Kさんのお宅は築後15年の木造住宅。ご夫婦と3人のお子さん、そして奥様のお母さまもご一緒です。奥様にお話を伺いました。
息子さんの入浴は介助が必要
Kさんの息子さん(21歳)は体が不自由で入浴には介助が必要です。「普段は主人が抱いてお風呂に入れるんです。主人がいない時は下の子供たちも手伝ってくれますよ。小さい時は良かったんだけど、みっくんの体が大きくなったので壁に手足がぶつかるようになっちゃって・・・」とお母さん。洗面所や廊下が狭いこと、曲がり角が多いことも不便だったそうです。「リフォームのきっかけは、ずっと子育てを手伝いに来てくれているおばあちゃんが、リフォームしましょうって言ってくれたことですね」
脱衣スペースと浴室がゆったり。出入口もグンと広くなって、とってもラクに入浴することができるようになりました。
ほんの少しの増築で・・・
狭さを解消するために間取りを変更。浴室部分を北側に45pだけ増築しました。浴室は0.75坪から1坪に。洗面所にも広い脱衣スペースができました。しかも、廊下から浴室への動線がまっすぐになったので、移動もスムーズになりました。「浴槽にふたりで入っても、楽に体が動かせるようになったんですよ」
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設計者より
限られた空間の中にできるだけ広い浴室と脱衣スペースを確保できるように間取りを変えました。階段下の物入も収納量を減らさず、使いやすく改造できました。
(二級建築士・榊原千恵美) |
家族みんなが大満足
お風呂が広くきれいになったことで家族全員がとても喜んでいらっしゃるとのこと。「おばあちゃんは湯冷めしにくいって言いますね。私も温かさが前とは全然違うなあと思います」断熱効果の高いバスルームに暖房装置も付けてあるので、タイル貼りの時よりもずっと快適です。
養護学校を卒業してからは、デイサービスに通ったり、お母さんと一緒に仕事場で過ごしたり、という毎日の息子さん。家では映画とパソコンが楽しみだとか。お風呂にゆったり入れるようになって大喜びなのだそうです。「みっくんはお風呂好きだから、毎日入れてあげたいですね」とお母さんもニッコリ。
リフォームのお話をお聞きして、息子さんを支えるご家族のあたたかい愛情を感じることができました。
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