廬山寺

世界的文豪、紫式部が生まれ育った邸宅があった場所です。

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元三大師さま

元三大師堂(非公開)

元三大師堂

 元三大師堂は正面3間、奥行4間で西面し前面1間通りを畳敷きの外陣とする。 内陣は護摩壇を丸柱で柱間1間に2間の正方形平面に囲んだ部分を中心に、その三面を1間の庇でとりまいた形をとり、奥に元三大師を祀る扉付仏壇をおくというものである。般舟三昧院元三大師堂とは規模が違うが、両側1間を取り去ればよく似た平面になる。建立は、天明大火後の天保六年(1835)の再建である。
 元三大師堂では毎月三日に護摩を行っており、どなたでも自由に参加できます。

元三大師良源略歴

良源(九一二年(延喜十二)九月三日~九八五年(寛和元)一月三日 享年七四歳)は10世記に活躍した比叡山延暦寺の高僧。
九一二年(延喜十二) 俗姓木津氏、近江国(滋賀県)浅井郡に生まれ、十二歳のとき比叡山に登り、十七歳で出家。
九三五(承平五) 興福寺唯摩会で法相宗の英傑義昭と対論して名声をあげ、藤原忠平の知遇をえた。忠平の子師輔も良源と師檀関係を結び、摂関家に尊崇された。
九六三年(応和三) 宮中清涼殿で行われた宗論(応和宗論)で南都の学匠法蔵らを論破し、九六四年(康保一)には内供奉十禅師となる。
九六六年(康保三)第十八代天台座主となった。良源は座主として、火災で焼失した東塔の諸堂の再建にあたり、さらに西塔や横川の諸堂や僧房、経蔵など、山内の施設を整備した。延暦寺の三塔十六谷は良源のとき完成した。
九七〇年(天禄一) 『二十六箇条起請』を定めて山内の僧団規律とした。僧の奢侈(しゃし)、武装、私刑を禁じ、籠山結界をきびしく守らせた。また年分度、受戒、灌頂や山内の法会を厳重にし、日常の修行にいたるまで細かく定めた。さらに毎年六月に行う法華大会に広学竪義(こうがくりゅうぎ)という論義を設けて教学の振興につとめた。
良源の門下からは源信、覚運、覚超、尋禅(じんぜん)など学匠が多数でている。
良源は実在の人物であるが、中世以来、独特の信仰を集め、今に至るまで「厄除け大師」などとして、民間の信仰を集めている。現在の寺社・仏閣で行われているおみくじは良源が始めたとされている。  良源は、慈慧大師と言われる。この大師とは諡号(しごう)の一つであり、朝廷から与えられるものである。最澄の伝教大師、空海の弘法大師、円仁の慈覚大師、円珍の智証大師はそれによる。良源は九八九年(永延元)に慈慧の諡号(しごう)を得た。

元三大師
鬼大師
角大師護符
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 元三大師良源は比叡山中興の祖と言われる通り、僧として数々の業績を残され、敏腕かつ知略をもって次々と相手を調伏したことにより、平安後期から鎌倉期にかけて説話集が作られだし、この中に霊験者としての良源が存在するようになってくる。魔滅大師(豆大師)魔を滅する大師とか、角大師とか言われr、その護符が生じ、角大師の護符を家の内に貼っておくと疫病神の災厄から逃れることが出来るという、厄除け信仰は現代でも根強く生きている。
 この異様な角大師の護符の起源については、疫病神が良源を襲おうとしたので、試みに小指の先に疫病神を宿したところ激痛が全身を走り、高熱を発したという。これによって厄病神除去のために自ら降魔の姿を示現して、これを護符に写しとらせたというものである。
  又、木造の鬼大師とよばれる鬼面坐像がある。元三大師が内裏に参上すると女官が騒ぎ、ある時大師が酒宴の場に女官に招き入れられた時、今まで端麗な姿であった大師が、口は耳までさけ、見開かれた両眼からは射るような雷光を放ち、右の手に独鈷を持ち、左の手は握りしめて、共に力強く膝頭を押さえた姿にかわられ、邪念降伏へと導くものである。この鬼大師は「厄除けのお大師さま」として比叡山横川の大師堂、坂本西教寺などにも祀られている。
 さらに、元三大師は「みくじ」の開祖と言われ、徳川家康の側近の天海僧正(上野寛永寺の開祖)が、一般庶民が苦しみ悩んだ時、どのようにすればと、夢枕に元三大師にたずねられたところ、大師が自分が在世中に自ら用いた観音の百籤を信州戸隠山明神の社殿の奥深いところに納めてある。人々の苦しみ、悩みを救うためには、自分の影像の前に置き、信心を凝らして吉凶を占えば、その願いに応じて、判断出来るとされ、「みくじ」は元三大師から始められたものである。

廬山寺と明智光秀の念持佛 地蔵菩薩(非公開)

明智光秀公念持仏

元亀二年の信長の比叡山焼打ちの際、信長に仕える明智光秀に正親町天皇が廬山寺は律家(戒律を守っている)寺であるから焼打ちしないようにとの女房奉書(女消息体で書いた文書)、俗に云う正親町天皇女房奉書(重要文化財)を下さり、焼打ちをのがれる。この縁で光秀の念持仏が奉納される。

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