2003年5月18日 小根山森林公園

しばらく山から遠ざかっていたこともあって、禁断症状が出てきました。
しかし、この日の天気予報はあまり芳しいものではありません。
かといって諦めるのは精神衛生上、望ましくはナイと判断して、
悪天候でも歩けそうな場所を調べているうちに、群馬県松井田町にある
小根山森林公園が浮上。出かけることにしました。

 

 

小根山(オネヤマ)森林公園といっても、分からない方が多いと思います。群馬県松井田町に位置する国有林の森です。JR横川の駅から細い山道を登った所にありますが、車がすれ違いできない部分も多くて、運転は慎重を要します。上信越道の横川SAからも徒歩15分で行けるので、どちらを選ぶかはご自由に・・・。

ここは明治時代に林業試験地として設定されたところで、外国の樹木や日本各地の樹木が植林されています。歩いていると、まるで西欧の森に迷い込んだと錯覚することもしばしばでした。

当日は日本野鳥の会がイベントをしていたので、駐車場はほぼ満車でしたが、普段の日ならものすごく静かな森の散歩ができるはず。落ち着いた森を楽しみたい人にはオススメですね。なお、管理棟には鳥獣資料館が併設されています。ここには鳥獣の標本剥製が展示されており、中でも鳥類の種数は日本一とのこと。野鳥に興味のない方でも必見ですヨ。

まず、見晴らしの園地へ向いました。道幅も広くて平坦なのでとても歩きやすい道です。
展望台に登ると眼下には上信越道が見下ろせます。西上州の奇山の連なりはいつまで眺めても飽きることがありません。晴れた日には浅間山まで見通せるとか。

 

展望台下に咲いていたサラサドウダンです。小さな赤い花を鈴なりにつけていました。
見晴らしの園地から続く道は、ツツジの小路でもありました。鮮やかなピンクの花を満開に咲かせていました。
一転して暗いモミの木の森に入りました。足元には大きなマツボックリがたくさん落ちていました。
こちらはドイツトウヒの木立。ドイツの「黒い森」の主役です。本当に幹が黒いのにはチョッとビックリ。

この他にもメタセコイア・ダグラスファー(米マツ)・など、珍しい外国の木々に出会えます。

百年杉の道を歩きました。
どこの山でも杉の植林地帯というと、手入れがされず光が届かない暗い森ばかりでしたが、この杉林は全く印象が違いました。明るくて杉の一本一本がスクスクと伸びています。林床に下草が豊富なのも珍しいと思います。
久しぶりに美しい杉林を見ることができました。

 

 

百年杉の下草に生えていた「キクバノオウレン」です。北海道原産だそうで、薬用植物として植えられているとか。
ホウノキの大きな葉っぱを下から眺めました。緑の通過光を浴びると本当にリフレッシュする気がします。
森の出入口付近にあった大木。右手にあるのがヒマラヤスギ。私の実家にも植えられているのですが、迫力が全く違いますねえ・・・。
左側にあるのがヒマラヤトウヒ。細長い針のような葉がたくさん垂れ下がっているのが珍しい。また恐ろしく特大の球果も特徴的ですね。

小根山森林公園はのんびり歩いてたとしても、半日あれば十分です。きつい上り下りもないし、野鳥や樹木の観察には最適ではないでしょうか。

私たちは、この後、峠の湯という日帰り温泉に立ち寄りました。新しい施設で雰囲気も良い所です。湯上り後のくつろぐスペースが広いのも良い。外のテラスで山を眺めつつぼんやりするのもまたよし。
そして、帰路は横川のおぎのやで釜飯!変わらぬ味がうれしかったー。

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