変わり方を調べて
(6年生)

 2つの数量関係について,変化の規則性を見つけて解く問題があります。例えば次のような問題です。

水そうAには水が20リットル,Bには4リットルはいっています。
 Aには1分間に6リットルずつ,
 Bには1分間に8リットルずつ
水を入れます。
 同時に水を入れはじめると,何分後にA,Bの水の量が同じになるでしょう。                                  (啓林館6年上)

 このような問題では,まずBの水そうの水がAの水そうの水の量に段々近づいていく状況がイメージできることが必要になってきます。
「水の量が同じになる」
という意味をはっきりつかむことで,その後の
「表を利用して,変化のきまりを見つけていく」
思考活動に結びついていきます。
 
 「水の量が同じになる」というイメージや,「その時間を求める」という意味理解が難しい子には,この場面を模型によって視覚的に示すことが必要だと思いました。そこで,次のような教具を作りました。  

単元 「変わり方を調べて」 (6年生)
教具名 水そう模型
使用場面 ・2つの水そうの水量変化を予想する
材料 ・画用紙(白,水色)
仕組み ・水そうの部分を切り取った画用紙の裏に水色の画用紙をつける。
・水色の画用紙と表の画用紙との間に白画用紙を差し込み,これを持ち上げていくことで,水量が増えていく様子を表す。
準備物 ・なし
使用法 1,問題文を読み,その意味の説明をさせる。

2,Aの水そうの方にBよりたくさん水が入っている様子(A・・・20リットル,B・・・4リットル)を提示する。

3,どちらも1分間に同じ量ずつ水が入ったらどのように水量が変化していくかを示す。(AにBは追いつかない)

4,Bの方が1分間に入る水の量が多い(A・・・1分間6リットル,B・・・1分間8リットル)とどのように変化していくかを考えさせる。

5,Bの方が水が増える速さが速いことを確認する。

6,「スタート」と言って,AよりBの増える量が速いように2つの白画用紙を上に上げていく。

7,AとBの水量が同じになるときに「ストップ」と子どもに言わせる。

8,「スタート」から「ストップ」までの時間を求める問題であることを確認する。