コンサートレポート

管理人の視点から書き残したコンサートの記録です。

 2008.1.7 名鉄トヨタホテルにて

今日は、あるBCOメンバーからの個人的な依頼で、某社の幹部新年会パーティ演奏。平日でしかも会場が豊田という、通常平日の本番は会社を休むところ、新年早々会社を休むのもどうかという状況ではあったが、パーティ開始が夜7時との事で、定時まで仕事をして会場に向かっても充分間に合うし、せっかくの依頼は断りたくない・・・という事で、昨年急遽入った本番だった。10月のプチ・エフォールから11、12月の明治村と、構えた意識で準備に臨む日々が続いていたので、久々に気楽に演奏を楽しむ事ができるこの仕事が嬉しかった。去年明治村本番終了からこの本番までの間に練習に集まる事ができなかった為、明治村で使った曲をメインに、8月アンジェロで使った中からもBGMにふさわしい曲を合わせて7曲と、ピアノフューチャー曲を数曲用意し、あとは各自が進行の確認&準備を行なうのみで今回の本番に臨んだ。

 9連休だった年末年始休みを、かつてないほどのんびり過ごした私。仕事始めだったこの日など仕事に身が入るわけがない(苦笑)。この日は早々に「今日は私用で早退させてほしい」と宣言し、多少なりとも早めに会場入りしてウォームアップしたかったのもあって、仕事を30分ほど早く切り上げて豊田へ向かった。前日のうちに楽器・譜面台など荷物を不破氏に預けておいたので、私は楽譜だけを持って会場へ向かえばよかった。会場は名鉄豊田市駅から歩いてすぐの名鉄トヨタホテル。この豊田市駅は以前トヨタ関係の仕事をしていた頃、トヨタ本社へ向かう際の乗り継ぎ駅で、自宅からトヨタ本社まで片道3時間以上もかかる通勤を毎日のように強いられた、実はあまりいい思い出のない駅。この日は2年ぶりにこの駅を訪れた。勤め先の上前津から豊田市駅まではおよそ50分。一人で向かうにはあまりに遠いが、昨年秋に購入してから愛用しているipodには音楽だけじゃなく映画も入れられる為、最近の私はこういうムダに長い時間も苦ではない。

 6時頃会場入りすると、もうセッティングを終えた3名がリハーサルを行なっていた。まるでマイクを使っているのかと思うほどよく響いていたが、不破氏のベースに使っていたアンプ以外は特別音量の拡張はしていなかった。3人のリハーサルの邪魔をしないようにとこっそり吹いた私の音もかなり良く響いていて、これなら楽に吹いても相当気持ちよく響く・・・と、明治村に続いて響きの良い場所で吹かせてもらえる事がとても嬉しかった。

 6時半近くにやっと私もリハーサルに参加したが、6時50分にはお客様を迎えなければならず、2〜3曲をバタバタと合わせてリハーサルは終わり、着替え等をしていたら息つく暇もなくお客様出向かえ演奏を開始しなくてはならなかった。曲順がまだ決まっていないと聞いていたので、リハ後に相談しなければと思っていたのに相談する間もなく本番が始まってしまった。「掲示板に書いた順番でいい」と、メンバー専用掲示板に準備する曲を確認する意味で不破氏が書きこんだ曲の順番で・・・と言われても、ただ羅列しただけ、曲の緩・急や雰囲気を全く考えないで並べられていたあの順でいいハズがなく、その順番でさえ正確に覚えているメンバーが果たしていたかどうかも謎。BGMでも曲順の工夫は重要。ギャラが支払われるのだから、いい加減な仕事はできない。それに演奏中に曲と曲の間でいちいち相談したり、事前に楽譜を並べずガサガサと探すようなみっともないマネもしたくない。私は非常に焦った。幸いお客様を出迎える演奏に私は参加しなかった為、このスキに依頼者から演奏時間を確認して独断で曲順を考えた。その決めた曲順をメンバーに伝えるヒマもないほど緊迫した状況だったがなんとか前半3曲はメンバーに曲順を伝え、どうにか無事本番を開始する事ができ、本番前の動揺が影響する事なく演奏も上手くいった。まったく、冷や汗をかかされたハプニングだった(苦笑)。

 演奏時間は前半15分、後半20分に分かれていて、後半の前に20分ほどの休憩時間があり、ここで後半の曲順の確認をし、やっと一息入れる事ができたので後半は落ち着いて演奏を開始し、演奏も心地よく響く会場で、私は仕事を忘れて楽しんだ。BGMだから鼻歌気分で吹けばいいと思っていたのに、選んでおいたリードがとても調子良く、あまり気持ちよく響くものだから、ついコンサートのように力を込めて歌い込んでしまった。歓談しながら聴き流してもらえばいい演奏だったのに、歓談の邪魔をしていたかもしれない。いつもはざわざわした中で演奏するのに、今回のパーティは妙に静かだった。演奏自体は良かったと思うが、果たして楽しんでもらえたのだろうか?

 本番終了後、用意された食事をいただいた。お正月らしい料理。このひとときもパーティ演奏を引き受ける際の楽しみの一つ。依頼者が「料理が少ない」と気にしていたが、充分だったし美味しくいただいた。他にも本番中皆に演奏を聴く様言って回ったり、我々の食事時間が少ない事を気にしたり・・・と、気を遣いまくりだった依頼者。充分な待遇で楽しく仕事をさせてもらったのだから、そんなに気を遣わなくてもいいのに・・・なんだか仕事を引き受けた為にかえって余計な気苦労をさせているみたいで申し訳ない気分になってしまう。でもリハーサルから聴いていて「いいねぇ」と何度も我々の演奏を誉めてくれた依頼者は少なくとも演奏を楽しんでくれたに違いない。新年早々、B.B.Q.として幸先のいいスタートが切れたと思う。ただ今回の本番で一つ悔やまれるのは、本番開始前のバタバタで、せっかくカメラを持って来ていたのに演奏中の撮影を依頼する事をすっかり忘れていた事。だから今回のコンサートレポートには写真を載せることができなかった。

 後片付けを終え、不破家の2人と依頼者は不破氏運転の車で、私と智子さんは電車で帰り、長い豊田線での帰路で今後の事などを話し合った。今年のB.B.Q.の本番は、4月の稲沢市民会館でのワンコインコンサートと、6月に予定されているパーティ演奏が決まっているのみ。なんとか夏以降に去年の明治村のようなコンサートを1〜2回入れたいもの。昨年はB.B.Q.自体の本番が多かった上に、私や智子さんが個人で抱える本番も多かった為多忙を極め、それぞれの練習に充分打ち込めず満足いく結果を出せない事もあった。今年はムリなく計画したいものだ。