FUNKY DRUMMER
GENRE:
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RELEASED:
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COUNTRY:
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COMMENT:
ブレイクビーツをテーマにこの曲をはずすことはできません。やはり、この曲が最もフェイバリットなブレイクビーツになりますかね。5本指には確実に入りますね。

曲題もずばりなこの曲はまさにファンキーなドラムを叩いてますね。まさにブレイクビーツの王様であり、かつ王道中の王道な究極ブレイクですね。第三段にこのブレイク部をループした使い勝手最高なバージョンを取り上げましたが、今回はオリジナルバージョンである『ファンキー・ドラマー』をピックアップしました。曲自体最高で、もうでだしのホーンからやられてしまいますね。ひたすたループするベース、ギター、ホーンセクション。そのうえでくりひろげられるソロセクション達、JBのリズムにのったセリフそしてシャウト。(やはりコノJB こそがヒップホップのルーツのど真ん中であることは明白ですね。)そして最大のキモであるJBの掛け声からはじまるブレイクにやられてしまいますね。そのあともう1度くるブレイク部も最高です。非常にスムーズであり、ファンキーで気持ちいい最高なグルーヴ感を堪能できます。もう、幸せかんじちゃいますね。たまりません、ホント。。

そうそう、このファンキードラマーのドラマーであるクライド・スタッブルフィールド、そして同じくJB'Sの重要ドラマーである『ソウル・パワー』、『セックス・マシーン』等叩いているジョン・ジャボ・スタークスの教則ドラムビデオというものがあるのですが、こちらも一見の価値ありますね。勿論F・D叩いてます。KD感謝。
 ダンスミュージックの究極のテーマの1つであるビート。今回は個人的に最もフェイバリットなジャンル、そして音楽であるブレイクビーツをピックアップしてみました。ブレイクビーツにはファンク、ソウル、ジャズは基よりロック、はたまた学校の教材音源・・・。そう、ブレイクビーツにはジャンルという概念はなく言うなれば、ドラムがぬけた(ドラムだけでビートを刻んだ部分)箇所、を含むモノ、またドラムだけでなくともソレ自体が単純にのれるビートであるモノ全ての音楽ということになりますね。『クールハーク』が発見し、生み出したドラムのブレイク部を2枚使いするという発想がブレイクビーツの発祥であり、またそれはヒップホップの誕生でもあります。そして今日のダンスシーンに留まらず多くの音楽に影響を与え、また土台になっているといっても過言ではなく、勿論のことにヒップホップはブレイクビーツ・ミュージックですし、ヒップホップを突き詰めると、やはり、そのオリジナルサウンド、そしてブレイクにたどり着くのではないでしょうか。個人的に最も好きな音楽は何?の答えである。BREAK&BEATS。。コレにつきますね。ブレイクビーツについてはいずれ詳しくレビューしたいと思います。今回はオリジナル・ブレイクに焦点をあわせましたが、(結果的に王道的なモノが多くなってしまいました。)また幅広く、現行ブレイクビーツモノ、ブレイクビーツ以降のモノも取り上げてみたいとおもいます。これまでもかなりの数のブレイクものをピックアップしてきましたので各レビューも参照ください。
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