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ダンジョン速報07 閉じた世界の中で
《セカンドパーティ》
セカンドパーティは今、危機に直面していた。
GM : 目の前にわんさか魔物がいて、巨大な扉が奥にある。何かがガシン、ガシンとぶつかっていて、すさまじい轟音がする。
GM : 君たちの目の前には、とりあえずフィーンドが6体立っていて、ニヤニヤと笑っている。
フィーンド : 「来たか。ひゃっははは。ここが貴様らの墓場とも知らずに」
ジン : い、一体何なんですか
フィーンド : 「キルケ様は言われた。『遠慮は無用』だと。つまり、お前らをブッ殺すためには何やってもいいってことだ!」
タック : 「えええ? あのキルケさんが?! 何でそんなことを!?」
フィーンド : 「聞けばお前ら、笑うヤカンから情報仕入れたがってるんだってな? 今、笑うヤカンはものすごく、飢えている! 何しろ一週間、金貨一枚与えていないんだからな! 扉を開けた瞬間、お前らに有無を言わさず襲い掛かるぞ!」
ジン : 「な、なんて酷い仕打ちを!」
フィーンド : 「それだけじゃない。急激なショックを与えれば、笑うヤカンは記憶のすべてを失う! 下手な魔法は使うなよ〜うけけけけ」
タック : 「……キルケさんに、何かが起きた……?」
フレイム : 「それを考えるのは後です! 今は目の前を粉砕しますよ!」
タック : 「う、うん!」
フィーンド : 「さらーに、チェックメイトとして…たった今、裏B9のエアージャイアント様にも助力を仰いだ! 間もなくこちらに来るだろう! サイクロプスを引き連れてなぁ!」
ジン : 「万事休す。ですか」
タック : 「ダンジョンそのものが、全力で僕らを倒そうとしている……」(ぶるぶる)
フィーンド : 「どーだ! 逃げたいだろう? だが、ムダだぜ? もうお前らは逃げられない。この『空間』は、お前らが入った瞬間閉じられた! キルケ様を倒さぬ限り、一生出られんのだ!」
リコル : 「今日は情報聞きに来ただけなのに!」
ジン : 「後戻りはできないということですか」
タック : 「キルケさん……」
フレイム : 「いいことを教えましょう。 弱い犬ほど良く吼える、と世の中では言うのですよ」
トリガ : 「私たちが出られないからと言って、あなたが強くなるわけじゃあないでしょう?」
ジル : 「ふ、この私が死を恐れるとでも? 幾百、幾千の死の山脈を乗り越えてきたこの私に、今更怖い ものなどあるものか」
フィーンド : 「フン、エアージャイアント様たちを見てもそんな口が利けるかぁ? 挟み撃ちにされて死ねええ!」
GM : …と、フィーンドが指をさした先…には、誰も、現れない。
フィーンド : 「…おりょ?」
タック : 「……なーんにも、いなーいよ?」(すぼめた首をひょこっとだしつつ)
ジン : 「な、なんだかよく分かりませんが今のうちです!」
フィーンド : 「バカな。おかしいぞ。俺たちと同時に襲うように合図したぞ!」「報告です。エアージャイアント様は、冒険者のパーティに現在阻まれ、交戦中!」「な、なにぃ!?」
フレイム : 閉じた世界ということでしたが……?
ジル : 「どうした、愉快な報告でもあったかね?」
フィーンド : 「どういう事だ! この空間は閉じられ、どんな人間ももう入れない! それに万一、何者かが手引きしたとて、エアージャイアントに対抗できるような強い連中がそんないるハズが…!」
フレイム : 「居ますよ」
フレイム : 「私たちに匹敵する、パーティーがもう一組」
トリガ : 「ええ、いますとも。」
フレイム : 「私たちに倍する経験を積んだ、『期待はずれ』なパーティーがw」
タック : 「え、それって、もしかして……!」(嬉々)
リコル : 「じゃあ、とりあえず援軍が足止めされてる間に、死ね♪」
フレイム : 「ですね」
フィーンド : 「く…おのれ! くそ!」 と同時に、扉が破壊され…血走った目つきとヨダレをたらした…不気味な笑うヤカンが出現した。