龍福寺本堂奥の仏壇は
過去帳を補充調査する資料がいっぱいの宝庫だった

 龍福寺では、約10年をかけて平成の大改修が進められていましたが、平成10年10月新しい荘厳で豪華な位牌堂が完成して、そこには真新しい位牌のみが整然と並べられています。私は平成6年8月、お盆の折に龍福寺にお参りしたとき、本堂奥の位牌堂に入ってみた。
見慣れたところだが両側の仏壇には、500年間の檀家の仏様たちがずらりと並んでいました。
 位牌はいろいろで、一人だけの位牌・ご夫婦の位牌・そして歴代の親族をまとめた位牌などで、その数2、000ほどにもなろうかと思われます。
中には坐像の仏様と思われる仏像も安置されていています。これらの仏様は総て写真を撮りまして今も大切に保管しています。

 過去帳を調査している小生には、歴代の仏様が並ぶ「複数が刻字」された位牌が目に付きました。
中には、一つの位牌に30以上もの仏様の法名が刻字された位牌があって、これは正しく歴代の親族である証拠で、仏様の過去帳を知るには最も必要な資料だからです。
 200年、300年にもわたる直系の親族が一瞬にして判ります。
 右の写真は、複数の仏様を刻字した位牌の一部です。
初代・二代・三代・・・・・十代と300年以上にわたる、当主を記録した位牌もあって過去帳調べはぐんと進みました。
 あの位牌堂には、まだまだ多くの古い資料がありましたが、今は見ることができません。

龍福寺本堂奥仏壇の一部