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最近、疾ってる?
Would your drive having true fun?

最近のクルマは本当に良くなりましたよね。小気味良い節度のあるドアを閉じ、しっかりした硬さのシートに身体を預けると、周囲の喧騒は遠くに聞こえ、スターターを押せばわずかにエンジンの唸る音。適度な重さのパワーステアリングをそっと回し、ドライブに入れてアクセルを踏めば、なんの躊躇も鳴くクルマの流れに溶け込める。宙に浮いたような快適な乗り心地のサスペンション。振動や騒音は運転する意識から遠くに追いやられて、マコトにラクチン。マコトに疲れない。まるで、デザイナーズマンションにいるような、きちんと整理された安らぎに浸る、そういうヒトトキ。

MordanLiving

この前、友達の古いクルマに乗りながら思ったんですよ。そのクルマは昔々の小さな大衆車でして、ハンドルとシートしか無いような、そんなクルマなんです。狭い空間にいそいそと乗り込んで、停止状態では酷く重くて回せそうに無い、ノンパワーのステアリングを握って、恐る恐るマニュアルギアをローに入れて、そっとクラッチをつないでアクセルを踏む。有り余るパワーなんて微塵も無いけど、快活に回るエンジン音、走り出せば案外軽いステアリング、カチッと決まるシフトレバーを小気味よくチェンジして、「操縦」しながらフロントグラスから見える風景は、決してマックススピードは高くないけど、コドモの頃、オヤジの車の助手席で運転の真似をしながら、クルマを運転する憧れでドキドキしながら見ていた、あの風景。

oldcar

旧車って、呼び名の通り旧くてボロくて壊れやすくって、めんどくさそうって思われるかも知れない。オイラも最初はそう思っていたけど、実際に旧車オーナーになってみると、それは無駄な心配だったて判りました。そりゃあ、今の車ほど絶対性能は良くないけど、必要充分な性能は持っているし、旧くても新しくても機械なんだから、それなりに面倒を見てあげれば、きちんと機械として機能してくれる。なにより、クルマから伝わってくる情報と阿吽の呼吸をあわせ、機械と心を通わせる独特の、何ともいえない充実感。今の車を所有することが、プレミアムとしての喜びがあるなら、旧車を所有することは、パートナーとしての喜びが有る。これこそが旧車の醍醐味だと思う。そして、オイラのパートナーと、通いなれたる見慣れたあのカーブを掛け抜けるとき、あるいはゆるい流れの中、いつもの街のショーウインドウに映る自分のクルマの姿を見るたび、いつもと同じ風景が、コントラストを増して瑞々しく目の中に描かれていることを感じる。ああ、オイラは今、疾ってるんだなあって思う。そして今日も疾る。あのときのセダンをパートナーに。

もし貴方のココロの中に、少しでも気になる旧いクルマが有るなら、今のうちに乗ってしまったほうがいいと思います。本当にお勧めです。いつも通る味気ない街並みが楽しく思えてきます。仲間も増えてオモシロくなるという効能もあります。今は21世紀、そろそろ電気自動車の時代ですし。ガソリンもあと数十年でなくなっちゃうそうですし。旧車は有るうちに乗れ!です。 (酔っぱらってると結構サクサク書けちゃいますねえ。。。あ、飲酒運転は厳禁ですよ。)