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ダンジョン速報01 古の護符



 長い戦いの後。フレイムの一撃が、ザトンを貫いた。

邪悪なる魔術師ザトン : 「よくぞ…我を倒した…この戦いこそ…汝らの…力である。誇るべし…誇るべし…」(消失)
タック : 「……あ!」
タック : 「やったああぁぁぁぁ!!」
タック : 「僕、一度はもう駄目かと思ったよう」
フレイム : 「私もだ」
リコル : 「一度ならずとも絶対ダメだと思ったよ」
タック : 「でも、勝ったんだ、あのザトンを倒したんだよね! うわー、なんだかとんでもなくすごいことをやっちゃったみたいだ、僕たち!!」

 そしてトリガが、ザトンの立っていた場所から古い護符を発見する。

タック : 「せっかくザトン倒したのに、こんな古いお守りいっこだけかー。はぁー」(がっくり)

 だがその時、護符に触れたトリガは聞いていたのだ。ザトンの声を。

「我が弟子を…止めてくれ…」
「あやつは、取り返しのつかぬ過ちに手を染めようと…我がもう一人の弟子の…力を借り…頼む…」


GM : 声はそれで、途切れた。

トリガ : 「今、護符に触れたら、先ほどのザトンの声がして、もう一人の弟子の力を借りて、過ちを犯そうとしている弟子を止めてほしいって…」
フレイム : 「ザトンの弟子ですか。また邪悪そうですねぇ」
ジン : 「残留思念、のようなものでしょうか?」
トリガ : 「怨念って感じじゃなかったです。なにか、こう、本当に心配しているような…」
ジン : 「そういえば。戦っている時のザトンも、邪悪というよりは……なんというか」
タック : 「ジンさん、どうしちゃったの? ザトンは悪い魔術師だったんだから、やっつけられて当然じゃん」(頭の中によぎったジンさんと同じ感覚を振り払うように)
ジン : 「封印という言葉も気にかかりますし…」

GM : 帰還すると…、屈強そうな親衛隊を従えた、チビのトッチャンボーヤなこの街の領主がいるよw
トレ坊 : 「ついに、ついにやりよったな! 護符が、手に入ったんやな!?」」
フレイム : 「これはこれは領主様。ええ、こちらに」
トレ坊 : 「すっばらしい! 前のへなちょこパーティとは大違いやー! あんたら、いい〜仕事やりなはったなぁ!」
GM :  トレ坊は、報酬の50000Gを持ってる。
トレ坊 : 「ほほっ、ほほっ、ほほ〜う。これが、これが! わいの親父が世界征服するために使った力が宿っているという、無限の生命力を引き出せる至宝か! すっばらしぃぃぃぃ」
??? : 「…お待ちください、領主様(ロード)」
GM : と、無邪気にはしゃぐトレ坊を遮ったのは…エルフの錬金術師、ヴァレスだ。
リコル : あれ、ヴァレスだ
ヴァレス : 「トレ坊。今しばらく。その護符…本物か否か、判別がつきかねます」
トレ坊 : 「な、なんやて?」
ヴァレス : 「お忘れですか? 15年前の失敗を。魔師団に長年研究させ続けた例の護符もまた…ニセモノだったではありませぬか」
フレイム : (すりかえる気だこいつ)「要らないなら別にいいですよ。これは私たちが有効に活用しますし。ここで渡して、後から『ニセモノだった』と言われては私たちも立つ瀬がありませんしね」
ヴァレス : 「そこで。護符をわたくしが鑑定すべく、一時預かりましょう。本物と判別がついた時点で、王に献上いたしましょう。今、冒険者の皆様に渡す報酬は、わたくしが全額負担いたしましょう」
トレ坊 : 「くっ…ぬぅ。まあ、あんさんがそこまで言いはるんなら…」
フレイム : うわ、すり返る気だ本気で。
ヴァレス : 「冒険者諸君は…我輩と一緒に館まで来られたし」
フレイム : (すり替えと、証拠隠滅? つーかこいつか、ザトンの弟子)
ジン : 「…行ったら、教えてもらえるのですか?」>ヴァレス
ヴァレス : 「さて…君たちには色々と話さなければならないことが多い」
ヴァレス : 「心配するな。あのトッチャンボーヤに護符を渡す気などない。そんな事は今は問題ではないのだからな」
ジン : その護符は、一体……。
トリガ : 「もう一人の弟子さん。のことですか?」>ヴァレス
GM : 意味ありげに微笑むヴァレス。この後、彼が語った事実…そして君たちの取る選択は、その後の運命を大きく揺るがすことに…