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ダンジョン速報04 アブ様がにらんでる?
そして一行はアブドゥールの部屋にたどり着いた。
タック : 「来た。アブドゥールさん…」(ちょっとフクザツな気持ち)
アブドゥール : 「おお、君たちか。よくやってくれた。わたしの研究もこれでまた、完成に一歩近づいたよ」
ここでリコルが激しいアレをぶちかましたのだが、そのシーンについてはあえて本編に譲る。だってあんな面白いシーンを速報で伝えるの、もったいないし(笑)
とにかく、ここにいるアブドゥールが本体ではなく幻視体という実体のあるニセモノのようなものということが確認されたとだけ伝えておこう。
ジン : まぁ、それはそれとしまして。研究って何のことですか?
アブドゥール : 「【神々の力】を利用し、生命の力の謎を解き明かすことだ」
ジン : (…裏は取れましたか)
リコル : 「その力を封印するために死んだ人はそれで生き返って満足すると思う?」
アブドゥール : 「…何故それを知っている? まさか…ヴァレスか。ヴァレスが要らん事を、貴様ら人間に吹き込んだようだな」
タック : 「ヴァレスさんから、話は聞いてるよ」
トリガ : 「あらら、ばらしちゃいましたか…」
タック : 「うん。だってー…」
アブドゥール : 「で? 満足するか、だと? 何だ貴様。人間の分際でこの俺を非難するつもりか」
ジン : 「……死者の気持ちは誰にも分からないですよ」
アブドゥール : 「確かに分からぬ。死者は語らぬからな。だからこそ生きてもう一度語りたいのだ。ヴァレスも、心の奥底では俺と同じことを望んでいるはず」
ジン : 「ただ、ザトンさんは……貴方の行為を止めてくれと仰ったそうです」
アブドゥール : 「ザトン……だと。あの、老いぼれめ。どこまでも、俺の邪魔ばかり」
タック : 「でも、だけど、すごく、危険なものなんでしょ?」
アブドゥール : 「危険なものか。【神々の力】の解析は進んでいる。今の俺なら、その力を取り込み我が物とすることも可能だ」
タック : 「だって、おししょー様たちが命をかけて封印したものなんだよ? おししょー様のことをそういう風に言うの、よくないよ」(でも思い浮かべてるのはヒー師匠)
アブドゥール : 「そんな事までべらべら喋ったのか、ヴァレスは…。勘違いするな。ザトンなど、あのような奴は、断じて俺の師匠などではない」
リコル : 「でも、宿敵の力を借りるみたいで嫌な感じ」
アブドゥール : 「借りるのではない、支配して、使役するのだ」
トリガ : 「ザトンさんは、あなたに何も教えてくれなかったのですか?」
アブドゥール : 「さあな。奴がどういうつもりだったかは分からん。だが、ヴァレスも俺も、ザトンから直接何かを教わったという記憶はない。奴の持っている資料を勝手に読み漁りはしたがな」
トリガ : 「そうですか…。まあ、ここまで話をしたのは単なるこちらのお節介です」
トリガ : 「今日はいつものように取引をしに来たんですよ」
ジン : 「まぁ、今は互いに取引できる立場でしょう。たぶん」
アブドゥール : 「ケンカを売りに来たのかと思ったぞ」
トリガ : 「ケンカを売るなんてとんでもない。単なる宣戦布告です」
トリガ : 「もし、あなたが危険な状態になったときは、必ず止めて見せます。っていう宣言です」
タック : 「うん。いつか本体のとこにたどり着くからねー」
アブドゥール : 「…それができるものなら、楽しみにしていよう」
ジン : 「貴方の願うことに意見する権利は、我々には無いでしょう」
ジン : 「しかし、その行為が私たちの大切な人に危険を及ぼすのならば……」
リコル : 「……裏の」
リコル : 「裏の最深部に、キルケがいるらしい」
リコル : 「……会って話してくる。さっきの続きはその後で」
アブドゥール : 「キルケか…せいぜい、気をつける事だな」
メリッサ : 「あんたら…取引しにきたの? ケンカ売りにきたの?」(汗)
タック : 「うん。おかしいね。今日はこんなつもりじゃなかったのに」(笑)
トリガ : 「ケンカの売り買いも、立派な取引ですよ」