コンサートレポート
管理人の視点から書き残したコンサートの記録です。
2007.6.3 真清田神社 参集殿にて
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今日の本番は、不破氏の母校である起工業高校同窓会のパーティ演奏。場所は真清田神社の参集殿。この場所は何年か前にJCのパーティ演奏で経験しているが、今回の本番はどんな感じで進んでいくのか全くわからず、曲順、曲数も果たして決めた通り全て演奏できるのか、もしかしたら足りなくなるのか、そういった事が事前に全くわからない本番だった。
10時に会場入り。簡単に何曲かリハーサルを行なったが、自分の音が妙に小さく聴こえた。全体がどういう風に聴こえるのか、そのバランスがすごく気になった。その点をアドバイスしてくれる人がいなかったのでメンバーが交代で聞くしかなかった。パーカッションとアンプを使うベースは問題なし。ピアノとサックスにはマイクを使用する事でこのバランスの悪さは解決。ちょっとしたハプニングだった。
11時半スタートとの事だったが、15分ほど遅れてスタート。同窓会とは全卒業生が対象との事で、年配者から若い人まで幅広い年齢層の参加者だった。その中に元BCOメンバーを発見! まさかこんな所で知人に会うとは! ちょっと嬉しい瞬間だった。
乾杯の音頭と共に演奏をスタート。最初はBGMとして演奏が進んでいき、演奏を聴いているのは近くにいる一部の人たちだけだったが、序々に我々の周囲に人が集まってきた。一気にその人だかりを増やしたのはやはり「ラテン・フィエスタ」。曲自体が聴き栄えするというのもあるだろうが、やはりラテン・パーカッションの演奏が聴く人を引き寄せたのだろう。「エル・クンバンチェロ」の前に入れた延々と続くパーカッションソロでは途中何度もお客様の拍手喝采を呼び、演奏途中にもかかわらず我々もその間は楽器を下ろしグラスを片手にその演奏を楽しませてもらった(笑)。パーカッションは私がアルトでカデンツ演奏中にも、その合間に合いの手を入れてくれた。練習では一度もなかった事! 一度目は突然いつもと違う事をやられて「おや?」っと思い、せっかくのアドリブを生かす余裕がなかったかもしれないが、2度目からはパーカッションもはっきり入れてきて、私自身も彼の音がおさまってから自分が次のフレーズを始めるという対応を意識してできたと思う。練習で一度もやらなかった事を本番でいきなりやられる事に対して即座に対応するというのは多分私自身初めての経験。些細な事ではあったけれども、アドリブがきかず常に譜面通り練習通りに本番をこなすことしかできなかった私にとって、本番でいつもと違う事を意識して行なうというのは新鮮な喜びだった。いい経験をさせてもらった。
時間が足りず用意した曲を全部演奏する事ができなかったが、パーティは大盛況のうちに終わった。周囲にどんどん集まってくる人たちが楽しそうに聴いてくださっている様子は演奏の最中でも目に入ってきて、それが嬉しくて演奏にも熱が入った。最も演奏する事が楽しく幸せだと思える瞬間。奏者が演奏する事で聴衆を楽しませ、聴衆が楽しそうに聴いてくださる事が奏者を楽しませ、共に楽しい時間を過ごす・・・これこそが音楽のあるべき姿だと、こういう瞬間を味わう度にいつも思う。「いい演奏を聴かせてくれてありがとう」と、大勢の人が言ってくださったが、我々こそ楽しく演奏させていただいた事に感謝したい。
間に少し休憩時間があり、その時間は我々も料理をいただいてもいいという事だったが、せっかくの犬山観光ホテルのおいしい料理だったのに、ゆっくり楽しむ時間がなかったのが唯一残念な点だった(苦笑)・・・と言いつつ私は慌しい中ひととおり好きな料理を取ってきて食べる事ができたけど(笑)。デザートをたくさん残していただいて、これをゆっくりパーティ終了後に楽しめたのは嬉しかった。
いつもは終了すると参加者はさっさと帰ってしまうらしいが、今回はいつまでも話に花が咲き、帰らず留まる人が多かったという。我々の演奏がそういういい雰囲気を作ったと何人かに言われた。もしそうだとしたら音楽には何と素晴らしい力があるのか。そして、我々の演奏に少しでもその力が備わっていたとしたら、これ以上嬉しい事はない。
嬉しい事に来年の同窓会での演奏も約束された。「参加費が高くなっても参加したい」「次はもっと大きな会場で」など、派手な話も上がっていたらしい。どうなるかはわからないが今から来年が楽しみである。我々も次までにもっとレパートリーを増やし、もっと楽しんでもらえる演奏ができるようにならなければ。