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ダンジョン速報17 哀しき戦い



GM : 《願いの精霊》の効果は聞き届けられ…チャムの身体が奇妙なゆがみを発する!
キルケ@GM : 「…まさか、このような方法があろうとは」
チャム・ホリン@GM : 「離れるなぁ! 我に力を…!」
テオ : 効いた…!?
GM : 精霊の力がキルケを引き剥がした。チャム・ホリンのBPが10点失われる! 残った2体のフェイトスピナーが消し飛んだ。
ジン : 「……空間は!?」
キルケ@GM : 「…チャムの結界は、不完全になったとはいえ、まだ効果はあります。しかし…わたしの力がなくなれば、【中庸】の力であれば彼女に届くはず!」
トリガ : やった!

 戦いの趨勢は徐々に人間側に傾いていく。

ジン : あと一押し!
チャム・ホリン@GM : 「ああっ…いや…いたぁ…ひどい、どいつも、こいつも…」
ジン : 「……なぜ、そこまで…」
GM : チャムは、再び《絶対零度》を撃とうとするが…
トリガ : 「させません!」さっきの絶対零度の残りの氷を蹴り上げて、阻止です(笑)(←《目くらまし》を使った)
チャム・ホリン@GM : 「…! う…ううぅぅぅううううぅぅぅ! よってたかって、みんなが。あたしを…いじめるの…」(泣き腫らしつつ)
テオ : 「うっ……」
タック : 「そ、そんな。い、今さら泣いたって……」
テオ : 「なんかさ、こっちが悪者みたいだ……」
トリガ : 「あなたが他人を憎み続ける限り、誰もあなたにやさしくしてなんかくれませんよ?」
ジン : 「……なぜ、そうまでして人を憎むのですか」>チャム
チャム・ホリン@GM : 「…お前らは、仲間を奪われても気にせず生きてけるのかぁ!? 復讐したいと思うことが、そんなに奇妙なことかぁ!? うううぅぅ…!」
マリア : 「……死は悲しいことではありませんわ。私たちが悲しむべき唯一のことは、自分が聖なる者になっていないという事実だけです」
ジン : 「復讐…ですか、貴方は人に奪われたのですね」
ジン : 「ですが、我々にとて仲間は居ます。奪われたくない、殺させたくない。自分だって死にたくないです」
タック : 「……ごめん。昔のことはわからないよ。ごめん。でも、でも。関係ない人を巻き込んでまで、復讐なんて」
タック : テオさんに《魔力付与》と宣言。

 そして、【中庸の加護】を打ち破った刃が、チャムに叩き込まれた。

チャム・ホリン@GM : (狂おしいまでの絶叫を上げ――)
テオ : 「ジン、念のため護符を!」
ジン : はい、護符を取り出します。
チャム・ホリン@GM : 「…ダメ、かぁ…またしても、あたしの、負け…くやしい…」
タック : 「チャム……さん。こうするしか、なかったんだ。だって……ごめん」(さっきの話が重くのしかかってる)
ジン : 「なぜ、復讐など…」
チャム・ホリン@GM : 「お前たちを滅ぼさなければ、あたしが滅ぼされるから…それだけよ」
ジン : 「……それは違います。その繰り返しでは、不毛なだけです」
マリア : 「自らの心を救うためには、他人を救う愛がなくては救われませんわ」
チャム・ホリン@GM : 「なら聞くけど…あたし達の眷属は、お前たち人間を喰らうのよ? あんたらはさ。家畜のブタが食われる運命にあっても、愛だの何だの言ってられると思う?」
テオ : 「捕食者とははじめから相容れない…か」
チャム・ホリン@GM : 「くだらない、押し付けの偽善はたくさんよ。あたしとお前たちは違いすぎる。話し合いの道なんて、最初から…ないのよ…」
ジン : 「生存のための争いならばそうなのかもしれない。……ただ、私怨を重ねた復讐は無意味です」
マリア : 「ええ、私はそれでも愛を信じますわ」
チャム・ホリン@GM : 「なに、言ってるの…わけが、わかんない…」
キルケ@GM : 「……」
キルケ@GM : 「……チャム。あなたは、寂しかっただけよね?」
キルケ@GM : 「15年前、アーヴを誘ったのも、さらにその昔、私の父親を誘ったのも…仲間が欲しかったんでしょう? 意志のない、操り人形のような眷属ではなく」
タック : 「ずっと、ひとりぼっち、だったんだ…」
チャム・ホリン@GM : 「お前らに…何が分かる…それだけ、大勢の、仲間に囲まれて…さぞ、楽しいだろうね…」
テオ : 「仲間が欲しくて…しかし周囲には、仲間として受け入れる以上に憎い人間しかいなかった」
トリガ : 「仲良しなだけが仲間じゃありません。楽しいことも多いですが、苦しい事だってたくさんあります。」
トリガ : 「セニアさんとジンさんはしょっちゅう殴りあい、もといジンさんが一方的に殴られて、テオさんはリコルさんにパン買いに行かされてます。」
テオ : 「トリガ、言うなそれをおおーーー!!!」
キルケ@GM : 「…そうなんだ」(ボソ)
テオ : 「キルケも哀れむなーーー!!!」
トリガ : 「相手の良いところも嫌なところも全部受け止めたら、きっと仲良しになれると思います。」
キルケ@GM : 「…そうかもしれない。チャム。貴方はわたしを憎んでいたと思うけれど…わたしは、結構楽しかったのよ? 貴方の力のお陰で、この空間を作り上げることもできた…貴方が…わたしにとって、3番目の、友達だったから」
チャム・ホリン@GM : 「…トモ、ダチ…? 何を言ってる。偽善を言うな。お前の父親を、醜いオーガに変えたのは…あたしだぞ。ザトンやあんたの命を奪うことになったのも、あたしのせいなんだぞ…!」
キルケ@GM : 「貴方も、自分の仲間の命を奪われた…すべてを許すまでにはいかなくても…おあいこ、って事に、できませんか?」
テオ : 「チャム、ずっと一緒にいて、それが偽善かどうかもわかんないのか?」
チャム・ホリン@GM : 「わからない…何もかもわからない…うう…ううぅぅぅ…教えてよ。アーヴ。アーヴ…あたし、怖いよ…『あいつら』のせいで、アーヴにはもう、誰の声も届かない…!」
テオ : 「アーヴ……アブドゥールか!」
タック : 「あい…つら?」
キルケ@GM : 「…どういう、事?」
チャム・ホリン@GM : 「契約したんだ…天使と悪魔が、手を結んだ…この地に降臨するために」
テオ : 「あの強欲何か……やったな」
ジン : 「それは、闇の力と神々の力。という意味ですか?」
チャム・ホリン@GM : 「…うん」
テオ : 「止める間もなかったな…」
チャム・ホリン@GM : 「アーヴは利用するつもりでやっていたんだと思う。でも、あの悪魔王は…アーヴの願いにつけ込んで…それを利用した」
テオ : 「願いって…確か」
トリガ : 「キルケさんを復活させること…。」
チャム・ホリン@GM : 「あたしに話せるの…ここまで…あたし、もう…疲れたよ…」
キルケ@GM : 「!…チャム! チャム…!」
チャム・ホリン@GM : 「…なんでだろ…キルケ…アンタの事…あたし、嫌いだったのにさ…友達って言われたら…なんか…すごく…うれしか…」(消滅)
テオ : 「消え、た」
マリア : 祈りを捧げます。
タック : 「…こうするしか、なかったと思ってた。でも本当にこうするしか、なかったのかな…」
マリア : 「私は、親切にしすぎて間違いを犯すことの方が、親切と無関係に奇跡を行うことより、好きですよ」
ジン : ……護符を、かざしてみます。せめて異空間に捕らわれず、安らかに逝けますように。
GM : チャムの魂がいずこに導かれたかは…神のみぞ知るところ。そして…閉ざされた空間は、元に戻りました。