高齢者と怪我

 以前、高齢者(65歳以上)と骨折の関係を調べましたので、以下にその結果を示します。

 下図は高齢者の日常の行動と骨折との関連性を見たものです。赤丸と緑四角が近ければ近いほど、関連性が強くなります。そのような目で見てみますと、日常活発に行動する人は骨折しにくいといえます。大腿頚部の骨折は日常外にあまり行かない人に多い傾向にあります。


 下図は歩き方と骨折との関連を見たものです。しゃきしゃき歩く人には骨折は少ない事がわかります。杖を突いて歩く人に大腿頚部骨折が多く、歩くのに介護が必要な人は転子間骨折が多い傾向が解ります。しゃきしゃき歩く人は、転びそうになったら、反射的に手を突いたりするために、その他の骨折が多いのかもしれません。

 大腿骨頚部骨折をすると、歩行できませんので、そのままにしておくと寝たきりになってしまいます。長い期間寝たきりでいますと、肺炎を起こしたり、ボケが進んだりします。そのため、手術は早めにするのが一般的です。
 中には、骨折していても痛みの訴えのない人もいます。骨折している可能性があると思われたら、早く病院で見てもらってください。
 でも、一番大切なのは、骨折(転倒)しないように、普段から足腰を鍛えたり、バランス感覚を養うことです。
 次に、生活環境の整備も大切です。滑りにくい床にするとか、躓かないように段差を無くすとか、手すりをトイレや浴槽に設置するといったことも大切です。また、骨折防止のプロテクターもあります。

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